はだかの王さま (大型絵本)

  • 岩波書店
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感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (48ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001108767

作品紹介・あらすじ

本書は、『ちいさいおうち』の作者バージニア・リー・バートンが、アンデルセンの有名なお話に絵をつけたものです。アンデルセンの王さまは、かなりおばかさんですが、バートンの描く王さまは、少しおばかさんぐらいです。心やさしく、みえっぱりではあっても、王さまの都の人々は楽しく暮らしているのですから、ほんとうはいい王さまなのです。すみずみまでユーモアにとんだ絵と、ゆかいでありながら、だいじなことの語られるお話。何度もページをめくりなおしては、そのたびに新しいお気に入りの場面を見つけ、読み終えると、なぜかとてもしあわせな気持ちになっている絵本です。

感想・レビュー・書評

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  • 簡易版しか読んだ事がなかったので、改めてこういうお話だったのかと。
    見えない事を見えるという人の愚かさよ。
    そしてそれでも最後までパレードを続けた王様の潔いことよ。
    でも気になった。
    絵を見ると王様靴下と靴と剣しか腰に下げてない。
    完全な裸なのか?どうなのか?
    今だったら犯罪だよねぇ、でも王様だから捕まらないのか?と最後は話が変な方向に。

  • 有名な話だし皮肉で滑稽に描かれてるんでしょ〜と思っていたが、さすがはバージニア・バートン、なんか楽しい(笑)

    他の「はだかの王さま」では、王様はいばりんぼうのでっぷりしたおっさんとして描かれるものを見かけますが、バートン・バートン版では若くて軽薄なところはありますが、お洋服大好き、着飾るの大好きで人生を楽しんでいる感じがします。
    国のことも「これが王さまのみやこです。人びとは楽しくくらしていました」ということで、ちゃんと国を治めてるいい王様だとしています。たしかに国の様子はとても綺麗に描き込まれているし、国民たちややっぱり着飾って楽しそうに暮らしています。王様は自分だけが贅沢なのでなく、国民も王様に影響されてお洒落なんですね(笑)
    そしてそんな国にやってきた二人の詐欺師も堂に入っています。見えない糸を織り上げ、見えない布を仕立て、見えない豪華衣装を王さまに着させる一連の作業はなかなか優雅だし、お芝居ですがまったく手を抜きません(そりゃあ命がけで詐欺師やってるんだから手を抜くわけないけど)。こんなにきちんと詐欺されたら騙されてしまうかもしれない(笑)

    この詐欺師にすっかり騙されて、王さまも大臣たちも家来たちも布が見える振りをして、いよいよはだかパレード。
    大臣も国民も見える振りをする中の、いよいよ子供の「でも、王さまは、なんにも着てないよ」の声!国民みんなも賛同します。「王さまは、なんにも着ていないよ!」
    しかし王さまはパレードを続けます。だって自分がはだかなのは本当ですから、いまさら分かりきってること言ったってねえ。
    そこで王さまも、お付きの人たちも、前よりももっと堂々とパレードを続けたのでした★

  • 〝昔、新しい服が何よりも好きな王様がいました。王様は、綺麗な服のことを考えることが好きで、いつも衣装室でおめし変えをする毎日でした。ある日、機織り職人と名乗る、二人の男が現れました。「この上なく美しい、素晴らしい模様の布を織ってさしあげます。その布で織った服は、役目に相応しくない者や、愚か者には、けっして目にするは叶いません。煌びやかな服が見えるのは、賢くて、お役目に相応しいものだけでございます。」と、王様に売り込みました。「それは素晴らしい! そんな魔法の布で新しい服をつくらせれば、わたしの家来のうちで、誰がその役目に相応しいか、誰が愚かなのか、たちまち分かるというものだ。すぐさま織るように!」・・・〟主従関係での忖度を見事に物語った、アンデルセン童話の名作絵本です。

  • イラストがとにかくかわいい。
    海外チックな家や建物の絵が好きです。

    こどもの頃になんとなく知っていた「はだかの王さま」。
    大人になってからもう一度読んでみました。
    大人はみんなプライドや自分がどう思われてるかを気にしてがんじがらめ。
    周りに合わせるんじゃなくて、
    周りの目線を気にするんじゃなくて、
    自分を信じて素直に思ったことを大切にし続けられたら...と思います。

  • バージニア・リー バートン の挿絵。特にパノラマの画面にひときわ才能を発揮している。

    最後に、子どもが「王さまはなんにもきてないよ!」と言った後も、王さまはパレードを続けたんですね!

    王さまや大人はどこまで見栄っ張りなんだろう。大人のプライドってやっかいだなぁ。

  • ふたりの男が王さまに、素晴らしい布を売り込んだ。賢くて役目にふさわしい者だけに見えるという、このうえなく美しい布。その「布」を目にした人々が思うことはただひとつ。見えていないことを、誰にも知られてはならない---!
    なんと巧妙な手口だろう!しかしこのふたり、ペテン師とばかりは言い切れない。その「布」は、愚かものを見分ける試金石としての役割を、立派に果たしているからだ。この事件のあと人々がどうふるまったのか、ぜひ見てみたい。己を恥じて口を閉ざしたのか、辛辣な冗談の種にしたのか。なんにしても手痛い出来事である。当事者でなくて本当によかった。
    ゆえあってこの20分ほどのお話を覚えなくてはならないため、最近毎日読んでいるが、読めば読むほど、完成度の高さに驚かされる。また、言葉のリズム、文章の緩急がよく、すべての言葉がぴたっと決まっているため、とても覚えやすく語りやすい。声に出して読むということをきちんと意識されての翻訳だと思う。もちろん絵も素晴らしい。

  • 裸の王様……比喩。概念としての王様。
    周りにイエスマンを従えて威張り散らすひとの比喩

    大人と子供の対比……
    子供……正直。大人……社会のしがらみ、評価に固執する。

    子供が指摘するまでは物事は上手くすすんでいた。真実よりも嘘を信じ合う方が良いときもある。

  • 最後、あの2人のわるものはどうなったのかな?死刑されたのか…

  • 日本も上下社会を見てるよう

    でも子供は素直

  • うそつきの若い男2人はひどいと思いました。それに王様は何もしていないのに王様はだかだといわれてかわいそうだと思いました。

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