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Amazon.co.jp ・本 (238ページ) / ISBN・EAN: 9784000616607
作品紹介・あらすじ
新型コロナ政策のワクチン国内総接種回数は4億36193341回(24年4月)。接種後副反応や死亡例が多発しているが国・メディアは沈黙している。本書は今回のワクチン政策を科学的に検証し、科学立国としての政策の在り方を提言するものである。内容は全て科学論拠・学術論文に基づいており、「反ワク」論とは別物である。
感想・レビュー・書評
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はじめに・序章:「科学という名の信仰」への警鐘と新型コロナ「ワクチン」禍への問題提起
本書『科学という名の信仰 新型コロナ「ワクチン」政策を問う』は、薬害・がん治療に長年取り組んできた福島雅典氏が、新型コロナウイルス「ワクチン」政策を科学的データと学術論文に基づいて厳しく検証し、科学立国における政策のあり方を問うものです。著者は、パンデミック発生当初から新型コロナ感染症の本質(間質性肺炎への早期対処の重要性)やmRNAワクチンの限界を指摘し警鐘を鳴らしてきましたが、その声は届かず、ワクチン接種開始後に相次ぐ死亡例や健康被害報告を目の当たりにし、薬剤疫学の専門家として看過できないと執筆を決意しました。国内のワクチン接種後死亡報告が2000件を超え(10万人に2人強の割合)、心血管系障害が多発しているにもかかわらず、政府・メディア・学会が沈黙する状況を「Kafkaesque(カフカ的)」と表現し、これを人為的にもたらされた「人類未曽有の薬害、否、惨禍」と断じています。過去の薬害イレッサ事件の教訓が生かされなかったことへの強い問題意識から、本書は「科学という名の信仰」に警鐘を鳴らし、科学と国家のあり方を根本から問い直すことを目指しています。
第一・二章:接種後死亡・健康被害の深刻な実態と「スパイクタンパク質症」仮説
本書では、まず著者が直接的・間接的に関わったワクチン接種後の死亡および重篤な健康被害事例5ケース(28歳男性の急性心不全死、77歳名誉教授の大動脈解離と重篤後遺症、90歳女性の大動脈解離死、74歳女性のクロイツフェルト・ヤコブ病発症死、37歳男性の脳出血・心筋梗塞死)が具体的に紹介され、これらの被害が決して他人事ではないことを訴えています。そして、厚労省公表データ(2023年7月時点で接種後死亡報告2122件、健康被害救済制度の死亡認定420件など)や、全国有志医師の会がまとめた国内医学会でのワクチン関連演題報告(2年間で447演題)、ワクチン問題研究会によるPubMedのシステマティックレビュー結果(血小板減少663報、心筋炎587報など多数)を提示し、日本国内および全世界で多様な健康被害が報告されている現実を明らかにしています。著者は、これらの多種多様な疾患発現のメカニズムとして、mRNA-LNP製剤が全身の臓器に行き渡り(off target)、そこでスパイクタンパク質を過剰に産生し(over production)、それに対する免疫反応が自己免疫炎症状態を引き起こす(out of control)という多重錯誤によってあらゆる臓器に特異的な疾患が発生するという「スパイクタンパク質症(Spikeopathy)」という概念を提唱しています。また、ワクチン接種後の健康被害患者におけるビタミンD不足/欠乏の発見と、ビタミンD補充による症状改善の報告にも触れ、宿主側の要因にも目を向けることの重要性を強調しています。
第三章:薬害イレッサ事件の教訓はなぜ活かされなかったのか―繰り返される過ちの構造
