勝てる野球の統計学――セイバーメトリクス (岩波科学ライブラリー)
- 岩波書店 (2014年3月13日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000296236
作品紹介・あらすじ
送りバントは有効な作戦でないなど、統計学の手法で従来の野球のセオリーを覆したセイバーメトリクス。メジャーリーグではチーム強化に大活躍だ。このセイバーメトリクスで最も重要な選手評価法について、日本プロ野球の最新データを駆使して解説する。ひいきやライバルチームの戦力分析にぜひ備えておきたい1冊。
感想・レビュー・書評
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〇要約
●セイバーメトリクスとは、アウトカウントやランナーなど、野球特有の構造を基に、チーム勝利と選手成績の関係を数量表現したもの。
●数量表現の考え方は、最終の目的関数であるチーム勝利に直接結びつく因子を得点とし、これに相関の強い選手の特性を、ある程度の理論を基に因子を定め、影響量をデータ解析で数値化する。
〇感想
●この手法は一般的な工学と同じと思う。逆に言えば、工学におけるデータ解析手法の参考になる。
●データ解析では、目的関数への影響因子を一段一段細分化しつつ掘り進める。これにより、目的達成に対して有効度の高い行動を選べるようになる(本書の例で言えば、打率より長打率を追求するなど)。さらに、新しい計測機が導入されれば、より洗練された行動を選択できる(例えば、スタットキャストにより、長打率と相関の強い、バレル指数を高めるスイングを追求するなど)。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
良い視点を与えてくれました。
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読了 20220831
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■一橋大学所在情報(HERMES-catalogへのリンク)
【書籍】
https://opac.lib.hit-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/1001034050
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ふむ
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大学の研究でがっつり統計学やっておいてよかった。
あと、これくらい平易なものでいいんだよという過去への後悔。 -
【由来】
・岩波のメルマガ
【期待したもの】
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※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。
【要約】
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【ノート】
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【目次】 -
打率、打点、投手の勝敗、といっただけでは測れない選手の価値、それがセイバーなのです。映画「マネー・ボール」でのスカウト陣と分析者との軋轢が示したように、三冠王やMVPの決め手とされるポイントとはかけ離れた印象があるんですが、守備指標なんかはやや漠然としながらも挑戦的な指標で面白いですね。ただ、最後にID野球との違いを語るとおり、データに現せないプレーの肝がまだまだあり、セイバーのとおりで本当に勝てるのか、というのは発展途上でもあると思います。何より、日本のプレーヤーにとってはセイバーを信じ切るにはモヤモヤがあるのではないかな。一部採用されているとはいえ。
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最近の野球を観るには必要な知識かもしれない
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セイバーメトリクス入門。
そろそろ一般の野球中継に用いられても良い時期ではないか?
個人的には、送りバントが大嫌いなのです。
2013シーズンの成績をもとに解説しているので、梶谷が好成績を残してるのが嬉しい。今年もよろしく。