カラスだんなのおよめとり―アラスカのエスキモーのたのしいお話 (岩波おはなしの本 (1))

制作 : 丸木 俊  石井 桃子 
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (174ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001103014

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  • アラスカ・エスキモーの昔話。著者はアメリカの生物学者ということもあって、鳥や獣の出てくる短いお話が集められています。土地に密着した言葉や話が多く、面白いけれど、語るときにはちょっとした説明が必要になると思います。エスキモーの人たちの強く、厳しく、明るい性格が表れた楽しいお話集。
    ・手ばたき山
    手ばたきのようにぶつかり合う恐ろしい二つの山「手ばたき山」とそこを通り抜ける渡り鳥たちの物語。老夫婦が助けた小さなカナダ・ガン「おしゃべりや」「よちよち」が初めて「わたり」をし、手ばたき山のことを老夫婦に教えたために人間はその山を知ることになったというお話。手ばたき山は他のお話にも出てきます。二羽の「わたり」はドキドキする冒険譚。
    ・カラスだんなのおよめとり
    大変な自慢屋のカラスだんながその性格のためにとても苦労してお嫁さんをもらうお話。はじめはその「かしこいけれどよくばり」な性格にお嫁がもらえないのも仕方ないと思いますが、帝王ガンの親子と海を必死に渡る後半は応援したくなります(ここでも手ばたき山越えが)最後の一行が道徳的。表紙にもなっている挿絵が一番好き。
    ・キラキラ光る日の鳥
    毎年春になるとやってくる鳥「ケネイルク(キラキラ光る火のフクロ)」のお話。大切な火を盗まれた(エスキモーにとって火を絶やさないことはとても大事)女の子のためにケネイルクが火を取り返しに行きます。その火を持ってきた姿からこの名がついたそうです。幸せや春を運ぶ鳥、素敵なお話です。
    ・ネズミどんとノミどん
    仲良しだったのにあまり一緒に居すぎたためにいがみ合い、いじわるの応戦をし合うネズミどんとノミどんのお話。そのいじわるが次第にエスカレートして、死んでしまいそうになります。最後はハッピーエンドですがかなりパンチの効いたお話です。またまた最後の一文が道徳的。
    ・ツルさんの目はなぜ青い
    目玉なしでも木いちごを見つけることができるか試してみたくなったツルのお父さん。目玉を川岸に置いて、話しかける様子がユーモラス。目玉を無くしてしまってからもまた面白い展開。ツルさんの目の色や行動の由来がわかるお話。
    ・キツネの毛がわはなぜ赤い
    昔キツネはみなまっ白い毛皮だったというはじまり。ネズミの奥さん「チュウ子」さんとそれを狙うキツネの緊迫した物語。幼い子はハラハラすることでしょう。キツネはどのお話でも少し間抜けなのですね。
    ・ツメナガおくさんのさいなん
    大人が面白がりそうなツメナガホオジロ一家のお話。文句をつけて引っ越しばかりしたがる亭主と健気に重い荷物を背負ってついていく奥さんと娘。結局亭主はその勝手な性格のために死んでしまい、奥さんのもとには次々再婚相手がやってきます。最後の一文が何とも大人好み。
    ・カラスだんなとイガイ
    このお話もオチが大人向けかなと思います。ちょっとしたユーモア。ムラサキイガイをとろうとして逆に足を捕えられてしまったカラスだんな。満ち潮になるまでに練った策とは。子どもはちょっと納得いかないかな。
    ・シギとりょうし
    黒キョウジョウジョシギを助けた男の話。幼い子にも伝わりそうな心温まる物語。巣を作って世話をしてやったために何の苦労もなく魚が手に入るようになった男。それでも欲がなく、思いやりでシギと接する態度がいい。最後の一言は道徳的。

  • アラスカ・エスキモーに語り伝えられていたお話。鳥に関するものが多い。空想的だけれど不思議なお話とは違い、「○○が○○なわけ」パターンが多い。

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