姉と弟 捏造の闇「袴田事件」の58年

  • 岩波書店 (2024年11月8日発売)
3.79
  • (4)
  • (5)
  • (3)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 109
感想 : 16
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (222ページ) / ISBN・EAN: 9784000616683

作品紹介・あらすじ

「死刑囚」のくびきを外し、袴田巖が真の自由の身になる時がきた。「捏造」が疑われる警察の動き、死刑判決を下し、支持した歴代裁判所の判断、弁護活動の瑕疵……。寡黙な元ボクサーを精神の破綻に追い込んだ責任はどこにあるのか。献身的に支え続けた姉ひで子と弟の人生を重ね合わせながら、世紀の冤罪事件の全貌に迫る。

みんなの感想まとめ

世紀の冤罪事件として知られる袴田事件を通じて、姉と弟の絆が浮き彫りになります。58年もの長い間、無実の罪で苦しむ弟を支え続けた姉の姿は、強い信念と献身を感じさせます。彼女の壮絶な生き様は、ただ弟を信じ...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 【袴田事件】死刑確定から44年で無罪に!いま明らかになる3つの謎…事件を追い続けたジャーナリストが指摘する “真犯人” の姿 | Smart FLASH/スマフラ[光文社週刊誌](2024.11.07)
    https://smart-flash.jp/sociopolitics/315418/

    袴田さん姉、58年の闘い 「元に戻してとは言わん」この先の覚悟:朝日新聞デジタル(有料記事2024年9月26日)
    https://www.asahi.com/articles/ASS9T7H9PS9TUTPB00BM.html

    無罪判決 姉ひで子さんが袴田巌さんに説明 “弟の表情明るく” | NHK | 事件(2024年9月27日)
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240927/k10014593821000.html

    「巌は死刑囚じゃなくなった」 袴田さん無罪確定へ、姉と弟は司法の呪縛から解き放たれる:中日新聞Web(2024年10月9日)
    https://www.chunichi.co.jp/article/969153

    袴田家物語
    https://npokitchengarden.hamazo.tv/

    姉と弟 捏造の闇「袴田事件」の58年 - 岩波書店
    https://www.iwanami.co.jp/book/b653932.html
    -----------------------------
    (yamanedoさん)本の やまね洞から

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      【書評】藤原聡著『姉と弟 捏造の闇「袴田事件」の58年』 : 書籍 : クリスチャントゥデイ(2024年11月20日)
      https://ww...
      【書評】藤原聡著『姉と弟 捏造の闇「袴田事件」の58年』 : 書籍 : クリスチャントゥデイ(2024年11月20日)
      https://www.christiantoday.co.jp/articles/34234/20241120/ane-to-ototo-hakamada-jiken.htm
      2024/11/26
  • あとがきに袴田姉弟の近況として、保護猫ルビーと殿が家族に加わり、お二人に可愛がられている様子が語られている。
    いや、お二人が猫たちから大いに幸福な時を与えられているようで、アニマルセラピーの素晴らしさを感じる。
    お二人と二匹のこれからが安寧な日々がありますように、著者でなくても誰しも思うことだろう。

  • 世紀の冤罪事件と言われる袴田事件
    58年かけて勝ち取った無罪 自由
    拘禁症状に苦しみ
    男性には恐怖の表情で馴染みにくい
    年齢的に認知症も絡んで
    自由の身になった今
    どのように感じているのか

    それにしても姉は弟を信じて
    58年も支え続けた
    凄い人だと思っていたが
    壮絶な生きよう

    33歳の時に事件が起き
    殺人事件の家族と辛い生活を送った
    それでも月に1回東京の拘置所に
    面会に出かけ 差し入れを準備し
    会ってくれなくても途切れる事無く
    続けた
    眠れない日にアルコール中毒にも
    なり
    60過ぎてマンションを建て
    弟が困らないように住む場所も確保
    弟には100歳まで自由を楽しんで欲しいと
    91歳 動きも言葉も男前
    素晴らしい

    それにしても権力の恐ろしさ
    奢り 人間は悪にも鬼にもなれる
    恐ろしさ

  • 袴田事件についての書籍はこれまでに数冊読んできており、概要は知っていたつもりだが“バスの中の落とし物”については記憶になかった。そして容疑者…。

    無罪確定前後の新刊は本書の他にもあるので、機会をみて読み進めていきたい。

    私が知りたかったのは、釈放後の巖さんと姉のひで子さんの様子だった。支援者に支えられ、お二人は水入らずの家族生活を続けてこられたようだ。
    そして今年、我が家と同じく新たな家族を迎えていらっしゃった。微笑ましいエピソードに目頭が熱くなったのはいうまでもない。ごく一般的な日常を末永く過ごして欲しい。

  • ふむ

  • 佐賀大学附属図書館OPACはこちら↓
    https://opac.lib.saga-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BD09457372

  • 326.2

  • 死刑、冤罪事件にまつわる話だけれども、

    姉と弟、という関係がある。

    その焦点に興味を持ち、読みました。

    当時33歳だったお姉さん、ひで子さんは今のわたしと正に同い年。

    3歳下の弟が逮捕され、人生が一変する。

    そして今93歳。

    .

