ペットねずみ大さわぎ

  • 岩波書店
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本棚登録 : 33
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (183ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001109856

感想・レビュー・書評

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  • はじめ、この物語に出てくる母親はなんて自分勝手な人なのかと思いました。
    でも、読んでいくうちに子供たちが自分たちの力で色々と責任をおうということについて学んでいくうちに、母親のそういった仕打ちも意地悪でなかったのだと分かりました。
    何でも頭ごなしに良い、悪い、を決めつけないことが大切なのだと実感させられました。

  • これ、ネズミ嫌いのあの人に読んでもらいたいww

    美しいタイムファンタジーとは大違いの、それこそ前半はねずみに大さわぎのとっても、楽しいお話しでした!
    シーンごとに「ひー」とか「うひひ」とか「あちゃー」とか、ついつい声が出てしまった。

    どうぶつを飼うなんて絶対反対のママ、アリス・スパロウ。ママに内緒で、友だちからペットねずみのジャービルを譲り受け、地下の貯蔵室で飼い始めたシド。
    でも…夜行性のねずみのこと、真夜中、彼らのたてる音にママは気づいてしまいます。

    友だちがペットショップで買ったのなら、返品に行きなさいとすごい剣幕で叱られる。
    でもそこで仲裁に入るのが、ママの新しい夫のビル・スパロウ。明日自分がペット・ショップに持っていこうと言う。
    けれど、返品出来なかったとまた持って帰ってくる。

    そこかららママは何としてもジャービルたちを手放してやろうと、新聞広告を出したり、ごみ収集に出したり(たいへん!)

    その間に妹たちもすっかりこのジャービルが大好きになり、かけがえのないものに。。

    もうほんっとに可愛らしくて楽しくてー。
    我が家でハムスターを飼ってたときの事を思い出しながら楽しくせつなく読みました。

    岡田淳さんの『学校ウサギをつかまえろ』を読んだ時の感動を思い出しました。
    あの本も、うさぎを捕まえるだけの描写がほんとに面白くワクワクドキドキ、読み応えたっぷりに書かれていました。

    この ペットねずみも、最後まで本当に楽しいだけでなく、どうなるの?どうなるの?と読ませます。また小さな妹エイミーがほんとに可愛らしくて。

    短めのおはなしですが、子どもたちと一緒に読んだらどんなにたのしいかしらー。

    大人の私としては、子どもたちの気持ちも、ママのアリスの気持ちも分かっちゃうから、2倍楽しめちゃうのかな。児童文学ってこれだからやめられないなぁ。

  • 狂おしいほどの小動物への愛情。そして、嫌悪。飼うことの難しさ。人間とペット。一筋縄にはいきません。

  • ピアスの作品は久しぶりに読んだけど、かなり気に入りました。
    お母さんのペットが嫌いな様子やお父さんと子どもたちとの微妙な距離が、ねずみを飼うことでだんだん編かしていく感じが とてもよく描かれていたと思います。

  • 出てくるどの人物にも感情移入できる、これが児童書のよさなのかな。憎まれ役になりやすいお母さんが、後半果たす役割が見事だと思った。子どもは子どもで、大人は大人で楽しめる本。

  • ジミー・ディンのいとこが登場する場面で、なんだか世界が揺らぐような気がしませんでしたか?

  • ネズミを飼いたいパーカー家3兄妹とネズミ嫌いなお母さんの戦いの日々。次から次へと事件が起こり、たった2匹のネズミを飼うだけのお話なのに夢中になります。それは、ある家族が成長する物語だからかもしれません。父のビルは実は義父。はっきりと言葉にして書かれてはいませんが、細やかな心情描写で次第に家族一人一人の立場や気持ちがわかってきます。短い物語なのに緩急があって、大事なものがぎゅっと詰まっている素敵な本。絵は一見リアルで怖く感じますが、最後の父親の絵が穏やかで(はじめの絵と対象的)物語と付き合ううちに好きになっていきます。ピアスを読むと、その心情描写の細やかさに、自分をわかってくれる人がいるんだという温かい気持ちになれます。小学校中学年〜読めるかな?

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著者プロフィール

1920-2006。イギリスの児童文学作家。『トムは真夜中の庭で』(岩波書店)でカーネギー賞を受賞。短編の名手としても知られ、「二十世紀の児童文学作家の中でもっとも優れ、もっとも愛された一人」と賞賛された。

「2018年 『コクルおばあさんとねこ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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