カランポーのオオカミ王

  • 岩波書店
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (80ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001112641

作品紹介・あらすじ

一頭のオオカミが、一人の男の生涯を変えた。十九世紀アメリカ西部を舞台に、気鋭の作家が描く、新たなシートンとロボの物語。若き日のシートンが、野生動物の心にふれた日。ボローニャ・ラガッツィ賞(ノンフィクション部門)最優秀賞受賞作!!

感想・レビュー・書評

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  • シートン動物記で有名なオオカミ王ロボ。
    当時の彼らを取り巻く状況を画家グリルが、プリミティブな筆致で数々の名場面を丁寧に描く。人間は破壊を繰り返し、そこから何を学ぶのか。
    人の手によって絶滅に追いやられた種を、ある日を境に種の保存だ自然保護たといって偽善的に取り組む姿に、先住民と開拓者の決定的な思想の違いを感じた。
    SDGsが叫ばれなければならない今、何万年何千年も前から祖たちは様々な叡智を次世代に託したはずなのに。

  • シートンのいわゆる「オオカミ王ロボ」を元に、シートンがロボと呼ばれたオオカミを捕まえるまでと、その後のシートンの活動や米国でのオオカミ保護活動などを描いている。
    野生動物に対する考え方や、行動の認識も変わってきているが、シートンが自分の行いを通して様々な活動をしたことがわかる。素朴な感じの絵も良い。

  • オオカミは、とても利口で愛情深いのね…

  • シートンの『私が知っている野生動物』のなかの短編『ロボ:カランポーの王』を元に。
    オオカミ・ハンターから動物保護への道に至ったシートンの転換点である。

  • シートン動物記では表現されていないシートンとロボとの知略が詳しく書かれている。シートンはロボとの戦いを契機に自然保護運動に着手することになる。それまでのドラマが分かる。オオカミ王ロボだけでは読めないストーリー読める。

  • オオカミ王とシートンの物語.絵がなんとも言えずやさしいタッチで少しイラスト風に描かれていて,それが独特の味わいになっている.

  • オオカミ王ロボの話は聞いたことがあったが、こんな話だったとは……。
    シートンがこの事件をきっかけに、改心したという話も初耳。
    動物といっても侮れないなと思った。
    坦々と描かれていても、胸を打たれる作品。

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著者プロフィール

イギリスの絵本作家。『シャクルトンの大漂流』で、2015年、史上最年少(25歳)でケイト・グリーナウェイ賞を受賞。つづく『カランポーのオオカミ王』で、2017年度ボローニャ・ラガッツィ賞最優秀賞を受賞。「エレファント・ビル」と呼ばれたイギリス人の本を読んで、ミャンマーのゾウとゾウ使いの世界に魅せられ、現地での取材を経て本作を執筆した。

「2022年 『バンドゥーラ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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