- Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000614900
作品紹介・あらすじ
二〇世紀ロシアの思想家ミハイル・バフチンによる〈対話〉の思想が、近年、教育や精神医療の現場で注目されている。単なる話し合いではない、人を決めつけない、つねに未完成の関係性にひらかれた対話とは何か。「複数の対等な意識」「心に染み入る言葉」など、バフチン自身のテクストを紹介しながら、ポイントをわかりやすく解説する。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
難解な内容ではあるが、読者に対話するような文章なので読みやすい。特に「他者がいて、わたしがいる」の項は示唆に富んでいた。
-
わかるようなわからないような部分が多かった。また後日読んでみたい。
-
バフチンの”カーニバル”とか”ポリフォニー”とかは一見わかりにくいけど、その根本には「対話」についての考え方がある。この根っこから理解しないと言っていることがわからないと思うが、この本ではとてもたくさんの例で、いろんな視点から、バフチンの”「対話」についての考え方”を取り上げて説明してくれている。人間はとても根本的なところから、一人で自己完結してものを考えることはできない、というのは本を読むうえで、それどころか生きていく上でとても重要なことなのではないか、と思う。
-
対話の意味を広く深く考察されている。
コンテクストに対する理解を深める必要あり。
対話の中には主語がいくつも隠れている。
ロシア文学、ドラマを見たことはあるが読んでみないと伝わってこない部分は沢山ありそう。 -
「自己責任」とは何だろう。
自分1人で解決できることは、一体この人間社会に存在するのであろうか。
そんなモヤモヤした感情を解きほぐしてくれた1冊であった。
以下本文からの引用
他者のために、他者を介して、他者の助けによって、はじめてわたしは、「自分自身」になるというのです。それゆえ、他者を欠いたままでは、自分は存在できないのであり、したがってまた、「分離、孤独、自己への閉じこもりは、自分自身の喪失の基本的理由である」ということになります。
自己責任、つまり他者から切り離されるということは、他者のみならず、自己からも切り離されることであり、それこそが孤独の正体ではないのか。
対話とはつまり、「他者とのつながり」であり、自分がこの世に存在することをつなぎとめている行為であるのかもしれない。 -
女子栄養大学図書館OPAC▼ https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000054841
-
人と社会も常に未完成であり、外部(又は内部)との対話によって、自己を変化させることができる。
自分の知りたかったテーマとちょっとズレているように感じ、読むタイミングはまだ先だったかもしれない
・よりよく人と対話するにはどうするか?
・対人関係の恐れを解決するにはどうするか?