経済の時代の終焉 (シリーズ 現代経済の展望)

  • 岩波書店 (2015年1月29日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784000287319

みんなの感想まとめ

経済の変遷とその影響を深く掘り下げた一冊で、著者はグローバリズムがもたらした労働者の待遇悪化や社会保障の削減について丁寧に記述しています。新自由主義の影響を受けた日本の財政や社会の現状を、哲学的な視点...

感想・レビュー・書評

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  • 財政学者による「なぜ新自由主義が日本の隅々まで公的領域を侵食し、分断をまねているか?」とのリサーチクエスチョンを解明する作品。

    内容はほかのと被るところがあるが、これを乗り越える手段として重要なワードが「連帯」「租税抵抗」の克服に挙げられる。

    読んでいて考えさせられる点が多い名著だった。

  •  井手英策が90年代ごろからの世界の変遷をまとめる。

     いわゆるグローバリズムによって、労働者の待遇の悪化や小さな政府志向によって社会保障の削減などが進んだ過程を丁寧に記していく。
     「経済の時代の終焉」とはそういったグローバリズムに任せたままでは人々の生活が立ち行かなくなることを指している。
     これからの社会を考える上で必要な基礎が書かれている一冊。

  • もしかしたらこれからの日本を変える本なのかもしれない?すくなくとも著者は本気で日本を新自由主義の国から脱却させたいと思って書いていると思いました。熱意と気迫が書名がタイトルである最終章で溢れかえります。今まで数字の問題としてしか見えていなかった財政というテーマが人間という存在の哲学として語られる体験にショックを受けました。もちろんそこに至るための日本の財政の歴史の物語、私たちはどのように新自由主義に飲み込まれたのか?なぜ私たちの賃金は下落するのか?グローバリゼーションはどのように世界経済を揺るがしたのか?という第一章、第二章、第三章の流れも論理的でそういうことだったのか、と引き込まれます。この本の出版はちょうど2年前ですがその後起こったBrexitやトランプ大統領のようなバラバラになっていく世界が現出している現実を予言していると思いました。再分配と互酬の新しい同盟がその現実を前にした時に単なる理念ではなくシステムに落とし込むためには何が必要なのか?今後の著者から目を離せません。

  • 北見図書館に有り

  • 20150422~0603
    井手先生は、説明聴取会で講師をしてもらった。なかなかアグレッシブな若手(中堅?同世代でした)学者って感じ。なので著作に興味を持って購入。
    予想通り、勢いのある筆致。戦後の『土建国家モデル』はもう限界、新たな「互酬と再分配」モデルを形作ることが必要。ちょっと社会学入っている。でも、経済成長は必要だと思うなあ。

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著者プロフィール

井手 英策(いで・えいさく):1972年、久留米市生まれ。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。日本銀行金融研究所、東北学院大学、横浜国立大学を経て現在、慶應義塾大学経済学部教授。専門は財政社会学。著書に『ベーシックサービス――「貯蓄ゼロでも不安ゼロ」の社会』(小学館新書)、『幸福の増税論――財政はだれのために』(岩波新書)、『欲望の経済を終わらせる』(インターナショナル新書)、『ふつうに生きるって何?――小学生の僕が考えたみんなの幸せ』(毎日新聞出版)、『18歳からの格差論――日本に本当に必要なもの』(東洋経済新報社)など、共著に『ソーシャルワーカー――「身近」を革命する人たち』(ちくま新書)、『分断社会を終わらせる――「だれもが受益者」という財政戦略』(筑摩選書)など。2015年大佛次郎論壇賞、2016年慶応義塾賞をそれぞれ受賞。

「2025年 『令和ファシズム論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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