九月姫とウグイス (岩波の子どもの本)

  • 岩波書店 (1954年12月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (62ページ) / ISBN・EAN: 9784001100402

感想・レビュー・書評

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  • サマセット・モームが書いた唯一の童話です。先日読んだ、寺地はるな著『いつか月夜』で気になったので、図書館で借りてきました。王様の名前の付け方へのこだわりと、その後の物語がわかって、スッキリしました。

    童話では大概、お姉さん達は意地悪ですね。そして、末の妹が心優しいのはなぜなのか?
    そんな疑問を持ちつつ、九月姫とウグイスの物語を読み終えました。

  • 寺地はるなさんの本に出てきたので読んでみました。

    絵が印象的。

    子ども時代に読むと、きっと心に残る一冊になるだろうと思いました。

  • ◆モームの童話。訳:光吉夏弥/絵:武井武雄◆美しい絵本。佳品。◆ウグイスの可憐なイラストの数々が小鳥好きにはたまりません。この本ほしい!◆「お姫さまは、わっと、なきだしました。じぶんのしあわせよりも、じぶんのすきなひとのしあわせを、だいいちにかんがえるのは、とても、むずかしいことだからです」…いいなぁ。子どもたちがこの本を読んだとき、展開は理解できるだろうけれど、この言葉を実感とともにかみしめるのは大人になってからだろう。味わい深い。◆残念なお姉さま方は気の毒だけれど、まあ、物語のお約束ということで(笑)【2013/10/05】

  • モームってこういう童話?も書いていたんですね。心優しい9番目の姫君が美しい声で歌ってくれるウグイスを危険な目に遭わせずにずっと側に置きたくて金の籠に閉じ込めてしまうお話。本当は相手の幸せが自分の幸せに繋がるんだという事ですね。王様とお后様が結構さらりとエグイw

  • 「じぶんのしあわせよりも、しぶんのすきなひとのしたわせを、だいいちにかんがえるのは、とてもむずかしいことだからです。」

  • 王様ひどすぎわろた…
    しかしオチもひどい…お、お姉様たちもかわいそうやんけ…

  • メサイヤコンプレックスの参考本としてどこかで紹介されていたので、図書館で見つけて借りて読みました。図書館で絵本を借りるという発想がそもそもなかった。子供の頃読み逃した名作を今からでも読み漁ってみようかな。

    あなたのため、あなたの安全のため幸せのためという、人が愛と取り違える歪んだ欲望の苦しさを、九月姫の心の成長の物語とカナリアの真っ直ぐの言葉を通して美しく伝えてくれる。親なら毒親、支援者とクライアントならパターナリズムといったところか。

    窓から自由に飛び立つカナリアの清々しい姿に、我が子や家族が重なって見える。

  • シャムのお姫さまのお話。美しくもあり、残酷でもあるけれど、いろいろなものが凝縮されている。
    「じぶんのしあわせよりも、じぶんのすきなひとのしあわせを、だいいちに考える野は、とても、むずかしいこと」

  • シャム(今のタイ)のお話です.

    2,3日で自由だったことを忘れてしまうという姉たち.

    姉たちの言う,死んだら強情を張ったせい,という鶯に対する自己責任論.

    ラストの九月姫と姉たちの境涯の違いは,開かれたか,閉じていたか,の違いであり,外見の美しさだけでなく,本書の中の言葉を借りれば「性質」にも作用しているのかもしれません.
    夜,九月姫が読書している絵も「開かれ」ていることを表現しているのかもしれません.

    タイトルのフォント,中のグラフィックもとても素敵な一冊です.

    https://note.com/hidenor/n/n6c6d9f637a27

  • 寺地はるなの「さやかに星はきらめき」にでてきた。

  • 絵本だけど登録。
    寺地はるなさんの「いつか月夜」に出てきて面白そうだったから買った。
    子供用にしては難しい…?

    自分の大事なものを大事にするやりかたみたいなテーマ。自分の管理下に置き続けることが大事にするということじゃないんだよ、という話でした

  • パターナリズムの話だな…とまとめてはいけない気もしますが、よかれと思って自由を奪うことで殺されるものがあるということ。ウグイスが言いたいことを言える性格でよかったですね…これが親子関係だと、子供が言えなくてそのままになってしまう気がします。モーム作!(登録時に気づいた)

  • 一時はまっていろいろ読んでいたモーム。こんな子供向けのものも書いていたとは……!シャム(いまのタイ)のお姫様のお話。意外と残酷……。

  • 自由と寛容が姫を美しくした。

  •  萩尾望都「リデル・森の中」のラストに「九月姫とウグイス」の影響があるのではないか。気になって読み返す。
     それはさて措き、九月姫の8人の姉! おとぎ話や童話には意地悪ねえさんが欠かせないものだが、こと九月姫の姉に限っては同情の余地がある。性格が歪んでも致し方ない確固たる理由がある。(ただ、八月姫に関しては歪んだ理由がハッキリしない)。
     女性へ向ける皮肉な眼差しは、モームの同性愛嗜好と何か関わりがあるのだろうか?
     末筆ながら、武井武雄の挿し絵は素晴らしい。

  • 昔話あるある展開なのに、やっぱりドキドキしてしまう。娘と二人、久しぶりに涙を流しながら楽しみました。娘は、御姉様たちが、九月姫に良くない知恵を授けるところから泣き出してしまって。。。極度の怖がりさん、まだまだ健在です。
    「じぶんのしあわせよりも、じぶんのすきなひとのしあわせを、だいいちにかんがえるのは、とてもむずかしいことだからです」
    母の涙ポイントでした。本当にそうだなあ。

  • 鳥は、自由に飛び回ってこそ、美しく鳴くのよねー

  • [ 内容 ]
    タイの国を舞台に、心やさしい九月姫と八人のいじわるな姉さんたちが、歌のじょうずなウグイスをめぐって広げる物語。
    イギリスの作家モームの唯一の童話。

    [ 目次 ]


    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 岡谷市生まれの武井武雄さんの挿絵本です。大正ロマンあふれるどこか懐かしい、それでいてエキゾチックな雰囲気あふれるその絵。この何とも言えないタッチが好き。カバンに入れて持ち歩きたい本。

  • 文章はS.モーム。でも海外の絵本かっていうと日本のかも…
    http://deepsnow.sblo.jp/article/102952298.html

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