- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000291736
感想・レビュー・書評
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著者自身の主にミトコンドリアDNA(母系)の研究成果に基づく内容。最近の研究では、異なる見解(稲作を携えた大規模な人の渡来は無かった)もあるようなので、そちらも読んでみたい。
DNA解析技術の日進月歩の進歩により、今後大きなな成果が期待できる分野だが、日本では学際的な研究が進めにくい点が問題。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
DNAの研究は日々進んでいるようで、既にこの本に書いてあることが旧情報になってしまったのかも。
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比較的最近のDNAにもとづく
日本人の起源論。
やっぱり南方からやってきた! -
ミトコンドリアDNAとY染色体DNA。
わかればわかるほど、わからなくなる・・・というのがホンネかな。 -
【版元】
■体裁=四六判・並製・272頁
■定価(本体 2,300円 + 税)
■2015年9月18日
■ISBN 978-4-00-029173-6 C0345
新たな古人骨の発掘,DNA分析技術の革新により,分子人類学の研究は近年めざましい発展を遂げている.アフリカを旅立った人類は,どのように世界中に拡散したのか.謎の人類デニソワ人とは.東アジア集団と日本人との遺伝的関係性は.そして縄文人とは一体何だったのか.最新の遺伝子解析結果から,「日本人」の起源を解き明かす.
【目次】
目次 [v-viii]
序章 私たちはどこから来たのか 001
ゴーギャンとデュボア/化石研究が明らかにした人類の由来/世界に広がるさまざまな人類/自分の中に由来を探す
第1章 DNAを読む 015
ミトコンドリアDNA研究の発展/多地域進化説と新人のアフリカ起源説/人類拡散の足跡をたどる方法/コラム1 ハプログループ/核ゲノムの解析/コラム2 SNPとは/新技術による全ゲノム解析/コラム3 次世代シークエンサー
第2章 アフリカの物語 037
人類揺籃の地/アフリカ人のDNAが語ること/農耕の誕生と移動/気候変動と移動/環境と遺伝子/ルーツを探る
第3章 出アフリカの後の展開 057
出アフリカ/世界の人びと,文化を見る視点/「親戚たち」との遭遇/混血の証明/デニソワ人の登場/交雑する人類/ゲノムからホモ・サピエンスを理解する/ホモ・サピエンスを決める遺伝子/ネアンデルタールゲノム解析の将来
第4章 アジアへの道 077
アジアへの経路/南アジアのDNA/南アジア集団の成立/スンダランドへの進出/気候の変動,地形の変化とヒトの移動/オーストロネシア語族の拡散
第5章 東アジア集団の成立と移動 097
東アジア集団の移動の諸相/最初の東アジア人/最初にシベリアに進出した集団/ヨーロッパと東アジアの交流/新大陸への進出/ゲノム研究が明らかにする新大陸先住民の歴史/農耕の拡散と集団の移動
第6章 日本人の起源と成立を考える 117
人類拡散史のなかの日本列島人/これまでの日本人起源論/二重構造説のもつ視点/最初の日本列島人
第7章 現代日本人のもつDNA 133
現代日本人のもつミトコンドリアDNA/日本人のY染色体DNA/日本人の核ゲノム
第8章 日本列島南北の地域集団の成立 149
琉球列島集団の成立――白保人骨が語る南方からの渡来/その後の琉球列島の歴史――貝塚時代/グスク時代の沖縄/北海道集団の起源/アイヌ集団のミトコンドリアDNA分析/アイヌ集団に見られる地域性/集団の歴史と民族,そして人種という概念
第9章 本土日本人の成立 179
縄文早期人のミトコンドリアDNA/縄文前期人のミトコンドリアDNA/縄文中後晩期人のミトコンドリアDNA/縄文人のミトコンドリアDNAの特徴/縄文人のゲノム解析/渡来系弥生人/ゲノム解析から見た渡来系弥生人
第10章 歴史時代の日本人 203
縄文時代から弥生時代への移行のプロセス/古墳時代人のもつミトコンドリアDNA/中世鎌倉のミトコンドリアDNAの特徴/江戸時代人のミトコンドリアDNA/徳川家のミトコンドリアDNA/これからの日本列島集団
第11章 DNA人類学の今後の展開 221
DNA人類学の現在/ミトコンドリアDNA分析が描くヨーロッパ人の起源/アイスマンのゲノム/ヨーロッパ人の古代ゲノム解析/おわりに
あとがき [241-245]
参考文献 [1-14] -
【新着図書ピックアップ!】
「日本人はどこから来たのか?」現代の日本人とどこか似ているなと思う人たちと話したことはありませんか?トルコの人と話をすると日本人と似たところをしばしば発見します。中国の雲南省のあたりやブータンの人たちともどこか似ているところを感じます。この本は、日本人がどこから来たのかについて、DNA人類学という新しい学問の立場から説明してくれます。ゲノム解析が新しい学際分野を切り開く可能性を感じさせてくれる一冊です。
【New Book!】
Where are we Japanese from ? From Turkey? From southern part of China, such as Unnan (雲南)? From Butan (ブータン)? From the standpoint of DNA anthropology, this book shows us a new interdisciplinary area.