    事件から58年を経て取り戻した弟の普通の生活。

    死刑囚として生きた44年の苦難を打ち消すかのように注がれ続けた姉の思い、そしてそこで維持された姉弟のつながりがあって、今の2人の生活を成り立たせているということを知る。

    検察官の不服申し立てにより、再審請求は27年放置、

    再審決定後も検察官が即時抗告し、再審開始確定までに9年。

    再審開始確定までは、事件から57年、死刑確定から43年。

    証拠開示は死刑確定から34年。

    その間ずっと弟を見守り、司法機関と闘い続けてきた姉・ひで子さん。

    人間の美しさと醜さの両端を見せつけられるような事実。

    本当にこの事件は、

    戦争に勝者はいない、というけれど、

    この法廷闘争でも、どれだけの人の身心を蝕み、可能性を奪ってきた。

    苦肉の判決をした裁判官や、

    実際の犯人は分からないけれど人をそうやって騙し、隠し続けてきた人たち、

    人間性を捨てて拷問、捏造、隠ぺいを繰り返してきた検察官たち、

    ああ、どれだけ多くの苦しみを生み続けてきたか。今も残る影響。取り返しのつかなささ。

    なんでこんなことをする必要があったんだろう。でもそれをするという意図をもって行った人が、確かにいるという事実。

    そして、それでも信念を貫き続けた人がいる事実。釈放されて街を歩き回る袴田さんを「見守る隊」ができて、地域の住民も見かけたら励ましの声をかける関係性が生まれたことも。その善の輪は現在にも広がっていて、誰もが参加できるということでもある。

    お姉さんの強さ、穏やかさ、聡明さ。

    2016年にノルウェー・オスロで開催された死刑廃止大会にたまたま参加し、袴田ひで子さんも一スピーカーとして登壇されていました。2014年に弟が釈放され、自身の所有するマンションで一緒に暮らすことが実現したときだったこと、すっかり変わってしまった弟が少しずつ人間的な表情を取り戻していく過程にいたこと、

    そういうことには完全に無知だった自分が恥ずかしいですが、

    彼女の献身、聡明さ、穏やかな精神が、このストーリーからも、眼差しからも、とても伝わってきます。

    この本ではまったく書ききれないことの方が多いと思うけれど。

    というのも、やっぱり事件のことが中心に記されていて、いくつかの断片しかひで子さんのことは書かれていない。

    経理の専門職で手に職をつけ、

    60歳の時、9700万円を借りて、4階建てマンションを建てる。

    18年でローン完済。79歳で自信の所有するマンションに初めて移り住む。

    もし弟が帰ってきたら一緒に住もう、という夢が81歳で叶う。

    「借金を返すうちは、死にたくはならないだろうと思ってやっていたんです。もともとは、自分を励ます意味でやった。巌が実際、拘置所から出てくるかどうかもわからなかったんだから」

    並大抵ではない。

    .

    日弁連が求めている、証拠開示の明文化、検察官不服申し立ての禁止、そして、再審手続きの整備。

    現行の制度のひどさはひどすぎて手が付けられなくなっているのか、なんなんだろう。

    個々人の容疑者は、名前を叫ばれ、意図を自白ででも吐き出さされるのに、

    この制度を維持し、それに従って業務を遂行している人間は、個人を特定されることも、もちろん罪を問われることも、意図を問われることもない。

    政府という組織の暴力性に、個々人がもっと自覚的になる必要があるんだろうと思う。

    今開催中の国会で、再審法制の改正案が審議されているらしい。2月26日に、その改正案の骨子に超党派で取りまとめられたとのこと。

    2025年03月14日の時事通信記事によると、

    _鈴木馨祐法相は14日の記者会見で、有罪が確定した刑事裁判をやり直す再審制度の見直しを、28日の法制審議会(法相の諮問機関)に諮ると発表した。[…] 法制審では(1)捜査機関が持つ証拠の開示基準(2)再審開始決定に対する検察の不服申し立ての制限(3)確定審に関与した裁判官の除外―などを巡り、議論が交わされるとみられる。

    袴田さんの無罪確定に向けても、ひで子さんや弁護団の取り組みの中で超党派の議連が結成されて、それが後押しにもなったみたいだけど。

    政治に組み入るためにはやっぱり政治家と手を組み輪を広げることが有効な部分も大きそう。

    政府、とひとくくりで悪役にすると、それ以上先には進まなくて、

    中にいる人間といっしょに取り組むことができる。いろんな人がいるってことは、そういうことだと思う。可能性がある。希望がある。それを失わず地道に取り組んできたひで子さんはじめとする方々。そして人間の尊厳を守る闘いは今も続いていて、今後も続いていく。

    結局は人とのつながり、人としてのつながりが、いろんなことを動かしているんだなー。私も人間の希望につながれるように、行動し、人と関わることだ。

  • 無罪判決のニュースが忘れられない袴田事件。自分が全く関係していない中で殺人犯に仕立て上げられる恐怖は計り知れない。憤りしかない。
    姉ひで子さんの人生も狂わせた。
    警察や検察は人の心がないのか、冤罪を使ってまで守りたいものはなんなのか、深い闇だ。
    どうかお二人には、余生を幸せに過ごして欲しいと願うばかり。

  • 恐い
    真犯人は…
    失われた時間は どうやって償われるんだろう。

  • 東2法経図・6F開架:326.23A/F68a//K

  • 【本学OPACへのリンク☟】

    https://opac123.tsuda.ac.jp/opac/volume/723587

全13件中 1 - 13件を表示

この本が好きな人におすすめの本

藤原聡の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×