ドードーをめぐる堂々めぐり――正保四年に消えた絶滅鳥を追って

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 264
感想 : 24
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000614979

作品紹介・あらすじ

江戸初期のこと。『不思議の国のアリス』や『ドラえもん』にも登場する絶滅鳥ドードーが日本に来ていた!? その後の行方を追って四国へ長崎へ。時空を超えチェコやイギリス、オランダ、ついにはモーリシャスの島で這いつくばり生命のワンダーに分け入る! 日本史と西洋史、博物学と生物学の間を行き来する旅に、ご一緒ください

感想・レビュー・書評

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  • <書評>「ドードーをめぐる堂々めぐり」を書いた 川端裕人(かわばた・ひろと)さん:北海道新聞 どうしん電子版
    https://www.hokkaido-np.co.jp/article/636979?rct=s_books

    ドードーはどこへ行った?(下) 川端裕人
    図書 2020年12月号 - 岩波書店
    https://www.iwanami.co.jp/book/b552446.html

    ドードーはどこへ行った?(上) 川端裕人
    図書 2020年11月号 - 岩波書店
    https://www.iwanami.co.jp/book/b548209.html

    ドードーをめぐる堂々めぐり - 岩波書店
    https://www.iwanami.co.jp/book/b593200.html

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      『ドードーをめぐる堂々めぐり 正保四年に消えた絶滅鳥を追って』絶滅の鳥、最後の一羽は江戸を旅した? - HONZ
      https://honz....
      『ドードーをめぐる堂々めぐり 正保四年に消えた絶滅鳥を追って』絶滅の鳥、最後の一羽は江戸を旅した? - HONZ
      https://honz.jp/articles/-/50793
      2022/02/01
  • アフリカ大陸に隣接するマダガスカル島からさらに1000キロあまり沖に離れたインド洋上の孤島、モーリシャス島にかつて生息した、ずんぐりとして飛べない鳥 "ドードー"。大航海時代、オランダ人が発見し(1598年)、オランダ統治時代(17世紀半ば)に人間の影響で早々に雑滅してしまった鳥。一時存在が忘れ去られたが、19世紀に再発見され、今や「人間の力によって生物種が絶滅したことをはじめて明確に証明した例」、「世界的に著名な絶滅鳥、絶滅の偶像」となり、あの「不思議の国のアリス」にもユニークなキャラクター(吃音だった著者 "チャールズ・ドジソン" 自身を投影したキャラクター)として登場する "ドードー"。

    1647年、そのドードー1羽(しかも最後の1羽かもしれないレアな個体)が、オランダ船に乗って日本(長崎の出島)に来ていた!

    研究論文によってこの史実を知り、俄然興味を掻き立てられた著者(科学系のライターさん?)は、この個体を「出島ドードー」と命名。国内の古文書を紐解き、ヨーロッパの博物館を巡り、ドードーの痕跡を求めてモーリシャス島の発掘調査にも参加し、ドードーを巡る史実を調べまくった。著者の熱量、半端ないな!!

    「モーリシャスは絶滅の島。ドードーだけではなく、本当にたくさんの動物が人類の到来以降に姿を消した」とのこと。人間の営みが、これまでに多くの生物種を絶滅に追いやってきたことに改めて気づかされた。まあ、栄えた種の宿命と言えばその通りなのだが。

    本書、結局新たな発見が何もないまま終わる。いろいろ調べて奮闘しました、でも何も見つかりませんでした、というオチがいかにも残念。

    とは言え、著者の飽くなき探究心と今は存在しないドードーの不思議な生態に敬意を表したい。

  • 面白かった!!ビジュアル資料もたっぷりで、大満足のノンフィクション、よくばり科学日本史世界史ミステリという感じでしょうか、上質です、とっても上質(2度言う)。表紙が魅力的ですね、長崎の出島を丘の上から見下ろすドードー、これは興奮です。内容は日本に輸入されていたドードーの足跡を辿り、ドードーについての基礎知識、ドードー研究の現在を読みやすく、トピックに分けてQEDに迫っていきます。迫るだけですが(笑)。正保4年のドードーと日本のドードー研究者、西洋史ヨーロッパにおけるドードー、モーリシャス。こういう系統の本は鳥類学者や自然科学系の研究者が著者であることが多く、そっち系の文章には慣れていない人も多いと思うが、本著はさすがの文学者によるものなので、非常に読みやすく、うまいことベイトをあちこちにちらせて、するすると引き込まれていきます。書店で、自然科学のコーナーに置いていたのだが、これは一般図書、ノンフィクションのところに並べておくほうが、売れるのでは?と思う。多くの人に読んでほしい1冊。