本章では、過去の薬害イレッサ事件が詳細に振り返られ、なぜ同様の過ちが繰り返されるのか、その構造的問題に迫ります。イレッサは分子標的抗がん薬として日本で世界に先駆けて承認されましたが、市販直後から間質性肺炎による死亡例が多発し、公式には700人以上が亡くなった薬害です。著者は、イレッサ薬害訴訟で原告側証人として行った証言記録(要約)を掲載し、①有効性が実証されていなかったこと(欧米では使用中止または未承認)、②承認前から肺に関する重篤な有害事象死が報告されていたにもかかわらず副作用リスクが過小評価され情報が隠蔽されたこと、③承認審査責任者が安全対策責任者も兼務するという利益相反ともいえる体制の問題、④致死的副作用である間質性肺炎について当初の添付文書で「警告」欄が設けられなかった不適切性、⑤全例調査が必須であったにもかかわらず実施されず被害が拡大したこと、などを厳しく指摘しています。これらの問題点が、今回の「ワクチン」禍にも通底しているとし、科学を適切に実践し歴史に学べば薬害は確実に防止できると訴えています。
第四章:医薬品のリスクとベネフィット―薬剤疫学の原則と「真のエンドポイント」
本章では、2003年の講演内容を基に、医薬品の有効性と安全性のバランス、すなわちリスクとベネフィットをどのように評価し、医療における意思決定を行うべきかが、薬剤疫学の観点から論じられています。著者は、日本で初めて本格的な薬剤疫学講座を立ち上げ、副作用被害防止の科学の確立を目指してきた経験から、「薬物は生体にとって常に異物である」「リスクはベネフィットよりも重んじられなければならない」という原則を提示。有害事象発生時は安易に因果関係を否定せず、事象として捉え集積・解析することの重要性を強調します。治療効果(ベネフィット)の正しい評価には、臨床試験の各段階で評価される内容(安全性、臨床効果、有効性、有用性)を理解し、特に安易に効果があると誤解されがちな「代理エンドポイント(腫瘍縮小など)」と、真に患者の予後改善を示す「真のエンドポイント(生存期間延長など)」を区別することが不可欠であると説きます。リスク(有害反応)の評価においては、毒性の種類・程度・発現割合・時期に加え、その毒性が診断・治療・予防可能(manageable)かどうかが重要であるとします。そして、日本の医薬品適正使用の問題点(未承認薬の不使用と未実証薬の使用、臨床試験基準の無視、市販後データ軽視など)を指摘し、規制当局の意思決定における全データの透明化と科学的根拠に基づく判断、副作用の自発報告の重要性を訴えています。
補遺:「利益がリスクに勝る」は本当か?情報隠蔽と新薬承認への疑義
本補遺では、新型コロナワクチン接種推進の際に政府や専門家、メディアによって繰り返された「利益がリスクに勝る」という言説がいかに根拠薄弱で欺瞞的であったかが厳しく批判されています。著者は、「誰のどんな利益なのか?誰がどんなリスクを負うのか?何がどれだけ分かっていて確かなのか?判定基準はあるのか?」といった根源的な問いを発し、これらの情報が国民に正確に提供されてこなかったと断じています。ワクチン接種後の死亡報告が当初から存在し、その頻度(10万人に2人)も把握されていたはずであるにもかかわらず、「利益がリスクに勝る」として接種が進められたことを強く問題視。さらに、2021年9月の厚労省アドバイザリーボードの資料でワクチン接種によりコロナ感染による致死率がむしろ高くなるデータが示されたにもかかわらず、その後そのようなデータ提出が中止された事実を指摘し、情報隠蔽や情報操作の可能性を示唆しています。最後に、アルツハイマー病治療薬レカネマブの承認事例を挙げ、メディアによる過剰な期待先行と副作用リスク検証の不十分さという、イレッサ薬害と同様の問題構造に警鐘を鳴らし、「起こりうる利益がリスクを上回る場合のみ薬物療法は正当化される」という医療の鉄則と、コンパニオン診断の重要性を再確認しています。
終章①:健康とは何か―「科学する心」と生活習慣、再生医療への期待
