エンデ全集〈15〉オリーブの森で語りあう―ファンタジー・文化・政治

制作 : 丘沢 静也 
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000920551

感想・レビュー・書評

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  •  ユートピア思想は取り扱いを間違えると猛毒になる一種の劇薬だ。政治とユーピアが混合された場合には特にそうだ。マルクス・レーニン主義が最悪の社会システムを生み出してしまったことは歴史が証明した。ユートピア思想は簡単に極端なヒューマニズムへと変換されうる。ヒューマニズムが暴走すると未来への視座は断絶され、共時的論理に支えられた力が権勢を振るうことになるだろう。それはカタストロフという終焉の崖へ自ら突き進んでいくようなものだ。といって、ユートピアへの想像力を全く無くして現実だけを直視するべきだというわけではない。単純な形で政治と結びついたとき最悪の結果になるといっているだけだ。ポジティブなユートピアというものなしに一体、若者は無気力にならずに人生を歩んでいけるだろうか。現実という土壌に未来への理想という水がなければ草木が枯れてしまうのは道理である。いままさに多くの若者がこうしたアポリアを感じていることは間違いない。日本のみならず世界的に世代的な問題になっている。誰も彼も途方に暮れている。そういう転換期に差し掛かっていることは間違いない。個人的にはある領域において微かに光明が射しかかっていると思っているのだがまだ確信はない・・・・。

  • エンデと政治家のエプラー、演劇家のテヒルの鼎談。政治、文化、経済、教育、科学技術、さらには原子力や環境など、さまざまなテーマへの深い問題意識と鋭い洞察は、震災後の日本を取り巻く問題の根本にも通じており、29年前に行われた鼎談とはとても思えない。これからの新しい日本の未来を考える上で示唆に富む一冊。

  • 読みたい

    Phantasie/Kultur/Politik by Micheal Ende

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