心・脳・科学 (岩波人文書セレクション)

制作 : 土屋 俊 
  • 岩波書店 (2015年10月16日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000288200

作品紹介

コンピュータと脳は同じか-楽観的で曖昧な人工知能論を越えて、未来の人間科学として「心の哲学」を切り拓こうとした名高い書。講演をもとにした本書は、サイエンスと社会科学の最先端の核心的議論を極めて平明に解説するとともに、哲学者サールの基本的な見解をクリアーに示したものである。

心・脳・科学 (岩波人文書セレクション)の感想・レビュー・書評

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  • 世界の人間以外の部分に対して自分たちが持つ関係を理解しようと努力してきた. しかし様々な理由から今日の多くの哲学者はそのような大問題に挑戦することを好みません。

    現代の最大の問題は「われわれは自分たちが人間であるというある種の常識的理解を持っているが、この理解と物理的世界に関するわれわれの全体的な「科学的」理解とを調停することが非常に困難である」ということ。

    自分たちが意識を持ち、自由で、心を持ち、理性的である行為者であるとわれわれが考える一方で科学はそのような行為者が住む世界に関して、それが心や意味を持たない物理的粒子から成り立っていると教えている。要するに本質的に意味を持たないはずの世界が意味を持つとはどういうことか。

    現代的な別の問題にも関連。
    人工知能と計算機科学(知能を持つ機械を作ることを目的とした研究の成果ーをどのように解釈すべき。コンピュータは人間の心に対する正当な見方を提供するのか?
    社会科学一般はなぜ自然科学が人間以外の世界に関してもたらす洞察に匹敵する洞察をわれわれ自身に関してもたらさないのか。さらにまた、人間の行動に関して受け入れている日常的で常識的な説明と科学的な方式による説明との間の関係はどのようなものか。

    もっとも困難な問題。
    われわれの心と世界のそれ以外の部分との関係はいかなるものか。心身問題。心は脳に対していかなる関係を持つか。

    解決は神経生理学に関する哲学知識と整合的、心的概念にも整合的。
    心はそれ以外の生物的現象よりはるかに神秘的。
    この困難の一部は20世紀の問題をすでに時代遅れになった17世紀の言葉を使って論じることにある。学生の頃、一元論者か二元論者の選択しか許されなかった。一元論者なら唯物論か唯心論、唯物論なら行動主義か物理主義か。この使い古された旧来分類からの脱出が必要。

    語彙の問題を除いても一つの問題は残る。
    デカルト以来の心身問題。「表面上は全く異なる二つの種類の事物の間に存在する関係に対して、われわれはいかなる説明を与えることができるか。すなわち一方はわれわれの思考や感情のように心的である事物が存在し、それらは主観的で意識的で非物質的であるとわれわれはみなしている。それに対して他方では物理的事物が存在する。質量を持ち、空間において延長し、そして他の物理的事物と因果的に相互作用しているとわれわれはみなしている。」

    このような形で述べられた心身問題に対して試みられた解答の大半は二つの種類の事物の一方の存在を否定したり、何らかの意味においてその地位を格下げすることで決着を図ろうとするものだった。


    心が扱う難問。4つ。
    意識、
    志向性(意図、信念、願望、希望、恐怖などに代表される心的状態)心以外の世界を指示したりそれに関するものであったりするすべての心的状態をさす。
    主観性:心的現象は主観的であるという事実と実在は完全に客観的であるという科学的世界観とを調停することはいかに可能か
    心的因果的作用

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