- Amazon.co.jp ・本 (40ページ)
- / ISBN・EAN: 9784001112481
感想・レビュー・書評
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引き続き、アメリカ生まれの俳句絵本。
小林一茶の生涯を、一茶自身の33の俳句を織り交ぜながら紹介している。
「Cool Melons-Turn to Frogs!」というタイトルで出版された絵本が逆輸入し、脇明子さんが翻訳したもの。
ひときわ大きな文字でページの端に縦書きの俳句。
中くらいの文字で、その俳句の解釈が横書き3行で載せられ、更にその下に著者による詩のような英訳が小文字で3行、というつくり。
細やかでどこか懐かしさを感じる挿絵は、これもアメリカ人の挿絵画家さんによるもの。
まるでわらべ歌のようなのどかな幼年時代。
継母との軋轢に苦悩する少年時代。
14で郷里をあとにし、出稼ぎの一行に加わって江戸へ。
俳句の道を立て、小林一茶と名乗った頃。。。
それぞれの年代にふさわしい俳句は、文字通り生き様そのものとなっている。
全部で2万もの数があるという一茶の句から、生涯と人となりを紹介する手がかりとなるような33の句を選びぬくのは大変な作業だったことだろう。
画家さんは一茶の育った地を訪れ、山々の姿や草木や生き物の息遣いを感じ取って、描いていったという。その情緒あふれる絵は、強く心を惹きつける。
誰もがよく知る句をひとつ。
「雀の子 そこのけそこのけ御馬が通る」
雀のちびさんたち
ほうら、どいて、どいて!
お馬さんが通るよ
Sparrows chicks-
Look out! Look out!
Make way for Mr.Horse.
アメリカの小学校では、ぴったりした言葉を探しながら文を書く練習の手始めに、ハイクを作る勉強をするのだという。
音節の単位で区切るというから、日本人が考える5-7-5とは少し違うが、薄幸の生涯だった一茶にここまで寄り添って出版していただいたことに、心から敬意と感謝を。
長さもあり読み聞かせには難しいが、ぜひ大人向けの絵本としてご家庭で。
200年以上も昔の人だが、どんな逆境にあっても生き物たちへの温かな眼差しを忘れなかった一茶。今や世界中の子どもたちに語り継がれてるということを、教えてあげたいな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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図書館あきよしうたさん、こんにちは(^^♪
いつもたくさんのポチをくださり、ありがとうございます!
読んでいただけるだけでも嬉しいのに、...図書館あきよしうたさん、こんにちは(^^♪
いつもたくさんのポチをくださり、ありがとうございます!
読んでいただけるだけでも嬉しいのに、同じものを読まれたようで、
飛び上がりそうなほど嬉しいです。
おまけにその本についてもお話が出来ますし、ブクログって有難いなぁと思います。
俳句絵本とは、日本人として気づきもしませんでした。
一茶の生涯をおかげで知ることにもなったし、海外の方にはむしろ感謝しないといけないかも、ですね。
また興味深い本に出会いましたら教えてくださいねー。
2018/04/22 -
2018/04/24
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