クリスマス人形のねがい (大型絵本)

制作 : バーバラ クーニー  Rumer Godden  Barbara Cooney  掛川 恭子 
  • 岩波書店
4.09
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本棚登録 : 94
レビュー : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (39ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001108576

作品紹介・あらすじ

女の子と人形がであうクリスマスの奇跡の物語。

感想・レビュー・書評

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  • クリスマス絵本の第四弾。そして、私にとってはクリスマス絵本のベストワン。
    これまで何人の友に贈ってきたことやら。
    文字数がとても多く、絵本にしてはハードルが高く感じられるが、ストーリーテリングの巧みさが際立っていてあっという間にお話の世界に引き込まれる。

    これは映画「黒水仙」の原作などを手掛けた英国生まれの作家・ルーマー・ゴッデンの文章に、バーバラ・クーニーが挿絵を添えたもの。外国の冬の風景やクリスマスの光景、建物・抑えた人物描写などが素朴で美しい。
    稀代のストーリーテラーと言われたゴッデンの描くクリスマスのお話は「どうなるの?どうなるの?」の連続。
    伏線の張り方の見事さとすべての符牒が合うラストまで、まるで映画のように鮮やかにすすむ。
    最後はもちろん心に灯りがともるような幸福感に包まれ、思わず小さな涙が滲んでしまう。
    ウィットに富んだ文章とすべてのものに注ぐ温かな眼差し。
    登場人物たちのキャラクターの書き分けも上手く、何度読んでも飽きるということがない。
    キリスト教の知識がゼロでもOK。いや、そもそもそんな単語も登場しない。

    これは「ねがいごと」のお話。登場人物たちは、みな何かを強く願っていた。それは何か。
    ショーウィンドの中で、自分を可愛がってくれる女の子の登場をひたすら待っている人形のホリー。赤と緑の衣装はクリスマス以外に似合わない。売れなかったら「おくら入り」かも。他の人形たちから冷たい言葉をかけられても、ホリーは諦めずに願い続ける。

    ところ変わって、孤児院。クリスマス休暇でも預かり手のないアイビーはひとりぼっち。
    ちくちくする胸の痛みをおさえて彼女は言う「おばあちゃんちに行く」(おばあちゃんなんていないのに)そして、孤児院から指示された「幼子の家」には行かず、見知らぬ町の見知らぬ駅で降りてしまう。
    そこで「おばあちゃんち」を探す旅をするのだが、小さな子にはなかなか過酷な道程だ。

    さて、そのアイビーが降りたアップルトンという町にいたのが警察官のジョーンズさん。
    このジョーンズさんの奥さんは、ツリーを飾り付けても何かが足りない思っている。
    そう、一番欲しいのは子ども。それも女の子。ジョーンズさんの奥さんはそれでどこか悲しい。
    これらのお話が同時進行して、偶然が偶然を生み出していく展開の不思議さに眼を見張る。
    ジョーンズさんの奥さんとアイビーの奇跡のような出会いの場面では、いつも胸がじーんとする。

    原題は「The Story of Holly & Ivy」だから、「クリスマス人形のねがい」とは大きく異なる。
    たぶんこの邦題が、訳者の掛川さんの願いだったのだろう。
    「心から強く願えば奇跡は起きる」「諦めずに願い続ければいつかきっと叶う」
    作者も挿絵画家さんもすでに亡くなっているが、このお話のメッセージがすべての子どもたちに届くように、それが私のクリスマスの願いだ。

  • 絵本といっても、だいぶ文字は多いです。生きる力と夢見る力の強い女の子のはなし。

  • 敬愛するゴッデンとクーニーの作品。

  • 愛に包まれた心温まる物語。ねがいは叶うもの!

  • 2013年12月7日

    <THE STORY OF HOLLY & IVY>

  • 原題は「ホリー(ヒイラギ)とアイビー(ツタ)の物語」
    クリスマスイブ、買ってもらうのを待っているおもちゃ達。
    お人形のホリーもそうでしたが売れ残ってしまいます。
    一方、アイビーは6歳の女の子。
    セント・アグネスという大きな家(孤児院?)で暮らしています。
    女の子をもらいたいと思っていたホリー、おばあちゃんが欲しかったアイビー。
    そして子どものいないジョーンズさん夫婦・・・最後に皆それぞれの願いが叶うあたたかい絵本。
    ちょっとうまくいきすぎる気もしますが、クリスマスの奇跡を信じたくなります。

  • 脇知子氏 

  • お客様に教えていただき、そのごお店に置いていました。
    なんとあたたかい本かしら。
    奇跡のお話。
    絵をクーニーが担当しています。

  • 願えば叶う…女の子とお人形のクリスマスにふさわしい不思議なめぐり合わせの物語。人形の優れたお話を書いた作家といえば、ルーマー・ゴッデンその人、絵はバーバラ・クーニーのよる清澄な実に美しい絵本です。

  • バーバラ・クーニーの絵に一目惚れしました。
    そして内容も可愛くて何度も開きたくなります。
    絵の中に見る暮らしぶりや、家具・食器なども可愛くて、これを始めに私はバーバラ・クーニーの絵に惹かれて他にも何冊かをコレクションすることになりました。
    クリスマスのギフトにしたい一冊です。

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著者プロフィール

ルーマー・ゴッデンRumerGodden1907~1998。英国サセックス州生まれ。父の仕事の関係で、生後六カ月で当時英国領だったインドに移り住む。十二歳のときに英国へもどるが、その後もインドとを行き来して暮らした。一九三五年に作家として活動をはじめ、おとな向けや子ども向けに数々の作品を生み出した。作品は長編小説、短編小説、戯曲、詩など多岐にわたる。日本で紹介されている子どもむけの本に、『人形の家』(岩波書店)、『ねずみ女房』(福音館書店)、『バレエダンサー』(偕成社)、『ディダコイ』(評論社、ウィットブレッド賞)、『ねずみの家』『おすのつぼにすんでいたおばあさん』『帰ってきた船乗り人形』『すももの夏』などがある。

「2018年 『ゆうえんちのわたあめちゃん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ルーマー・ゴッデンの作品

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