エンデ全集〈4〉はてしない物語(上)

  • 岩波書店
4.16
  • (21)
  • (9)
  • (12)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 102
感想 : 10
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000920445

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 本書を手にしてほどなく、文字のインクの色が2色あることに気付く。
    赤みをおびた色で印刷された部分、そして、一見ほぼ黒色なのだが青みのあるインクで印刷された部分。

    言わば装丁上の意匠である。この意匠、実は物語の読み手で「現実世界」に生きるバスチアンに関する部分が赤みのインク。そして、彼が読み進める「はてしない物語」の書物の部分が青みのインク。というふうに区別され、演出されているのであった。

    これは、バスチアンが古書店で手にした「はてしない物語」が「あかがね色」の表紙の本であるため。
    そして、物語のなかの世界であるファンタ―ジエンの国のある場所で、古老が書き進めていた本が「青みがかった緑の字」で書かれていたことによる(Ⅶ章「さすらいの山の古老」p305)。

    という具合で、この物語は、二重構造になっている。
    ひとつは、読み手のバスチアン自身のストーリー。(バスチアンは日陰者でいじめられっこの冴えない少年で、学校の屋根裏部屋に逃げ込んでこの物語を読み進める)
    もう一方は、彼が夢中になって読み進めるファンタージェン国の物語世界である。

    やがて、読み手のにバスチアン少年と書物のなかの物語世界、この両者の間に影響や干渉が生じ始める。
    そして、上巻の最終章、とうとうバスチアンは書物のなかにいざなわれるのであった。

    この凝りに凝った物語構造。どう展開させ、深めるのか。下巻の進行も楽しみである。

  • 読んで良かった。まだよく分からなかったのだけど。続きは楽しみ。

  • 徐々に本の中の物語に引き込まれるような魅力的なファンタジー。この小説の中の世界の自然の描写やその場の雰囲気、生き物などの姿かたちが繊細に表されていて、もう少し子供のころにこの本を読んだらまた違った驚きやインスピレーションがあったかもしれない。文書の中の随所に人生の教訓的なメッセージが込められていて、ハッと気づかされるような箇所もあったように思える。

  • だいぶ間が空いたので簡単に。

    それにしたってこんなに面白かったとは!!
    確かに原作を先にどっぷり好きになってたら、映画に不満も持っちゃうかもしれないわーと思いました。
    それでも私はやっぱり映画もすごく好きで、今でも、ジブリ作品と同じ頻度で金曜ロードショーで扱って欲しい作品です。

  • ぶあつい本ですが、その世界にひきずりこまれて一気に読んでしまいました。

    【鹿児島大学】ペンネーム:ポリ
    ------------------------------------------------------------
    鹿大図書館に所蔵がある本です。
    〔所蔵情報〕⇒ http://kusv2.lib.kagoshima-u.ac.jp/cgi-bin/opc/opaclinki.cgi?fword=21197030173
            ⇒ http://kusv2.lib.kagoshima-u.ac.jp/cgi-bin/opc/opaclinki.cgi?fword=21182044668
    -----------------------------------------------------------

  • 図書館の本

    本当に大事なもの。
    忘れちゃいけないもの。
    それがなにか?
    やっぱりエンデの哲学満載でした。

    Die unendliche Geschichte by Michael Ende

  • 最後のくだりで自分がどこにいるのか分からなくなってくる
    はてしない、はてしない

  • 展示期間終了後の配架場所は、開架図書(2階) 請求記号 948//E59//4

全10件中 1 - 10件を表示

ミヒャエル・エンデの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×