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- Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000615013
作品紹介・あらすじ
植民地支配下の朝鮮でどのような暴力がふるわれ、日々の暮らしは変容したのか。人びとはどのように支配に抗い、破壊された社会関係の再構築をめざしたのか——土地の収奪や労働動員、「日の丸」の強制、頻発する公害とそれに対する闘争などを切り口に、支配をうけた地域とそこに暮らす人びとの視点から、支配の実態を描き出す。
感想・レビュー・書評
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東2法経図・6F開架:221.06A/Ka86k//K
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日本が朝鮮半島を支配した時代の事例を章ごとに綴る。著者が強調するのは、地域社会レベルのミクロな視点、「足下からの世界史」だ。
書名は事例の1つで、昭和天皇の即位時の当局からの国旗掲揚の圧力を示す。同時にその国旗が「急造」であり、人々に浸透していたわけではなかったことも象徴しているようだ。
日露戦争時、永興湾などでの軍用地としての土地収用。日本窒素が起こした公害、背景として日本本国より緩い公害規制。南部から北部への「官斡旋」という名の事実上の棄民政策。満洲国建国に伴う羅津の強権的な都市計画と地域社会破壊、人口減少。
また著者は、日本と朝鮮、地域史と世界史の繋がりも複数箇所で指摘する。朝鮮の公害と戦後の水俣。「裏日本」新潟の発展の希望と、通過点としての羅津の対比。国境を超える民族解放運動。朝鮮内での「官斡旋」と後の日本本国への労働動員。
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