モモ: 時間どろぼうと ぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子のふしぎな物語
- 岩波書店 (2001年8月18日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (418ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000920438
感想・レビュー・書評
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この年になって初めてモモを読んだ。
携帯電話やパソコンが普及したおかげで仕事が家までやってくるなんて話があるけど、節約した時間ってほんとどこにいったんだろう。24時間、生活を豊かで便利にしてくれるモノで世の中は溢れてるのに、労働時間は高止まり、ワープア、エトセトラエトセトラ。
ゆとりを生むために節約した時間なのに、きづけばゆとりなんてどこにもない。
これは時間泥棒に騙されてる所為…なのか!?
なんてこった、取り返さなくっちゃ!!
立ち止まって自分の言葉で考える時間は大事。
あとカシオペイアが可愛すぎる…詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
そのままを見ること。聞くこと。
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子供たちの時間を奪いたくはないが、教育は大事だ。
どうしたら子供たちにとってその時間が有意義になるか。
押し付けの教育は、単に子供たちの時間を奪っているだけなのかもしれない。 -
2016/12/05
図書館から借りた
灰色の男達の元ネタ?ってことで読みたいなぁと思っていた本。
言うなら彼らは時間生物で、時間を食うために人に干渉するんだね。
なんというか、ある種、灰色の男達の姿勢は理想的で、そうあらねばならない姿に感じた。
各々の一番大事なものにこそ時間を使う訳で、時間のために生きているんじゃないんだな。お金と似たようなものかよしれない。
忙しくいてもゆっくりといても同じ時間に縛られている。難しいよ。 -
配置場所:摂枚フマニオ
請求記号:943.7||E
資料ID:59602177 -
子どもの頃に読んだのですが、その時はさっぱり理解できませんでした。
大人になった今読むと、名作だとわかります。本当に。
時間の節約、仕事の効率、そればっかり気にしてちゃあ逆に人生がもったいないんですよね。 -
素晴らしいの一言。こんな作品が児童文学の世界にあるとはしらなかった。どことなくみすぼらしい格好をしている少女モモ。しかし、彼女は人の話を真摯に聞き、多くの人に愛される少女だった。そこに忍び寄る謎の灰色の男たち。彼らは人から有り余る時間を吸い上げ、それを自分たちの生きる糧にしていた。。
時間は非対称で、どんな生き物にもそれを捕まえることはできない。しかし、近代では時間をむしろ費用<コスト>と捉えて、それを削減するような方向に押し上げた。それは人が元来、時間に対して望んでいることなのか? それを一人の少女モモが読者に語りかけてくる。本当に人の望む一生は? 社会は? ということを考えさせられる名著だ。 -
2011年で一番心に響いた作品。
心に余裕を持って丁寧にじぶんの時間を生きる。
他のエンデ作品も読んでみよう。 -
見たこともないはずの風景がはっきりと頭の中に浮かび上がってくるような描写力、容赦のない孤独の表現。
有名な本ですが、まずは作品のテーマについては考えず、一つの物語として楽しむことをオススメします!
(琉球大学スタッフ)