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Amazon.co.jp ・本 (198ページ) / ISBN・EAN: 9784000615822
作品紹介・あらすじ
南九州ではサツマイモをカライモと呼ぶ。水俣、石牟礼道子への思いを胸に、京都に古本屋を開いたふたりは、それぞれがひとりであることをわかちあいながら、家族で店を営み、言葉によって自身に降り、世界への希望をつなぐ。試行錯誤の道のりと、石牟礼道子旧宅移転に臨む勇気。生きることへのほんとうに向かう随想集。
みんなの感想まとめ
日々の生活の中での思索や感情が丁寧に描かれたこの作品は、人生のかけがえのなさや人々のつながりを感じさせてくれます。著者たちは、古本屋を営みながら、家族や社会、そして石牟礼道子への思いを通じて、自己の内...
感想・レビュー・書評
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後にも先にもこの本はこの本1冊しかない。それはお二人のような人生を、日々を歩んでいる人は他になく、またそのお二人でさえ、このように感じた日々はもう二度と戻ることはなく、これからの日々で感じることは変わっていくであろうからだ。したがって他の本と比較して評することは意味をなさず、また日々感じることの機微を丁寧に掬い取った言葉たちを要約することをしてはならないように思う。
故に、これはこの本に書いてあることではなく、この本を読んで僕自身が改めて感じることだが、ヒトが生きていくことはかろうじて途切れずにいる細い糸のようなものだし、ヒトが感じていること、見えている世界は、実は確たる根拠もなく、頼りなく、だがそれゆえ、それぞれに世界像を作りながら生きているヒト(生命)はかけがえのないものだ。ことさら子どもを見ているとそう思う。その目にこの世界がどう見えているだろうと想像すると、切なく、愛しく感じるのだ。
お二人の次の場所は水俣、そして石牟礼道子さんの旧宅である。お二人が、その場所が、水俣に何をもたらすのか、また水俣から何をもたらされるのか。一つ思うのは、それはきっと「意図」(あるいは打算とも言う)に基づくものではなく、偶有性をはらみながら「結果的に」もたらし、もたらせられるものだろう。カライモブックスの移転によって一つ、小さな奇跡があるのに気付いた。カライモブックスのオンラインショップで石牟礼道子さんの作品を求めると、他でもなく、その作品が書かれたであろう石牟礼さんの住所から作品が届くのだ、時間を超えて。 -
(今は)京都のカライモブックスの日々。
店の事、子供のこと、社会で起きている事、石牟礼道子さんの事。
正直に、自然に、生きている。
古本や新刊の本を売っている。
あれこれ考えている。
そういうエッセイ。
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