湯川秀樹著作集〈6〉読書と思索

制作 : 小川 環樹 
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (374ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000914260

作品紹介・あらすじ

湯川博士は生前、「混沌」という言葉をよく口にされた。これは終生の愛読書となった『荘子』の中の寓話に由来する。漢籍をはじめ、日本の古典、洋書と、博士の読書は広く深い。本巻では、読書から得たさまざまな想念と思索を綴った興趣つきない随筆を収める。実弟小川環樹博士が、心暖まる思い出やエピソードを交えながら解説。

感想・レビュー・書評

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  • 平成のうちに読み終わりました。日本が生んだ偉大な知の巨人湯川秀樹博士が幼少のころから親しんだ中国古典や日本の古典、博士の日ごろの読書生活など、読書にまつわる随想や講演録などを収録。明治時代の日本人の教養の元は古典の素読にあった。意味は分からなくとも素読、暗誦の大切さを改めて思い知る。ノーベル賞科学者の意外な一面というか、やはり知性の豊かな人は専門分野に限らない幅広い知識と教養を持ち合わせているのだなあ、と感銘を受けた。読んでよかった。

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著者プロフィール

理学博士。専門は理論物理学。京都大学名誉教授、大阪大学名誉教授。
1907年に地質学者小川琢治の三男として東京生まれ、その後、1歳で転居した京都市で育つ。23年に京都の第三高等学校理科甲類(16歳)、26年に京都帝国大学理学部物理学科に入学する。33年からは大阪帝国大学講師を兼任し、1934年に大阪帝国大学理学部専任講師となる(27歳)。同年に「素粒子の相互作用についてⅠ」(中間子論)を発表。日本数学物理学会の欧文誌に投稿し掲載されている。36年に同助教授となり39年までの教育と研究のなかで38年に「素粒子の相互作用についてⅠ」を主論文として大阪帝国大学より理学博士の学位を取得する(31歳)。1939年から京都帝国大学理学部教授となり、43年に文化勲章を受章。49年からコロンビア大学客員教授となりニューヨークに移る(42歳)。同1949年に、34年発表の業績「中間子論」により、日本人初のノーベル物理学賞を受賞。1953年京都大学基礎物理学研究所が設立され、所長となる(46歳)。1981年(74歳)没。『旅人―ある物理学者の回想』、『創造への飛躍』『物理講義』など著書多数。

「2021年 『湯川秀樹 量子力学序説』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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