社会をちょっと変えてみた――ふつうの人が政治を動かした七つの物語

  • 岩波書店
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000611107

作品紹介・あらすじ

保育園が足りない!区の保育行政を動かした一人の母、クラブの深夜営業を認めない風営法に挑んだラッパー、障害者だって自立して暮らしたいという願いを、行政も巻き込んで実現した当事者。身近に転がる様々な不都合を自分で解決する方法、それがロビイング。「ふつうの人」が、ふつうに「政治」を動かしていった7つの実例と、思い立ったら今からやれる極意マニュアルの2本立て。

感想・レビュー・書評

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  • 2021.22
    政策起業家研究として。

    だんだんロビイストとの違いは明確になってきたな。
    委員を渡り歩きながらいろんな政策に関わってる人もいるがそういう人はどう分類していくべきか。

  • 議員でもない普通の人が政治の世界を動かしていった7つの事例と当事者による動き方の解説の2本立てでまとめた一冊。

    待機児童やLGBTといったセンシティブな問題からボランティアやクラブの経営に関するなどの法律を変えた人など7人のごく普通にいる人たちが本書で紹介されている周りの人達を動かして社会を変えていく姿には感動し刺激受けました。
    また法律のできるまでのプロセスも知ることができてそちらも非常に勉強になりました。
    特に障害者の当事者である中西さんの事例と復興参与でもある田村さんの当事者としての考えには凄く衝撃を受けて考えさせられるものがありました。

    ただやはりどの事例も簡単にいくことはなく、粘り強く行うことやマジョリティーに理解させることそしてキーパーソンを見極めることという地道な活動が身を結んで各人の成功があるということも感じました。

    社会には多数の人が納得しない理不尽なことがありますが、どのようにして自治体や国家を動かしていくかということが具体的にわかっただけでなく、それについての難しさも理解することができました。
    本書を読むことによって社会を変えることの敷居が少し低くなり、住みやすい社会を作っていくための一助となる一冊だと感じました。

  • 【由来】
    ・図書館の岩波アラート

    【期待したもの】
    ・何か、概要見て即ポチだった。

    【要約】


    【ノート】


    【目次】

  • 新聞記者の取材による、一般人が自治体や国を動かした事例集と、社会起業家が自分の経験から得たノウハウの2部構成。事例が秀逸だと読後の満足感すごい、と実感する本。読まず嫌いしててスミマセン〜

    駒崎弘樹さん(社会起業家)と秋山訓子さん(朝日新聞編集委員)の共著。アドボカシー(政策提言/世論に訴え、政治や行政に働きかける草の根ロビー活動)の力を痛感する1冊です。

    秋山さんが7名の事例をルポする第1章が素晴らしくて!!それ読んだ後の、駒崎さんの第2章「やってみようと思った人への具体的手法の解説」が沁みる沁みる・・・・。

    第1部に登場するのは、身近な課題を解決するために「やってみちゃった人」7名。わらしべ長者のように、それぞれの活動が大きくなっていく様子が、丁寧な取材で、背景や状況なども含め、丹念に描かれており、ドキュメンタリーのように感情移入せざるを得ない臨場感がありました。ノンフィクション好きには堪らない。

    執筆の秋山さんのご専門は政治だそうで、政治がテーマの書籍も複数出版されています。

    https://hana-87.jp/2018/10/07/shakaiwochottokaetemita/

  • 一般人がどのように政策を変えていくかをミクロレベルで見ている作品。

    ただ、官僚を矮小化しているような気がするんだけどね。

  • 憧れの社会起業家駒崎さんシリーズ。ビジョンとパッション、そして素直な誠実さが大切なんだなあって日々思っていることを様々な社会起業家を通して、また駒崎さんの活動を通して、改めて再認識。日常目の前のことに追われて不安になることも多いけれど、そういう芯とも呼べるような根幹の部分にこうやって触れると、背中押されるし迷子から抜け出せる。

    *キーワード:社会を変える方法
    発信する
    仲間と集う
    役所に行く
    議員に会いに行く

    陳情、請願
    メディア
    行政のサイクルを知る
    委員会、審議会に入る
    モデルとなる事業をやってみる

  • 法律や制度を作ったり改めたりして社会を変えていく、いわば社会をアップデートしていくには?というお話し。
    実例から学ぶ第1部と、実践のテクニックを紹介する第2部からなるが…

    第2部は、少しテクニカルになり過ぎている感じ。ある程度流れや仕組みを知っておく必要はあるだろうけど、あまりテクニカルになってしまうのも。バランスが難しい。あと、「こんなに簡単に」って感じが逆にハナにつく感じ。
    情熱だけじゃダメっていうのはそうだけど、こうすればOKってことでもないんじゃないかな。

  • ・草の根ロビイングはあなたが半径5メートルから社会を変える方法。しかし基本的に草の根ロビイングはアートであって、サイエンスではない。それは結局のところ、コミュニケーションだから。選挙とは別の、民主主義にかかわるコミュニケーションが草の根ロビイング。コミュニケーションは実際にしてみないとうまくならない。民主主義という恋人との付き合い方も、基本的にはそういうもの。

    ・今の日本社会は社会問題先進国で、幾千もの社会問題が我々の前で解決されることを待っている。その社会問題の下敷きになってうめき声をあげている、障害者、女性、在日外国人、子どもたちがいる。今あなたが一歩踏み出すことで、助け出せる誰かがいる。

  • 草の根からの政策形成、ついでに移転モデルが背景に見えてくる良本
    これを理論化精緻化したら面白いかもしれない。

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著者プロフィール

駒崎弘樹(こまざき・ひろき)
1979年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業後、2004年にNPO法人フローレンスを設立。日本初の訪問型・共済型の病児保育を開始。2010年「おうち保育園」、2014年「障害児保育園ヘレン」、2016年「フローレンスの赤ちゃん縁組」、2017年「こども宅食」を次々にスタートさせる。08年Newsweek誌「世界を変える100人の社会起業家」に選出。公職としては、厚生労働省「イクメンプロジェクト」座長を務める。著書に『「社会を変える」を仕事にする 社会起業家という生き方』(ちくま文庫)、『働き方革命』(ちくま新書)、『社会をちょっと変えてみた』(岩波書店)等がある。

「2022年 『政策起業家』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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