本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (40ページ) / ISBN・EAN: 9784001108576
みんなの感想まとめ
生きる力と夢を見る力を持つ少女の物語が描かれています。孤児院で暮らす6歳のアイビーは、クリスマス・イブに一人で汽車に乗り、未知の街へ向かうことになります。一方、クリスマス人形のホリーは、自分を必要とし...
感想・レビュー・書評
-
クリスマス絵本の第四弾。そして、私にとってはクリスマス絵本のベストワン。
これまで何人の友に贈ってきたことやら。
文字数がとても多く、絵本にしてはハードルが高く感じられるが、ストーリーテリングの巧みさが際立っていてあっという間にお話の世界に引き込まれる。
これは映画「黒水仙」の原作などを手掛けた英国生まれの作家・ルーマー・ゴッデンの文章に、バーバラ・クーニーが挿絵を添えたもの。外国の冬の風景やクリスマスの光景、建物・抑えた人物描写などが素朴で美しい。
稀代のストーリーテラーと言われたゴッデンの描くクリスマスのお話は「どうなるの?どうなるの?」の連続。
伏線の張り方の見事さとすべての符牒が合うラストまで、まるで映画のように鮮やかにすすむ。
最後はもちろん心に灯りがともるような幸福感に包まれ、思わず小さな涙が滲んでしまう。
ウィットに富んだ文章とすべてのものに注ぐ温かな眼差し。
登場人物たちのキャラクターの書き分けも上手く、何度読んでも飽きるということがない。
キリスト教の知識がゼロでもOK。いや、そもそもそんな単語も登場しない。
これは「ねがいごと」のお話。登場人物たちは、みな何かを強く願っていた。それは何か。
ショーウィンドの中で、自分を可愛がってくれる女の子の登場をひたすら待っている人形のホリー。赤と緑の衣装はクリスマス以外に似合わない。売れなかったら「おくら入り」かも。他の人形たちから冷たい言葉をかけられても、ホリーは諦めずに願い続ける。
ところ変わって、孤児院。クリスマス休暇でも預かり手のないアイビーはひとりぼっち。
ちくちくする胸の痛みをおさえて彼女は言う「おばあちゃんちに行く」(おばあちゃんなんていないのに)そして、孤児院から指示された「幼子の家」には行かず、見知らぬ町の見知らぬ駅で降りてしまう。
そこで「おばあちゃんち」を探す旅をするのだが、小さな子にはなかなか過酷な道程だ。
さて、そのアイビーが降りたアップルトンという町にいたのが警察官のジョーンズさん。
このジョーンズさんの奥さんは、ツリーを飾り付けても何かが足りない思っている。
そう、一番欲しいのは子ども。それも女の子。ジョーンズさんの奥さんはそれでどこか悲しい。
これらのお話が同時進行して、偶然が偶然を生み出していく展開の不思議さに眼を見張る。
ジョーンズさんの奥さんとアイビーの奇跡のような出会いの場面では、いつも胸がじーんとする。
原題は「The Story of Holly & Ivy」だから、「クリスマス人形のねがい」とは大きく異なる。
たぶんこの邦題が、訳者の掛川さんの願いだったのだろう。
「心から強く願えば奇跡は起きる」「諦めずに願い続ければいつかきっと叶う」
作者も挿絵画家さんもすでに亡くなっているが、このお話のメッセージがすべての子どもたちに届くように、それが私のクリスマスの願いだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
とても面白い話です‼︎
-
絵本といっても、だいぶ文字は多いです。生きる力と夢見る力の強い女の子のはなし。
-
アイビーは、セント・アグネスという家(はっきり書いてはいないが、孤児院)で暮らす6歳の少女。
クリスマス・イブだというのに、責任者のミス・シェパードがインフルエンザに罹った妹の看病に出かけるため、少し離れた町にある『幼子の家』に行かなければなりません。
30人もいる他の子たちはそれそれ、預かってくれる人が見つかったのですが、アイビーだけは預かってくれる人が現れなかったため、ひとり汽車に乗って『幼子の家』に向かわされます。
が、「あたし、おばあちゃんのとこへ行くんだもん」と、荷物を汽車においたまま、知らない街で降りてしまいます。
ホリーは箱から出されたばかりのクリスマス人形。
おもちゃ屋さんのウインドウに飾られますが、結局ホリーを選んでくれる女の子はいませんでした。
でも、ホリーは心から待っているのです。
自分を必要としてくれる女の子を。
ルーマー・ゴッデンって、子どものかなしみ・不安を書かせたら右に出る人はいないと思うの。
6歳の少女の孤独と、それに負けない強い心に、現実はそんなに甘くないよと思いながらも、ついアイビーの幸運を祈ってしまう。
”ときどき、アイビーは胸のおくがからっぽになったような気がして、そのからっぽになったところが、チクチク傷みました。痛くてたまらなくなったら、すかさずなにかいわなくてはなりません。そうでないと、泣いてしまうからです。”
多分に幸運が味方したとはいえ、アイビーは自分の足で歩いて、自分の力で幸せをつかみ取る。
求めれば願は通じるというメッセージが込められているとはいえ、ただ待っているわけではないのです。
そんな過酷な境遇や、不安や悲しみなどを、バーバラ・クーニ―の温かく柔らかい絵が優しく包んでいる。
アイビーの歩く先は、きっと明るくて暖かい場所である、と。
ルーマー・ゴッデン×バーバラ・クーニ―、最高です。 -
敬愛するゴッデンとクーニーの作品。
-
愛に包まれた心温まる物語。ねがいは叶うもの!
