アイスキュロス I ギリシア悲劇全集(1)

  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (335ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000916011

作品紹介・あらすじ

余りに現代的な、余りに人間的なギリシア古典文芸の精華に新たな息吹を与えることを願い、全篇を新訳、適正な脚注と充実した解説を付し、数多の「断片」をも集成して刊行する決定版。本全集は、3大悲劇詩人の現存する33作品の全訳である。あわせて、3大悲劇詩人およびその他の作家の失なわれた悲劇の断片のうち重要なものを収める。

感想・レビュー・書評

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  • アイスキュロスのアガメムノンを始めとする三部作収録。「イリアス」のあのアガメムノンがへろへろになって帰ってきてあっさり殺られる(ほんとにあっさり、悲鳴だけで殺される場面終わってしまう)のにはなんとも言えない気持ちになった。元々あんまり高感度高い人物でもないが。むしろ元王女カッサンドラのあの狂いよう、そしてアガメムノンと共にさくっと死んでしまう方が可哀想だった。
    雄々しく華々しい英雄の活躍の「イリアス」や爽快復讐劇「オデュッセイア」とは違って、戦争の暗い面や復讐の因果が何代も続き、正義の果たし合い、終わりのない悲劇になることが描かれる。解説の、演劇という視点でどのような工夫がされていてどんな効果を与える演出になっているか、というあたりの話が面白かった。

  • 収録作品は「オレステイア 三部作」。「アガメムノーン」はほとんど読み込めなかったけど、「コエーポロイ」で描かれる愛憎には最高にテンションが上がった。そして最後の「慈しみの女神たち」は人間中心の物語じゃなくなってしまうのが残念だった。

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