老いては自分に従え

著者 :
  • 岩波書店
3.13
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本棚登録 : 25
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000610322

作品紹介・あらすじ

喜寿から一年、「老境に達した」と語る戯れ絵師が、いま思うこととは?鋭い時評を繰り広げたり、落語世界に遊んだり、気の向くまま、筆のおもむくまま、世相・文化・社会を自在に論じてゆく。独自の一人語り調文体はますます冴えわたり、読むほどに愉快痛快。笑いの中にも骨のある、ヤマフジ流「老いの哲学」。

感想・レビュー・書評

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  • H31/1/26

  • お前は時代から何を受け取ったのか?答え、2つの時代、国家の仕組み、価値観のドラスティックな変化をこの目で見られたことである。これによって、物事を複眼的に見るようになった。人間を、国を、政治を見るとき、全てを鳥瞰的に見るようになった 漢字を使って人生を語るこの手法は、私にはとても役に立った
    時代遅れこそが粋であり、流行を追うのは野暮の骨頂と心得ている
    ものは部屋を狭くし、心は人間を広くする
    文化は過去に属し、文明は現在に属す
    文明とは、人間を劣化させるシステムである
    生まれてくる子供たちは、時代を選べない。これは人類共通、万古不易の運命である
    自分の能力や知力を書いたものは放っておくしかない。以上が結論である

  • 「老いては自分に従え」というタイトルに惹かれたのと、
    山藤章二さんの絵が好きなので読んでみることに。
    この本でちょっとは山藤さんの人となりがわかったような、
    そんな感じが。

    「漢字好き」の話題のところがよかった。人との出会いって、やっぱり意味深であるし、これはどうしても偶然に思えない面があって、そんなことをここでも感じてしまったのだった。

    〈笑いは若いうちの産物である〉、これは山藤さんの言葉。
    すごく納得です。

  • 次々にいろいろんなことが頭に浮かび、万華鏡みたいなもので、さっきの絵にもどそうとしてももう戻らない。
    ってとこに共感!
    これも老化のひとつなのかぁ。

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著者プロフィール

山藤章二(やまふじ・しょうじ)1937年東京生まれ。風刺漫画家、イラストレーター。

「2015年 『戦後70年 わたしの戦争体験』 で使われていた紹介文から引用しています。」

山藤章二の作品

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