オノマトペの謎――ピカチュウからモフモフまで (岩波科学ライブラリー)
- 岩波書店 (2017年5月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000296618
作品紹介・あらすじ
スクスクとクスクスはどうして意味が違うの?オノマトペにも方言があるの?外国語にもオノマトペはあるの?モフモフはどうやって生まれたの?日本語を豊かにしている擬音語や擬態語。8つの素朴な疑問に答えながら、言語学、心理学、認知科学など、さまざまな観点から、オノマトペの魅力と謎に迫ります。
感想・レビュー・書評
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副題や表紙からは柔らかい読み物を連想させるが、その実
真面目でどちらかと言えば硬めの論説集。ただ一本一本が
短めなのもあって読み易く楽しむことができた。この本を
入口にさらに奥深く進んでいくのが正しいだろう。ただ
オノマトペが何処まで探究されているのかはわからないの
だが。
アメコミ風漫画を描いていた時に描き文字をどうやって英訳
しようか悩んだことを思い出すな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本語を豊かにしている擬音語や擬態語。8つの素朴な疑問に答えながら、言語学、心理学、認知科学など、さまざまな観点から、オノマトペの魅力と謎に迫る。【「TRC MARC」の商品解説】
関西外大図書館OPACのURLはこちら↓
https://opac1.kansaigaidai.ac.jp/iwjs0015opc/BB40248212 -
人間はオトマノペに対してどのような印象を抱き、どのように獲得しているのか、またオトマノペに法則はあるのか。
複数の観点からオトマノペに対してアプローチが行われているが、中でも外国語のオトマノペと赤ちゃんとオトマノペに関するものが面白かった。
外国語にもオトマノペはあるが、ヨーロッパから離れた地域の言語に多く、アニミズム文化にも多く存在するという仮説は興味深い。
赤ちゃんとオトマノペについては、赤ちゃんは脳が未発達のため視覚と聴覚の刺激が関連づけられて音と視覚の間に類似性を感じるとあった。以前読んだ『幻覚剤は役に立つのか』の中で、脳のデフォルトネットワークが発達することで固定された考え方になるが、子供は脳の回路が最適化されていないため、柔軟な考え方ができるとあったが、オトマノペの話もまさしくそれとつながっているのだと感じた。 -
この岩波科学ライブラリーでは、これまで生き物に関するものばっかり読んでましたが、この本が初生き物以外の本です。
読む前はもうちょっとユルい内容を想像していたのですが、読んでみると、かなり学術的な内容でした。でもそれはそれで面白い。何故オノマトペからその対象のものを想像できるのかとか、日本語以外のオノマトペとか、オノマトペと赤ちゃん言葉とか、どれもなかなか奥が深い。いや〜こういうことをちゃんと研究している人がいるんだ。学問の世界は奥が深いですね。 -
ウウン思ったより学術的だった…
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オノマトペというものが随分と気になっていた。中国語も英語も学んだ上で、日本語のオノマトペの表現の豊富さが好きだし、楽しい。ちょっと勢いで自前のオノマトペを使ってみても通じちゃったりする。
でも至って真面目な本書、軽妙なオノマトペと難解な学術表現のギャップが甚だしいのだけれどそこまで含めた味わいといおうか。勉強になる上にシュールさにくすりと笑える楽しい一冊だった。 -
生まれた時から身近にあり、自然に使ってきたオノマトペ。他の言語との違いや、法則性や発音との関係など、最初から最後まで興味深く読むことができた。時代によってもイメージや使われ方は変わったり、保育の現場でも自然に使われていることに改めて気づく。面白かった。
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オノマトペは日本人の生活に密接に関係しており、今では日本語に欠かすことができない存在となっている。もしオノマトペが存在しなかったら世界中で有名な「ピカチュウ」はどんな名前になっていただろうか。「雷ネズミ」?「イナビー」?オノマトペにはたくさんの謎がある。日本語に特徴的と言われるオノマトペの魅力と謎に迫る一冊。
【中央館3F・西 814/ON】