百まいのきもの (岩波の子どもの本)

  • 岩波書店 (1954年9月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (80ページ) / ISBN・EAN: 9784001100389

みんなの感想まとめ

人種差別やいじめ、貧富の差といったテーマを、子供らしい感情で描いた物語は、読者に深い感動を与えます。転校生のワンダが経験する孤独や悲しみ、周囲の無理解が、物語を通じて鮮やかに描かれています。特に、いじ...

感想・レビュー・書評

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  • 太平洋戦争後に、岩波書店がこども向けの本を出そうということで、外国の子供向けの本を収集していた人から教えてもらい、出版したものだそうです。
    人種差別やいじめ、貧富の差などを子供らしい感情を表現しながら描いていて、最後はホッとする物語です。
    同じ本を改訂して出版した「百枚のドレス」も同時に借りて読みました。(つまり2度読みました)
    同じ作者、翻訳者、画家なのに訳が少し違ったり、絵が反転していたり。違いを探しながらもっとじっくり読みたかったです。
    子供はこの本は読みたがらないかもしれないけど、子供のころに出会っていたら…と考えるのは私だけでしょうか。

  • 百枚のきもの(服)を持っていると発言してからかいの対象になる女の子の話。
    かと思いきや、もやもやしつつからかいに加担する側の子の話。
    アメリカが舞台の古い本だけど子供たちがリアルで、小学校の頃を思い出してしまった。
    ああああったよこれこういうことしちゃったよ。

    ワンダは周囲とじょうずにかかわれない。
    ペギーはいいこ(過剰適応の良い子ではなく普通に付き合いやすい子)だけど、想像力がちょっと足りない。
    変な子を変だと言っただけの自分は別に悪くないと思ってる。
    マディーは自分とワンダを別人種だとは思っていないから我が身に置き換えてワンダの気持ちを想像できるけれど、やっぱり保身が大事。
    いじめのつもりじゃないからかい、自覚のない差別。

    「違う名前」を排除するのは単に違うものを変だと考える単純な子供思考なのか、それとも大人たちの差別感情を反映するものなのか微妙なラインだなあ。
    「寿限無(以下略)さん」をからかうのと「李さん」をからかうのは質が違う。

    マディーにとってのワンダが別に大事じゃない、特別な存在じゃないというところが良い。
    マディーは多分、いじめられているのがペギー(おともだち)だったらヒーロー役を買って出る。
    どうでもいい他人のために声を上げるのは、その人のためというよりは自分の価値観や矜持を守るために必要な行為だ。

    痛いし苦いけど嫌じゃない。
    百枚のきものがならぶシーンや空の青さの鮮やかさのおかげか。


    私が読んだのは1994年の16版。
    古い形の文字が良い。

  • 読んだ後、さびしい気持ちになった。
    転校生のワンダは、びんぼうで服が毎日同じで、人を鉄砲で打ったことがあるといううわさのある人の家のあるおかに暮らしていたから、みんなにいじめられた。
    一緒にいじめていたけど、マディは、本当はだめだと思っていた。マディもびんぼうだから、自分もいじめられるのがこわかったから。
    ワンダが、悲しいまま、また転校したのが本当にさびしい。いるうちになんとかならなかったのかな。百枚の着物の絵は、すごくきれいだった。
    ぼくも、ワンダはうそをついているのかと思ったから、本当だとわかっておどろいた。ワンダは、絵をかくのが楽しかったし、服のこと考えるのも好きだったし、みんなのことも好きだったんだと思う。だから、余計にワンダはさびしかったかもしれない。
    ぼくは、マディに近いなと思った。強い子にさからえないけど、やさしくしたいから。このお話を読んで、もしクラスにワンダがいたら、やさしくしたいと思った。(小5)

  • さし絵の色がとても鮮やかできれいでした。表情はあまり描かれてはいませんが、それがより想像力をかきたててくれて楽しむことができます。純粋な子どもの気持ち(友だちをからかいたくなったり、それを後からものすごく反省する・・・等)をもう一度体験したような気持ちが味わえます。
    http://www.lib.miyakyo-u.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=83676

  • 忘れてしまうくらい何気ない毎日の中に埋もれたちょっとしたきっかけで、マギーは仲良しのペギーと一緒にワンダをからかう日々をいつの間にか送ることになってしまった。

    ペギーがワンダをからかうのをやめてくれないだろうか、いつか自分もからかわれるようになったら・・・。

    「ずっとそばで見ていて何もしなかった人」である、ペギーの
    心のうちや、子ども達の日常であったその日々の描写はとても生々しい。

    そのワンダが学校に来なくなってしまって・・・。

    綺麗ごとじゃない、子どもの世界を生々しく描いている作品。
    子どもの時に何度も読みました。

  • いじめの話だけれど、なんとも不思議な感覚でした。

  • 本に載っているのを見て、石井桃子訳だと聞いて
    読んでみました!

    貧しい女の子ワンダがあおい服しか着てこないことをからかわれて、
    『ひゃくまい服もってるよ』
    と言ってしまって、
    でも、ある日突然学校に来なくなってしまって、
    その間に絵画コンクールがあって、
    ワンダが書いた、クラスメートをイメージした
    『ひゃくまいのきもの』をきた絵が表彰された。

    …うーんなんかうまくあらすじ書けないけど、
    心があったまる話でした。

    小学生に読んでもらいたいな。

  • 初版が半世紀前の絵本です。

    子どもたちのちょっとしたことが
    いじめのようなからかいになってしまって、、、
    という粗筋。

    絵は淡い色と輪郭。
    それが余計にこどもの無邪気な残酷さとかを際立たせている。
    でも最後には、大団円とは言わないが
    昔の一番よい結果だったのかな、というところに落ち着く。
    変わった名前の子がからかわれるって
    ほんとにある。
    私がそうだったけど、やり場のない気持ちになってた。
    誰が悪いというよりは
    子どもはいい悪いよりまだ、周りの空気に流されている部分が多分にあるから、誰かががっつり言わないと分からないんだよ、目が覚めないんだと思う。

    現実をしっかり書いていて
    でも優しさも残ってる。
    いい本だ。

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