虞美人草 (注解:平岡敏夫)/

  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (572ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000918046

感想・レビュー・書評

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  • 漱石全集〈第4巻〉虞美人草
    (和書)2012年08月15日 13:00
    夏目 金之助, 夏目 漱石 岩波書店 2002年7月10日


    なかなか面白い。かなり良かったです。

    夏目漱石さんの作品をどんどん読んでいきたい。

    哲学的性についてこれほど小説として書かれている作品はなかなかないです。そういうところがあまりにも良かった。

    僕は夏目漱石さんを芸術家としてみるということが理解しがたかったけれど、最近、芸術家としてしかあり得ないじゃないかと全く反対に考えるようになった。かなり良い本です。

  • 「不作法(ぶさほう)な裏と、奇麗な表と。厄介でさあ」

    「日本でもそうじゃないか。文明の圧迫が烈しいから上部を奇麗にしないと社会に住めなくなる」

    「その代り生存競争も烈しくなるから、内部はますます不作法になりまさあ」

    「ちょうどなんだな。裏と表と反対の方角に発達する訳になるな。これからの人間は生きながら八つ裂の刑を受けるようなものだ。苦しいだろう」


    人間を二通り拵えなけりゃいけないのなら、ど~やって生きて行けば良いのやら。
    「真面目」に生きてーなぁ。

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著者プロフィール

1867(慶応3)年、江戸牛込馬場下(現在の新宿区喜久井町)にて誕生。帝国大学英文科卒。松山中学、五高等で英語を教え、英国に留学。帰国後、一高、東大で教鞭をとる。1905(明治38)年、『吾輩は猫である』を発表。翌年、『坊っちゃん』『草枕』など次々と話題作を発表。1907年、新聞社に入社して創作に専念。『三四郎』『それから』『行人』『こころ』等、日本文学史に輝く数々の傑作を著した。最後の大作『明暗』執筆中に胃潰瘍が悪化し永眠。享年50。

「2021年 『夏目漱石大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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