「幸せ」の経済学 (岩波現代全書)

著者 :
  • 岩波書店
2.88
  • (0)
  • (3)
  • (8)
  • (5)
  • (0)
本棚登録 : 78
レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000291026

作品紹介・あらすじ

"成長"で日本は幸せになれるのか?二〇世紀後半以降のような"成長"を望むことはもはやできない「定常経済時代」という現実は、「幸せになるには、まず成長」の固定観念から脱却する絶好の機会である。この本では古今東西の「幸せ」についての考え方を検討し、一万人を超えるアンケート調査の結果をはじめ多くの内外の統計データを基にして、人びとにとって「幸せ」とは何かを経済学の立場から縦横に論じる。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • ブータンがGNH(国民総幸福)を唱え、幸福度が高い国というのは、有名で知っていたが、デンマークが幸福度高いというのは、知らなかった。

    またブータンの幸福度も、最近は下がっているというのは意外だった。著者曰く、情報化によって他国の発展した生活ぶりを知ったから、人生において経済生活の重要さを知ったから、とのこと。

    第五章で大学時代の記憶が蘇ってきて、テンション上がった。スミスからマルサス、リカード等、経済学の歴史について復習になった。

    経済学で幸せを計ると、モノ消費して効用を最大化することが「幸せ」となり、労働=苦痛という捉え方になるというのは、なるほどな、と思った。もちろん、幸せに関する要因は経済生活以外にもあるし、労働が苦痛ではない人もいるので、難しいと思った。

  • 幸福感、価値感が国や個人によって、または家族構成や仕事によって違ってくるのは仕方ない。
    デンマークやブータンは幸福度の高さで知られているが、デンマークの全国民を対象とした福祉制度の発達は素晴らしく、童話作家のアンデルセンの平等を尊ぶ精神が今も、引き継がれているのが良い。
    もう一方の幸せの象徴の国、ブータンでは情報網の発達により、他の国の贅沢さを知り、幸福度がたったの5年の間に半分以下に低落してしまったのが残念だ。

  • 「幸せ」とは何か。世界各国の人は幸せをどのように感じ、そして個人や社会はどのように幸せを高めていけばいいのか。経済学者である著者は、人が幸せを意思表示する際にその人の性格や心理状態に着目した。所得や消費の最大化だけでは幸せは得られない。世界各国と比較した際に、中間に位置する日本国民の幸せ度。デンマークやブータンの事例を交え、これからの日本の幸福度を高めるヒントを得られる1冊。

    序 章 「幸せ」とは何だろうか
    第1章 世界の人びとは「幸せ」をどう考えているか
    第2章 日本人は「幸せ」をどう考えているか
    第3章 最高に幸せな国 —— デンマークとブータン
    第4章 不平等、再分配政策と幸福
    第5章 経済学は「幸せ」をどう捉えてきたか
    第6章 定常経済時代の考え方
    第7章 「幸せ」を高めることの意義と政策

  • ◼︎経済
    A.日本は定常型経済に入りつつある。にもかかわらず、経済成長こそ第一の目標、という考え方がまだ根強い。

    B.経済的な豊かさと幸福感は比例してはいない。

  • 経済学的視点からの幸福度ではありますが、個人の性格が影響することや心理的な面もあることをきちんと述べている。
    市民セミナーらしく、わかりやすく、やさしく書かれている。
    最後に、やはり政府の政策で、さらに国民は幸福感を感じるはずだと括っているのも好感が持てた。

  • 経済書というと、身構えがちだけど、読みやすかった。お金持ちイコール幸せと解釈していた過去の経済学。でも、それだけじゃないんじゃないか。幸せって、絶対的でなくて、人それぞれの感じ方。私は、些細なことでも幸せと感じられる心を持っていたいなと思った。そのほうが。たくさん幸せ感じられるから。

  • ■書名

    書名:「幸せ」の経済学
    著者:橘木 俊詔

    ■概要

    “成長"で日本は幸せになれるのか? 今日の日本が、20世紀後半以
    降のような“成長"を望むことはもはやできないという現実を素直
    に認め、次に「幸せになるには、まず成長」という固定観念から脱
    却した上で、我々にとって「幸せ」とはいったい何かを、各種統計
    データを駆使しながら、経済学の立場から論じる。
    (From amazon)

    ■気になった点

    特になし

  • 経済が豊かなことは幸せの第一条件ではあるが、それだけで幸福度は測れない。

    かつて古典派経済学者は、
    生産要素が有限であるがゆえに、
    経済はゼロ成長の定常状態になると予想した。
    日本はいま、この状態ではないだろうか?

  • 経済を使いどうにかして人を幸せにする学問。
    経済的に豊になることがイコール幸せではない。
    信じて良いのかは別にしてひとつの考え方としては良い本でないかと思います。

全9件中 1 - 9件を表示

著者プロフィール

2016年8月現在 京都女子大学客員教授、京都大学名誉教授。

「2018年 『福祉財政』 で使われていた紹介文から引用しています。」

橘木俊詔の作品

「幸せ」の経済学 (岩波現代全書)を本棚に登録しているひと

ツイートする