終章では、パンデミックとワクチン政策を通じて見えてきた問題を総括し、真の健康と科学のあり方について考察が深められています。疾病の原因をめぐる歴史的論争(パスツール対ベシャン、脚気原因論、スモン病など)を引き合いに出し、病原体だけでなく宿主側の要因(免疫力、栄養状態など)も重要であると指摘。新型コロナウイルスに関しても、「免疫」や「抗体」の実体が不明確なまま、「ワクチン」でパンデミックを解決できると考えたのは短絡的であったと批判します。「薬は生体にとって常に異物である」「副作用のない薬はない」「確定診断無くして治療なし」といった医学の鉄則を改めて提示し、ワクチンの無差別接種はこれに反すると断じます。従来の医薬品による対症療法の限界を示唆し、生体に備わる幹細胞を利用した再生医療(脊髄損傷、神経、鼓膜、角膜などで実用化が進む日本の技術)が医学史上最大のパラダイムシフトをもたらす可能性に触れています。そして、真の健康維持には、個人の免疫力を高める生活習慣(著者自身の経験として「食・動・眠・心」の重視)が基本であると説き、「科学は真理である」という安易な思い込み、すなわち「科学という名の信仰」に警鐘を鳴らし、科学者の提示する説を鵜呑みにせず、データに基づいて批判的に吟味する「科学する心」の重要性を訴えています。
終章②・資料編:個人の権利と公共の福祉―薬害根絶に向けた「不断の努力」と科学的実践
著者は、今回の新型コロナ「ワクチン」政策における個人の自由と権利、そして公共の福祉の関係性を、日本国憲法第12条「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。」を引用しつつ問い直します。そして、ワクチン接種による健康被害者は、国の定めた法と制度(予防接種健康被害救済制度など)に基づいて正当な救済を求めるべきであり、それが国民一人ひとりがなすべき「不断の努力」であり、真の「公共の福祉」に資するという力強いメッセージを発しています。資料編に収められた、著者が薬害イレッサ裁判において大阪地裁に提出した意見書(イレッサ薬害の具体的な問題点を専門的見地から詳細に論じたもの)や、アルツハイマー病治療薬レカネマブの有効性と安全性を科学者の視点から批判的に検討したMCIフォーラムでの講演録は、まさにこの「不断の努力」と「科学する心」を体現するものであり、本書全体の主張を裏付ける具体的な科学的実践として位置づけられます。本書は、新型コロナワクチン政策という具体的な事象を深く掘り下げることを通じて、科学と社会、医療と倫理、個人の権利と公共性といった普遍的なテーマについて、読者に鋭い問いを投げかける一冊です。 -
選書番号:512
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【本学OPACへのリンク☟】
https://opac123.tsuda.ac.jp/opac/volume/723499 -
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東2法経図・6F開架:498.6A/F84k//K
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「病気の克服、健康を求めて医薬品開発に狂奔するのは"科学という名の信仰"に過ぎないのではないか?」(p.180)
まず一人一人具合が悪いと薬〜をという思考が染み付いてしまっている
本当に人間が病にかかった時、それを治す力は人間の中にあるのにそれを信じることもできず、仕事が休めない、寝てる時間がないからと薬を飲めば、ワクチンを打てばと考えてしまう
そこを考え直さないと今の世界からは永久に抜け出せない -
<目次>
はじめに
序章日本のワクチン政策を問う
第1章ワクチン接種後死亡の現実
第2章全世界で広がるワクチンの健康被害
第3章繰り返される薬害
第4章薬の有効性と安全性のバランス
終章健康とは何か?ー健康を守る為の科学の心
資料編
おわりに
2024/10/16第1刷発行
p59これらのがんに共通するのは~スパイクタンパク質
がエストロゲン受容体に結合して、がんの進行を
早めていることが基礎的な研究報告から推測される
p221~人類医学史上最悪の惨禍である。
p222未曾有の人体実験から我々は学ぶべきことを全て
学び~新しい希望を生み出さなければ~数万人を超える
健康被害者は永遠に救われないであろう。
福島雅典の作品
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