トルコ捨駒スパイ事件 (ファンドーリンの捜査ファイル)

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制作 : 奈倉 有里 
  • 岩波書店 (2015年6月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000610490

作品紹介

時は一八七七年、舞台はバルカン半島。オスマン帝国と睨みあう、ロシア陣営最前線。果たしてチェックメイトをかけるのはどちらか?スパイ合戦の只中へ、婚約者を追って単身乗り込む主人公は、ときに乙女、ときに無謀、愛すべき"進歩的な"美少女ワーリャ!血の匂いと陰謀渦巻く戦場で、彼女に出逢ったファンドーリンは-女の子が主人公の"新しい『戦争と平和』"ここに誕生!

トルコ捨駒スパイ事件 (ファンドーリンの捜査ファイル)の感想・レビュー・書評

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  • ロシアで大人気の作家で、三島などの日本文学もロシア語に翻訳して紹介しているという著者の情報が気になり過ぎて手に取った。
    確かに面白い。
    文章のテンポが良く、訳も上手いので、世界史の内容どころか自分が世界史選択だったことさえ忘れかけの私でも背景がわかりやすくて読みやすい。
    キャラクターも豊富。
    ただねええ…主要な男性キャラクターのほとんどが惚れてしまうヒロインがどうにも好きになれず…。
    喚いて引っ掻き回すだけだった…。
    男装の麗人!なんて煽り文句が帯にあったので、どんなオスカルかと思ったのに!(まあ、オスカルも特に好きではないんだけど)(まずベルばらに好きなキャラクターがいないんだけど)(ベルばら自体はとてもいい作品だと思います)
    けれどもこのシリーズの主役は彼女ではなく謎めいた青年ファンドーリンなので、彼を中心としてシリーズを通して読めば、彼の人生を他の人間から語る本作もより楽しめるのかも。
    しかし続編のタイトルでもう、今作で好きだったキャラクターが殺されるのが明白なので、続きを読むかはひとまず保留…。

  • ワーリャ視点のせいか、筆致は軽やか。この時代のロシアにファンドーリンのような人種的偏見のない若者がいるとは奇跡だ。裏の主人公がトルコ人のアンヴァル=エフェンディ。スパイがラストでワーリャに語る理念は本作の読みどころ。現代のロシアやアメリカを暗に批判している内容の本作、ロシアで大人気というのが、ロシア人の目の高さか。ロシア政府にはあまり喜ばれそうにないけど。

  • 2作目でした。
    憂いのある青年(実は若い、がいいですね)と現代的な女の子、という組み合わせが、かわいかったです。
    世界史でやったかなー、レベルの知識なので、当時の戦争の様子が新鮮。
    1作目も読んでみよう、次回はなんと日本だそうで、楽しみです。

  • ロシアの作家ボリス・アクーニン、1998年発表の小説。1877年の露土戦争を舞台にしたフィクション。面白いです。

    1877年~78年のロシアとオスマントルコとの戦争という史実に架空のスパイ物語を上書きした作品。「ファンドーリンの捜査ファイル」という天才青年ファンドーリンがミステリーに挑むシリーズの2作目。本作では主人公はファンドーリンではなくワーリャ、婚約者を追って戦地を訪れた若い女性です。勝気で西欧の進歩的思想にかぶれた行動派の女性なのですが、未熟で思慮分別に欠ける所があります。
    前作での悲劇的結末の結果、精神的なダメージを受けていると言う(私は前作は読んでいないのですが)ファンドーリンと成り行きで彼の秘書となったワーリャは味方陣営に潜むらしいスパイの影を追うのですが・・・。

    志は良いのだけれど一面的な知識しか持たず、またかなり軽薄、というワーリャのキャラが私は好きになれませんでした。戦地で行動が制限される民間人の女性である彼女の視点で描かれる物語は、特に前半は人の話を聞くばかりという感じでかなり退屈(その中で伏線が張られて行くわけではあるのですが)。終盤はスリリングな展開もあり面白くなります。
    戦争を多面的な視点で描き、好感が持てる作品です。

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