- Amazon.co.jp ・本 (24ページ)
- / ISBN・EAN: 9784001106176
作品紹介・あらすじ
世界最古の物語「ギルガメシュ叙事詩」を映像作家ゼーマンが愛・友情・信頼の視点から読み直し再創造したユニークな絵本。
感想・レビュー・書評
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5000年以上前に書かれたという叙事詩。
文字というものを創造した古代シュメール人たちのおかげで、そしてこの話が書かれた粘土板を発掘してくれた人たちのおかげで、
更に解読してくれた学者さんたちのおかげで、もうひとつ映像作家さんのゼーマンのおかげで今私たちの手元にこの絵本があると考えると、何だかとてつもない時間の旅をしてきた話なのだと、そんなことを思う。
1巻から3巻まであるが、1巻だけを紹介。
古代メソポタミアとは、まさにこんな風だったのではと思わせられる素晴らしい絵が展開される。一枚一枚、まるで壁画のよう。
訳文も文語体の迫力を生かしていて、お話の壮大さにひと役買っている。
太陽神によってメソポタミアに送られたギルガメシュ王。
ウルクの町の周囲に巨大な城壁を作り出すが、国民はその作業に疲弊している。
容赦なく働かせる残酷な王。助けを求めて太陽神に祈る人々。
願いを聞き届けた太陽神は、地上にある人間を送り込む・・
このウルクというのが、現在のイラクという国名の由来になったらしい。
読み終えた後、裏表紙の地図と現在のイラクの地図を見せても良いかもしれない。
地図大好きな私は必ずそうするが、この際中学年以上だと地図が理解しやすい。
ウルクの城壁も遺跡として残っているし、そちらの画像も持参すると良いかな。
「世界最古の叙事詩ですよ」と言って読み出すと低学年でもしっかり受け止めようとしてくれるが、出来れば中学年以上に。約15分。
読んだ後のブックトークを入れると20分くらいになりそう。
ということで、これは20分枠以上のお話会向け。
2巻と3巻を持参して、見せながら「続きは図書館で~」と紹介するという手もある。
3巻まで読んで完結し、英雄物語・友情・恋愛・生と死・悪との闘い、旅などをテーマにし、物語の原型はほとんど入っている。恐るべし、シュメール人の文化。
子どもだけの読み物にしておくのはもったいないのだ・笑詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
中身も良いですが、絵が良いと思いました。もう少し詳しい本も読みたくなるかな。
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圧倒的な深みのある絵本。シリーズ3冊どれも素晴らしい。子どもよりも私が夢中で読んだ。
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ギルガメシュ王について名前は良く耳にしますが、恥ずかしながら今まできちんと話を読む機会がありませんでした。
人と共に生きたはずなのに、人間らしい「優しさ」を身につけなかったギルガメシュ王と、動物と共に生き、優しさを身につけたエルキドゥの対比が印象的です。現代にも通ずるところがあり、他の作品にも触れてみたいと感じました。
司書3
姫路大学附属図書館の蔵書を確認する→https://library.koutoku.ac.jp/opac/opac_link/bibid/SS00024489 -
愛すること,信じることを知らないギルガメシュ王は,世界一の城壁づくりに人びとを奴隷のように働かせますが……粘土板に残された世界最古の物語をもとに,映像作家ゼーマンが再創造するユニークな絵本.
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11分強
2〜4年生
世界最古の物語
5000年以上前に粘土板に記された -
世界で一番古い物語。
絵が丁寧できれい。 -
読み聞かせ用。完全に趣味ですね。わかる子だけわかって欲しい。
約10分 -
心というもの、友達というものを知ったギルガメッシュです
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ともだちって大切なんだね
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装丁が素晴らしい
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子どもに読み聞かせてみましたが、小学1年生にはまだ早かったようです。物語はあまり理解していない様子でしたが、見開きのオリエントの地図には興味を示し、自分の持っている地球儀と見比べていました。
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2020年5月4日、コロナウイルスによる非常事態宣言継続中のなか、この本を読みました。優れた物語は、どの時代でも固有のメッセージを持ち続け、宝石のような輝きを失わない。子供にも読ませようと思いました。
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古代のものがたりは、ぜひ子供に読ませたい。5000年以上前の人間も、悲しさに涙を流し、人のやさしさに冷えた心が暖かくなり、友情の大切さを感じている。
いかに文明や科学技術が進もうが、人間であるということが、どれほどすばらしいものであるか。
人を信じ、人を愛せる子供に育ってほしい。 -
メソポタミア
ギルガメシュ王、神であり、人間である、人間の心は持ってなかった
自分の強さを示そうと城壁を作らせる、男たちに休む間もなく働かせる
人々は太陽神に祈る、太陽神は動物と暮らさせるエンキドゥを生み出す
強いエンキドゥを都に呼び寄せるため歌うたいのシャマトを遣わす、2人は仲良くなる
エンキドゥと都に戻り、ギルガメシュはエンキドゥと戦う、激しい戦い
ギルガメシュが城壁から落ちそうになったところをエンキドゥが助け、ギルガメシュにも人間の心が芽生える、友達になる
ギルガメシュって一応人間だったんだ。
エンキドゥと合わせて神様だと思ってた…。 -
以前読んだ時は、絵の美しさばかりに目がとられたけど
読んでいただくとギルガメシュの人間性のことが心に残る
淋しいから攻撃的になったり、保守的になったりするのかな
5000年前も現在も変わらない気がします -
「子どもを本好きにする10の秘訣」>「昔話・神話・歴史」で紹介された本。
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前から、世界最古の叙事詩と言われるこの本を読みたいと思っていて、図書館にあったので手にとって読んだ。
まず、絵が素晴らしい!
話は、5000年以上昔に、メソポタミアで粘土板に楔形文字で記されていたもので、以下の3人が出てくる。
ギルガメシュは、友達がいない人嫌いの王様
シャマトは、歌の上手い美女
エンキドゥは、動物と仲良しの世界一強い人
話としては、喧嘩して仲良くなる的な感じでは有るが、5000年前に文章として残っていたという点を思い描きながら読むと絵の綺麗さも相まって、没入感を得られるかも。
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4年BT「時間」で使用予定。
エンキドゥに惚れるわ。
あと2冊も読もう。