堕ちゆく者たちの反転 ベンヤミンの「非人間」によせて

  • 岩波書店 (2015年3月6日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784000610285

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  • ベンヤミンがカール・クラウス論で提示する「全人間」、「デーモン」、「非人間」の三対を、ベンヤミン自身の思考の言わばゲーテ的な「原現象」として論じたものは、これまでにもあったが、「非人間」のモティーフを、ベンヤミンの思考の独自性を浮き彫りにするかたちで、かつ近代的な「人間」の欺瞞を突破する方向性をも示すかたちで、ここまで徹底的に掘り下げたものは、これまでなかった。著者の長年の研究にもとづくベンヤミンの著作と書簡の緻密な読解は、その「異・弁証法」と「異・マルクス主義」を論じたうえで、フロイト批判を含んだ〈異・精神分析〉をも浮かび上がらせる。「人間」の神話を含む神話に覆われた現在にとっては破壊的なかたちで意識の「無」に踏みとどまること、そこからこそ生まれる覚醒としての認識のアクチュアリティを考えさせる卓抜な思想書であろう。

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著者プロフィール

専門領域はドイツ文学・思想。1976年京都大学文学部独文科卒。79年同大学院修士課程修了。弘前大学を経て98年京都大学教授。2015年、京都大学定年退職。著書『ベンヤミン解読』『堕ちゆく者たちの反転--ベンヤミンの「非人間」によせて』、訳書『来たるべき哲学のプログラム』(ベンヤミン)、『アレゴリーとしての文学――バロック期のドイツ』(W・エムリッヒ)、共訳『フロイト全集』、編著『空吹く風・暗黒天使と小悪魔・愛と憎しみの傷に 田中英光デカダン作品集』など。


「2018年 『昭和期デカダン短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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