- Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000296250
作品紹介・あらすじ
コンペイトー、錯視、ピタゴラスの数、あめふらし、靫蔓、でんぐり返し、猩猩、レプトセファルス、鳩居、野口啄木鳥…。収録項目数24万にのぼる『広辞苑』の多種多様な項目から「話のタネ」を選んだ、各界で活躍する著者たちの科学にまつわるエッセイを、美しい写真とともに紹介。『科学』の好評連載から50本を厳選。
感想・レビュー・書評
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「その2」が面白かったのでこちらも期待して読んだのだが、その2ほどではない。
いや、「鳩居」の意味とか(鳩居堂って、銀座の一等地にありながら、「粗末な住まい」と謙遜している命名だったのね!)、クジラに一番近い陸の動物はカバとか、ショウジョウバエのショウジョウは猩々だったんだ!(目が赤いから)とか、面白いところもあったんだけど。たまたま自分が知っていることが多かったのだろうか。
松浦健二のシロアリとか、倉持浩のパンダとか、山下桂司のヒドラとか、もう本で読んじゃってからこれ読んでも、物足りない感じ。
「その2」もそれぞれの書き手の本を読んでしまったら物足りないのかも。
最近の科学の面白い本を知らない人には、書き手を知るきっかけになるし、言葉の意味もわかるし、写真はオールカラーできれいだし、一つ一つが短いので、気軽に楽しめる。科学に関心のない人にもおすすめできる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
岩波が伝手を駆使したらしき多様な専門家の写真つきコラムで、専門家の先生は専門分野のすごい写真隠し持ってがちの法則も発動しててかなり良かったです。よくわからんが明らかにこれ凄いぞというアナレンマの写真が一番かな。「これが匙加減の語源の匙です」も気に入りました。
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広辞苑の項目に合わせて、いろいろな方々が科学にまつわるエッセイを書いている。
普通におもしろい、知っている言葉でも、広辞苑ではこんなふうに説明されているんだ、とか、科学にまつわるエッセイも面白かった。
印象残った言葉はいくつかあるが、鳩居(きゅうきょ)の意味として、女が自分の力で家庭を営むことができないで夫の家にいることのたとえ、などは、時代を感じて笑ってひまった。
科学にまつわるエッセイとして、均時差や、氷の写真は素晴らしかった!
普段なんとなく知っている言葉でも、詳細な意味を知るとこんな深い意味があったんだ!と発見があって面白かった!
言葉の意味は深い! -
<目次>
略
<内容>
タイトルに『広辞苑』とあるが、内容は自然科学系(出ているのが、岩波科学ライブラリーだし)。広辞苑の項目に関するテーマを自然科学系の人たちがエッセイを書いてまとめたもの。もとは雑誌「科学」の連載。まあ軽く読むのに適している。 -
岩波書店の雑誌『科学』に連載されてたコラムエッセイ。
広辞苑(これも岩波書店)からその時々の執筆者が気になる科学分野の単語を引いて、それにまつわるちょっとしたネタを披露してくれます。
雑誌の受け入れしながらちら読みしてたのよね~
本誌ですっごい面白いな、と思った項目忘れてるのですが、小説の合間のちょこちょこ読みに最適!
続巻もあるので、そのうちまた借りようっと。 -
☆榎本武揚が隕鉄から流星刀をつくらせた。
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広辞苑を3倍楽しむ、というとタイトルから文学とか文系的な本なのかと思っていた。しかし、広辞苑内の単語をピックアップして、各専門分野の先生が解説するというもの。写真が多く、サクサクと読めるし、専門家の視点からの解説があり、辞書の淡白な味気なさがなくて良い。
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「写真きれい」と「トリビア」がいくつか詰まった本。
たくさんの人が寄稿していて、「この人は本書の意図を理解してないんじゃないか」という著者がいるお約束のパターンもまた楽しめる。 -
意外にユニークな広辞苑の解説。これをさらに面白くするのが、まったく異なる切り口で展開される本書独自のエッセイ。「分身」という言葉の解説として「ヤマトシロアリ」が紹介されている。女王が自分の分身に女王の位を継承させることで、自分自身が死んでも遺伝的には生き続けることができるのだと言う。何のことか一瞬戸惑うが、写真やイラストがしっかり理解の補完をしてくれる。糞真面目な広辞苑と科学的、時に情緒的で自由なエッセイが絶妙な対をなしている。
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食虫植物の消化液を飲んだり(さらっとしてるらしい)、アメフラシを食べたりするチャレンジャーとか。
榎本武揚が電気学会の創設者というくだりに「おお!」ってなったり、コンペイトウの角の生え方を明快に説明できないという記述に「シシトウの辛いの見分けられないのといっしょだ!」って納得してみたり。
ハエの同性愛、織姫と彦星は30秒に1回デート、蝶のおしりに目がある、などなど科学雑学と対象への愛が詰まった一冊でした。
虎屋の『和菓子』懐かしい。