カラー版 書物史への扉

著者 :
  • 岩波書店
2.90
  • (0)
  • (1)
  • (8)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 37
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000611343

作品紹介・あらすじ

ときには熱狂し、ときには美しさに見とれ、ときには別世界に思いを馳せる-本を読む/書くという行為を通じて、わたしたち人間は生き、この社会をつくりあげてきたのではないだろうか。西洋中世の豪華写本から、一五世紀の羊飼いの日記、揺籃活字本、「瓦版」、はたまた越中富山の薬袋まで、書物と文字文化に関する愉快かつ深いお話を満載。ルネサンス文学と書物史の研究を牽引してきた著者による、カラー版書物文化史案内。『図書』好評連載の単行本化。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • フランス文学者でありモンテーニュやラブレーの翻訳者である著者が、美麗な稀覯本の図版と書物文化を紹介する。


    やはり著者の専門であるモンテーニュ『エセー』の改訂の話や、『ガルガンチュアとパンタグリュエル』の二次創作(?)『パンタグリュエルの滑稽な夢』の紹介などが詳しくて面白い。自分の著書の余白を書き込みでびっしりと埋めるモンテーニュ…没後改訂版の担当者が女性だったというのは初めて知った。
    外壁に往来から聖書が読めるアルコーブを取り付けている修道院の図版なども面白かった。格子があって本を持ちだすことはできないが、手を差し入れてページをめくることはできたらしい。文字を読めない人びとに挿絵を見せて啓蒙する意図もあったのだろう。

  • 図版の美しさ、特に青色の…
    これは買って手元に置いておきたいなあ。

  • 2017/02斜め読み。岩波書店の『図書』の表紙を飾った図版とその解説をまとめた本。古くは1400年代の手帖などもあり、興味深く読みました。

  • 著者が厳選した特徴的な表紙や挿絵等と、それに関連する知識が盛り込まれた一冊。
    書物史における入門書ではなく、それの雑学が綴られている印象です。
    絵を楽しみながら、楽に読み進めることができました。

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

1947年生まれ。東京大学・放送大学名誉教授。フランス文学、書物の文化史。単著に大佛次郎賞を受賞した『本の都市リヨン』(晶文社)、『読書の首都パリ』(みすず書房)、『ラブレー周遊記』(東大出版会)、『モンテーニュ 人生を旅するための7章』(岩波新書)、『パリ歴史探偵』(講談社学術文庫)など。訳書にラブレー『ガルガンチュアとパンタグリュエル』全5巻(ちくま文庫、読売文学賞・日仏翻訳文学賞)、モンテーニュ『エセー』全7巻(白水社)、『ヴィヨン全詩集』(国書刊行会)、『フランス・ルネサンス文学集』全3巻(共編、白水社)、バルザック『グランド・ブルテーシュ奇譚』(光文社古典新訳文庫)、グルニエ『長い物語のためのいくつかの短いお話』(白水社)など。

「2023年 『文学のエコロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

宮下志朗の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×