-
2013年12月7日
<THE STORY OF HOLLY & IVY> -
脇知子氏
-
お客様に教えていただき、そのごお店に置いていました。
なんとあたたかい本かしら。
奇跡のお話。
絵をクーニーが担当しています。
-
-
願えば叶う…女の子とお人形のクリスマスにふさわしい不思議なめぐり合わせの物語。人形の優れたお話を書いた作家といえば、ルーマー・ゴッデンその人、絵はバーバラ・クーニーのよる清澄な実に美しい絵本です。
-
バーバラ・クーニーの絵に一目惚れしました。
そして内容も可愛くて何度も開きたくなります。
絵の中に見る暮らしぶりや、家具・食器なども可愛くて、これを始めに私はバーバラ・クーニーの絵に惹かれて他にも何冊かをコレクションすることになりました。
クリスマスのギフトにしたい一冊です。
-
貸出状況はこちらから確認してください↓
https://libopac.kamakura-u.ac.jp/webopac/BB00192168 -
絵本verだからなのか、あの、あのフクロウがややマイルドになってる気がする…。
-
烏兎の庭 第二部 絵本 11.30.04
http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto02/bunsho/xmasbook.html -
ホリー(ひいらき)とアイビー(つた)の一途な願いごとが叶ってほっとしました。
外国(イギリス)のクリスマス -
主人公の女の子がやや生意気に感じてしまうのは、意地っ張りなせいか。
話としては感動物。
バーバラ・クーニーの挿絵も素敵だけれど、文の量は絵本を超えていると思う。
このぐらいの量を読める子で、自分から絵本を手に取る子はいないと思うので、子どもが小さいときに少しずつ読み聞かせ、中学年ぐらいになったときに自分で読ませるのが理想かと思う。 -
-
行き場のない孤児のアイビーと、子どもに買われるのを待ち焦がれる人形のホリーの、クリスマスの奇跡。
おとぎ話的な顛末だけど、これは"ねがい"のおはなし。願ってみなければ、なにも叶わないのです。
まさかと思うことが叶うのが奇跡で、奇跡は起きるんだ!
人は誰かの幸せを願うことで大きな幸福感を得られる、ということが脳科学的に明らかになったそうですが、年末年始はとりわけそんな場面が多いような気がします。
でも、年中そうありたい。
孤児院の大きすぎる玄関とか、ホリーが寒さを逃れて飛び込んだパン屋の倉庫とか、絵が良すぎて本当に心細くなる。
冷たい雪の降り積もるクリスマスの街に入り込んで、ホリーとアイビーのねがいが叶うよう、祈るように読みました。 -
絵本!と、ページをめくるとその文字の多さに驚いてたじろぎますが、物語だと思ってこのクリスマスイプの街に入っていけば、あっという間に素敵な世界に旅立てます。
可愛らしく、夢に溢れた、そんなに上手くいくもんか!ってお話しかもしれないけれど、これはねごいごとのお話し。
もし、ねがいごとをしなかったら、あなたには何も起こらないのよ。ねごいごとをしたおかげで、あのとき、こうなって、このとき、そうなったんです。
願いごとのないできない子どもがいる社会を、大人がつくってはいけない。そして私たちだって、いつまでも願いごとを大切にしたためているべきなの。
クリスマスおめでとう。
この本が好きな人におすすめの本
著者プロフィール
ルーマー・ゴッデンの作品
本棚登録 :
感想 :
