中国とモンゴルのはざまで――ウラーンフーの実らなかった民族自決の夢 (岩波現代全書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000291163

作品紹介・あらすじ

「独立か、自治か、共治か」というせめぎあいの中にあった内モンゴルにおいて、内モンゴル統治の最高責任者だった男・ウラーンフー。日本敗戦後の国際情勢をどのように読み、いかなる意図の下にいかなる権利を中国に向かって主張したのか。一見矛盾に満ちているかのような彼の行動から、今も中国が抱える民族問題の根源をあぶり出す。

感想・レビュー・書評

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  • ウラーンフーって誰やねん(笑
    知らんかった。そもそも内モンゴルって何やねんってレベル。モンゴルとは違うんか?民族問題って難しい・・・

  • 日中戦争終結後、文革に至るまで
    内モンゴルの指導者であったウラーンフーの理念と行動、
    そして文革時の顛末を紹介する。
    モンゴルの地における自決をめざし続けるも、
    たえず中共に利用され、文革に至るさまは
    なんとも言えない読後感を生む。
    やや難解な文体もあったが、
    中国の小民族政策を知る上で大変参考になる。

  • どんなすぐれた怪奇小説より胸の中がざわさわする。
    そもそも・・・・中国共産主義と民族主義が相容れるはずもなく、漢民族の欺瞞・・、単に領土確保の詭弁でしかない。
    あわれ・・内モンゴル。
    今や、世界に声さえもあげられないほど、押しつぶされた民損なのでしょう。

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著者プロフィール

1964年南モンゴル・オルドス高原生まれ。静岡大学人文社会科学部教授。北京第二外国語学院大学日本語学科卒業。専攻は文化人類学。博士(文学)。著書に『「中国」という神話』(文春新書)、『墓標なき草原――内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録』(岩波書店・司馬遼太郎賞受賞)、『日本陸軍とモンゴル』(中公新書)、『逆転の大中国史』(文藝春秋)など多数。

「2018年 『モンゴル人の中国革命』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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