今日はヒョウ柄を着る日

著者 :
  • 岩波書店
3.67
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本棚登録 : 73
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000612104

作品紹介・あらすじ

朝から賑わう戸越銀座商店街。そこでおばあちゃんたちがまとう「ヒョウ柄」の存在に気づいた著者は、人間界と動物界の相似性に敏感になる。そして若い世代‐高齢者、記憶‐真実、現世‐あの世といった境界を行き来しはじめ…。星野博美ワールドの「その先」を指し示す、あやしくてせつない、ユーモアあふれる豊かな異界の淵へ、ようこそ!新境地をひらく最新エッセイ集!

感想・レビュー・書評

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  • 初めて読んだ作家さん。
    なのにやたらとシンパシーを感じるので
    なぜだ???と思ったら
    年齢が一緒でした。。。
    半世紀生きてきて、人生で起こるであろう大概のことはたぶん経験してしまい
    あと残された未体験ゾーンは老いと死。
    自分の親や周りのおばちゃんたちをサンプルに
    その辺りの探り方がとても面白いのです。

    華やかでキラキラな出来事なんてなくても、
    ちょっと目をこらして見れば、私たちの周りには
    興味深いこと、不思議なことがあふれている。
    普通の暮らしが愛おしく思えてくるエッセーでした。

  • 著者と世代的に近いせいか?、文章にリズムが有って気持ち良く読み進められる。
    記憶力が良く、理屈っぽい性格と自他共に認めているようで、その客観的な変人っぷりが漂々と描かれていて面白い。
    ちょっと小沢正一の語り口調を思い出してしまった。

  • 力み過ぎず、まわりを見つめる筆者の視点が心地よく、楽しいエッセイ。
    冒頭の、人はなぜヒョウ柄を着るのか、の考察がまず面白くて、ひきこまれる。ヒョウ柄を身にまとう理由、派閥の違い、その他アニマル柄の意味など、いろんな角度から考察していて楽しい。
    「親の住む老いという国に、留学している自分」という設定にも、ハッとさせられる。無理に受け入れようとしない接し方は、見習いたい。
    ピンクのヒョウ柄の装丁もぴったり。

  • 何気ない日常の中で感じる宗教と霊と死と人との距離感についての何気ないお話。何気ない気配を察知し戸惑ったり、考えたり、思い出したり。その気配の感応能力がもう始まっている高齢化社会に必要なスキルなのかも。「親の住む老いという国に、留学している自分」という設定には、なるほど…まあ、お母さんを始め自己主張の強い人種に翻弄されているよう書かれていますが、著者も相当に攻撃的。「ケンカするなら急所を狙え」、もうすっかり肉食なんだから。と、いうことで星野さん、相当に猫です。プライドとわがままと気配察知能力、おばちゃんは猫なのだと思えばいいのか…たぶんこれからの日本は猫の国になると思います。

  • 初めての作家さん。

  • 914.6

  • 肩書きにはノンフィクション作家とあるが、私にはエッセイストのイメージだ。
    エッセイにハズレはなく、いつも楽しませてもらっている。
    まさか自分が戸越銀座の近く(それほど近いというわけではないが)に住むとは思っていなかったが住むことになり、ますます親近感を覚えた。

    「親の住む老いという国に、留学している自分」という設定を使わせてもらおう。ただ悲しいかな、私には留学体験ないのだけれど。

  • なんと、全面ピンクのヒョウ柄の装丁!(画面ではとんでいるようですね)
    岩波さん、やるなあ。背表紙の「種まく人」がなんだか恥ずかしそうにしているようです。

    ちょいと真面目に老いについて考えました。

  • 文筆業を夢見る人にとってやりたいジャンルはエッセイと絵本らしい。どちらも素人からみて敷居が低く感じられるのであろう。でも、読者が一番厳しいのはその2ジャンルではないだろうか?身近な話題が中心となるエッセイでは面白い面白くない(興味を惹かれる惹かれない)は著者の腕、知識、発想に左右される。絵本の中心的読者は子供でこちらも容赦なく選別する。
    星野さんのエッセイは処女作の中国滞在記から共通しているけれど、彼女が体験したことから考えられることがずば抜けて面白いのだ。同じ体験をしても普通の人なら気づかず通り過ぎるようなことを拾い上げて新しい発見をみせてくれる。今回も愉しませてもらった。

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