- Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000611343
作品紹介・あらすじ
ときには熱狂し、ときには美しさに見とれ、ときには別世界に思いを馳せる-本を読む/書くという行為を通じて、わたしたち人間は生き、この社会をつくりあげてきたのではないだろうか。西洋中世の豪華写本から、一五世紀の羊飼いの日記、揺籃活字本、「瓦版」、はたまた越中富山の薬袋まで、書物と文字文化に関する愉快かつ深いお話を満載。ルネサンス文学と書物史の研究を牽引してきた著者による、カラー版書物文化史案内。『図書』好評連載の単行本化。
感想・レビュー・書評
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フランス文学者でありモンテーニュやラブレーの翻訳者である著者が、美麗な稀覯本の図版と書物文化を紹介する。
やはり著者の専門であるモンテーニュ『エセー』の改訂の話や、『ガルガンチュアとパンタグリュエル』の二次創作(?)『パンタグリュエルの滑稽な夢』の紹介などが詳しくて面白い。自分の著書の余白を書き込みでびっしりと埋めるモンテーニュ…没後改訂版の担当者が女性だったというのは初めて知った。
外壁に往来から聖書が読めるアルコーブを取り付けている修道院の図版なども面白かった。格子があって本を持ちだすことはできないが、手を差し入れてページをめくることはできたらしい。文字を読めない人びとに挿絵を見せて啓蒙する意図もあったのだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
図版の美しさ、特に青色の…
これは買って手元に置いておきたいなあ。 -
2017/02斜め読み。岩波書店の『図書』の表紙を飾った図版とその解説をまとめた本。古くは1400年代の手帖などもあり、興味深く読みました。
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著者が厳選した特徴的な表紙や挿絵等と、それに関連する知識が盛り込まれた一冊。
書物史における入門書ではなく、それの雑学が綴られている印象です。
絵を楽しみながら、楽に読み進めることができました。