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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784000610285
感想・レビュー・書評
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ベンヤミンがカール・クラウス論で提示する「全人間」、「デーモン」、「非人間」の三対を、ベンヤミン自身の思考の言わばゲーテ的な「原現象」として論じたものは、これまでにもあったが、「非人間」のモティーフを、ベンヤミンの思考の独自性を浮き彫りにするかたちで、かつ近代的な「人間」の欺瞞を突破する方向性をも示すかたちで、ここまで徹底的に掘り下げたものは、これまでなかった。著者の長年の研究にもとづくベンヤミンの著作と書簡の緻密な読解は、その「異・弁証法」と「異・マルクス主義」を論じたうえで、フロイト批判を含んだ〈異・精神分析〉をも浮かび上がらせる。「人間」の神話を含む神話に覆われた現在にとっては破壊的なかたちで意識の「無」に踏みとどまること、そこからこそ生まれる覚醒としての認識のアクチュアリティを考えさせる卓抜な思想書であろう。
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