百まいのきもの

制作 : ルイス・スロボドキン  Eleanor Estes  石井 桃子 
  • 岩波書店
4.27
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本棚登録 : 47
レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (80ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001100389

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  • 百枚のきもの(服)を持っていると発言してからかいの対象になる女の子の話。
    かと思いきや、もやもやしつつからかいに加担する側の子の話。
    アメリカが舞台の古い本だけど子供たちがリアルで、小学校の頃を思い出してしまった。
    ああああったよこれこういうことしちゃったよ。

    ワンダは周囲とじょうずにかかわれない。
    ペギーはいいこ(過剰適応の良い子ではなく普通に付き合いやすい子)だけど、想像力がちょっと足りない。
    変な子を変だと言っただけの自分は別に悪くないと思ってる。
    マディーは自分とワンダを別人種だとは思っていないから我が身に置き換えてワンダの気持ちを想像できるけれど、やっぱり保身が大事。
    いじめのつもりじゃないからかい、自覚のない差別。

    「違う名前」を排除するのは単に違うものを変だと考える単純な子供思考なのか、それとも大人たちの差別感情を反映するものなのか微妙なラインだなあ。
    「寿限無(以下略)さん」をからかうのと「李さん」をからかうのは質が違う。

    マディーにとってのワンダが別に大事じゃない、特別な存在じゃないというところが良い。
    マディーは多分、いじめられているのがペギー(おともだち)だったらヒーロー役を買って出る。
    どうでもいい他人のために声を上げるのは、その人のためというよりは自分の価値観や矜持を守るために必要な行為だ。

    痛いし苦いけど嫌じゃない。
    百枚のきものがならぶシーンや空の青さの鮮やかさのおかげか。


    私が読んだのは1994年の16版。
    古い形の文字が良い。

  • さし絵の色がとても鮮やかできれいでした。表情はあまり描かれてはいませんが、それがより想像力をかきたててくれて楽しむことができます。純粋な子どもの気持ち(友だちをからかいたくなったり、それを後からものすごく反省する・・・等)をもう一度体験したような気持ちが味わえます。
    http://www.lib.miyakyo-u.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=83676

  • 忘れてしまうくらい何気ない毎日の中に埋もれたちょっとしたきっかけで、マギーは仲良しのペギーと一緒にワンダをからかう日々をいつの間にか送ることになってしまった。

    ペギーがワンダをからかうのをやめてくれないだろうか、いつか自分もからかわれるようになったら・・・。

    「ずっとそばで見ていて何もしなかった人」である、ペギーの
    心のうちや、子ども達の日常であったその日々の描写はとても生々しい。

    そのワンダが学校に来なくなってしまって・・・。

    綺麗ごとじゃない、子どもの世界を生々しく描いている作品。
    子どもの時に何度も読みました。

  • いじめの話だけれど、なんとも不思議な感覚でした。

  • 本に載っているのを見て、石井桃子訳だと聞いて
    読んでみました!

    貧しい女の子ワンダがあおい服しか着てこないことをからかわれて、
    『ひゃくまい服もってるよ』
    と言ってしまって、
    でも、ある日突然学校に来なくなってしまって、
    その間に絵画コンクールがあって、
    ワンダが書いた、クラスメートをイメージした
    『ひゃくまいのきもの』をきた絵が表彰された。

    …うーんなんかうまくあらすじ書けないけど、
    心があったまる話でした。

    小学生に読んでもらいたいな。

  • 初版が半世紀前の絵本です。

    子どもたちのちょっとしたことが
    いじめのようなからかいになってしまって、、、
    という粗筋。

    絵は淡い色と輪郭。
    それが余計にこどもの無邪気な残酷さとかを際立たせている。
    でも最後には、大団円とは言わないが
    昔の一番よい結果だったのかな、というところに落ち着く。
    変わった名前の子がからかわれるって
    ほんとにある。
    私がそうだったけど、やり場のない気持ちになってた。
    誰が悪いというよりは
    子どもはいい悪いよりまだ、周りの空気に流されている部分が多分にあるから、誰かががっつり言わないと分からないんだよ、目が覚めないんだと思う。

    現実をしっかり書いていて
    でも優しさも残ってる。
    いい本だ。

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