  • 江戸時代のドードーが来日していた!絶滅した鳥類の痕跡を辿る旅は結論のない堂々めぐり。

    「不思議の国のアリス」や「ドラえもん」にも登場し、絶滅種としては異例の知名度のドードー。痕跡を追って日本からオランダ、ロンドン、生息地だったモーリシャスまで。少ない記録や標本を辿る。

    言及される図版ははぼ掲載しており可能な限りカラーなところが良い。

    題名のとおり結論のない堂々めぐりなので、劇的な展開がなく単調。それだけ脚色もなく真摯に、ドードーと向かい合っているということだろう。

    生産性のない知的な探求、博学的な内容だからこそ楽しめる一冊。

  • 絶滅した動物の代表のような、個性的な見た目の飛べない鳥、ドードー。

    『不思議の国のアリス』や『ドラえもん』にも登場するので子供にも知られている…かもしれない(知らない人も結構いる気がする)。

    この本は、同じ絶滅したオオナマケモノについて調べていた著者が「日本にドードーが来ていた」という論文と出会ったことから始まる、日本から世界をわたる長き旅=堂々めぐりについて書かれたもの。朝日新聞の広告欄で見て、一目惚れして手に取った。

    表紙には、出島を望む長崎の高台に佇むドードー画。これは歴史画ではなく、論文を書いた研究者(画家でもある)が描いたものだが、夢のある、表紙にふさわしい絵画である。

    出島に滞在したオランダ人の記録がすでに1938年に日本人により編纂されていて、そこに「ドードー鳥」と記されているのに、それは動物学、ドードーを研究するような人の目には触れずに、2014年、オランダとイギリスの研究者により発見され、論文となった。

    オランダ人はドードーを絶滅させてしまった贖罪感をしばしば口にするそうで、たぶんそれは、ドードーの不恰好な姿(本当はもっとスマートであることがこの書には描かれているが)や、飛ばないことから捕獲されやすかったと聞く時の想像のしやすさというか、残酷さを思い描くからだろうか(狩猟再現画というのが掲載されてるがほんとかわいそう)。

    しかし、「間抜けな鳥(ドードーの語源)」だの、「吐き気を催す(肉が硬くて美味しくなかったそうだ)鳥」だの、「おろかな超おろかな鳥(チェコ、2回言わなくても)」散々な言われようで、本当に気の毒な鳥だ。

    でもその気の毒さ、見た目の間抜けさが人を惹きつけるのかなあと思う。

    はるばる日本に来たドードーの行方は…本書を読んでください。

  • 図版多数。ドードー愛溢れる一冊。

  • ものすごく気になっていたテーマが
    魅力的なタイトルで出版されたので購入。

    絶滅してしまったドードーが実は日本に上陸していたなんて
    想像しただけでワクワクしながら読みました。

    わかっていること、わかりそうなこと、まだわかっていないこと
    それぞれ現時点での状況を知ることで
    研究は今もこれからも続くのだなと実感しました。

  • ドードー鳥をフックにインテリジェンスミステリーな感じで、その軌跡を追うという形。それにしても文献とか残ってそうで残っていなかったり、またドードー自身の不確定さから靄がかかった軌跡で、非常に面白く仕上がってます。江戸時代に日本にドードー鳥がいた。これだけで話として面白いのですが、その追っかける中での判明する歴史と事実と推察は非常に興味深く読めます。

  • 断片的だった知識が整理されて大変勉強になった。
    後半の西洋行脚の話は読む前は興味なかったが、当時の生物種についての西洋人の認識がいかに現代人とかけ離れていたかがよくわかってとても面白かった。

  • 堂々(ドードー)めぐりの物語、おもしろかった。図版がきれいで、文章中に参照の形で何回も出てきて、わかりやすかった。

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著者プロフィール

川端裕人
作家。1964年兵庫県生まれ、千葉県育ち。東京大学教養学部卒業。日本テレビ報道局で科学技術庁、気象庁の担当記者などを経て、97年に退社。その後、コロンビア大学ジャーナリズムスクールに籍を置きながら、文筆活動を本格化。フィクション・ノンフィクションの両分野で活躍する。ノンフィクションに『動物園にできること』『PTA再活用論』『我々はなぜ我々だけなのか』(講談社科学出版賞・科学ジャーナリスト賞を受賞)、『「色のふしぎ」と不思議な社会』『ドードーをめぐる堂々めぐり』等。小説に『夏のロケット』『銀河のワールドカップ』『青い海の宇宙港』等。

「2022年 『カラー版 へんてこな生き物』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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