心 (注解:重松泰雄)/

  • 岩波書店
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (404ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000918091

感想・レビュー・書評

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  • 舞台版のこころをみて、原作を再び読み返してみた。
    ほんとに、なんで漱石はこんな怖い小説を書いたんだろう。でもこの抉られるような世界観がなんとも好きなのです。先生の暗い気持ちがグイグイと迫ってくる。この小説を書いているとき、漱石は胃痛に悩まされていたそうですが、こんなもの書いていたら胃が痛くなるというのも道理…。
    ところで、この時代の書生さんが好きだと言ったら「現実の書生さんはきっと、ごちそうさんのムロイだ!」といわれ憤慨しましたが、心に出てくる「先生」も思い込みで友人を裏切り、卑怯な手でお嬢さんを嫁に取り、卒業してからは仕事もしないで親の遺産を食いつぶして思想に耽るという、大概ムロイさんのような人だったので、溜飲を下げた。

  • 中学校くらいだろうか、読書感想文なりで無理矢理に読まされた大人達よ、ぜひ今になってきちんと読み直して欲しい。ようやくその意味が分かる歳になった。僕もそのくち。素晴らしい。

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著者プロフィール

1867(慶応3)年、江戸牛込馬場下(現在の新宿区喜久井町)にて誕生。帝国大学英文科卒。松山中学、五高等で英語を教え、英国に留学。帰国後、一高、東大で教鞭をとる。1905(明治38)年、『吾輩は猫である』を発表。翌年、『坊っちゃん』『草枕』など次々と話題作を発表。1907年、新聞社に入社して創作に専念。『三四郎』『それから』『行人』『こころ』等、日本文学史に輝く数々の傑作を著した。最後の大作『明暗』執筆中に胃潰瘍が悪化し永眠。享年50。

「2021年 『夏目漱石大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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