- Amazon.co.jp ・本 (62ページ)
- / ISBN・EAN: 9784001100402
作品紹介・あらすじ
タイの国を舞台に、心やさしい九月姫と八人のいじわるな姉さんたちが、歌のじょうずなウグイスをめぐって広げる物語。イギリスの作家モームの唯一の童話。
感想・レビュー・書評
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◆モームの童話。訳:光吉夏弥/絵:武井武雄◆美しい絵本。佳品。◆ウグイスの可憐なイラストの数々が小鳥好きにはたまりません。この本ほしい!◆「お姫さまは、わっと、なきだしました。じぶんのしあわせよりも、じぶんのすきなひとのしあわせを、だいいちにかんがえるのは、とても、むずかしいことだからです」…いいなぁ。子どもたちがこの本を読んだとき、展開は理解できるだろうけれど、この言葉を実感とともにかみしめるのは大人になってからだろう。味わい深い。◆残念なお姉さま方は気の毒だけれど、まあ、物語のお約束ということで(笑)【2013/10/05】
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モームってこういう童話?も書いていたんですね。心優しい9番目の姫君が美しい声で歌ってくれるウグイスを危険な目に遭わせずにずっと側に置きたくて金の籠に閉じ込めてしまうお話。本当は相手の幸せが自分の幸せに繋がるんだという事ですね。王様とお后様が結構さらりとエグイw
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王様ひどすぎわろた…
しかしオチもひどい…お、お姉様たちもかわいそうやんけ… -
メサイヤコンプレックスの参考本としてどこかで紹介されていたので、図書館で見つけて借りて読みました。図書館で絵本を借りるという発想がそもそもなかった。子供の頃読み逃した名作を今からでも読み漁ってみようかな。
あなたのため、あなたの安全のため幸せのためという、人が愛と取り違える歪んだ欲望の苦しさを、九月姫の心の成長の物語とカナリアの真っ直ぐの言葉を通して美しく伝えてくれる。親なら毒親、支援者とクライアントならパターナリズムといったところか。
窓から自由に飛び立つカナリアの清々しい姿に、我が子や家族が重なって見える。 -
シャムのお姫さまのお話。美しくもあり、残酷でもあるけれど、いろいろなものが凝縮されている。
「じぶんのしあわせよりも、じぶんのすきなひとのしあわせを、だいいちに考える野は、とても、むずかしいこと」 -
シャム(今のタイ)のお話です.
2,3日で自由だったことを忘れてしまうという姉たち.
姉たちの言う,死んだら強情を張ったせい,という鶯に対する自己責任論.
ラストの九月姫と姉たちの境涯の違いは,開かれたか,閉じていたか,の違いであり,外見の美しさだけでなく,本書の中の言葉を借りれば「性質」にも作用しているのかもしれません.
夜,九月姫が読書している絵も「開かれ」ていることを表現しているのかもしれません.
タイトルのフォント,中のグラフィックもとても素敵な一冊です.
https://note.com/hidenor/n/n6c6d9f637a27 -
「じぶんのしあわせよりも、しぶんのすきなひとのしたわせを、だいいちにかんがえるのは、とてもむずかしいことだからです。」
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一時はまっていろいろ読んでいたモーム。こんな子供向けのものも書いていたとは……!シャム(いまのタイ)のお姫様のお話。意外と残酷……。
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「タイの国を舞台に、心やさしい九月姫と八人のいじわるな姉さんたちが、歌のじょうずなウグイスをめぐって広げる物語。イギリスの作家モームの唯一の童話。」
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自由と寛容が姫を美しくした。