エミールと探偵たち (岩波少年文庫 2012)

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  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001120127

感想・レビュー・書評

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  • 大好きな大好きな作品、読み返し。
    子供の頃はただただ好きだと思っていたけど、今読み返すと誰にも上手く話せないけれど、心細さや恐ろしさ、後悔なんかを子供も味わうのだとわかっていてくれる、その上で子供の力でもきっと解決できると背中を支えてくれる作品全体の温かさに、読む度に安堵していたんだろうなぁ。

  • 探偵ごっこなのかと思っていたら、子供たちだけでしっかりと本格的な役割配分をして泥棒を追い詰めていて面白い。
    エーミールは見上げた少年だし、ベルリンの子供たちの団結力がすごい。
    山高帽の男がお金を盗んだのがエーミールの勘違いだったらどうしよう…と別の意味で始終ハラハラしていた。

    エーミールみたいに親のことを思いやれたらなあ…。

    『飛ぶ教室』もそうだったし、作者が実際にあったことを思い出して書いているような、ちょっと変わった前書きは毎回あるものなのかな。
    絵入りで重要人物を説明しているのがちょっと絵本みたいで面白い。
    訳が古いせいなのかちょっと時代掛かった言い回しが多かったけれどそれでも読みやすかった。
    ドイツ語をそのままカタカナ表記にしたような表現が多かったような…。

    「エーミール」だと思っていたけれど、この本のタイトルは「エミール」。
    間違えて覚えていたかと思っていたけれど、後ろの方の広告には「エーミールと探偵たち」とあった。
    初期は「エミール」であとから「エーミール」になったのかな。

  • 小松太郎さんの訳が好きです。

  • 地域の図書室でお借りしたので、『エミールと探偵たち』です(新しい版では『エーミールと探偵たち』に)。

    ケストナーの子ども向け小説を読むのは3冊目なんですけど、前書きや各章のタイトルで思いっきりネタバレ(ネタバラシ?)するのに、いざ読むと必ずハラハラドキドキビックリさせられちゃうんですよねえ。
    本作でも、少年エミールと仲間たちの冒険に冷や冷やしっぱなしでした。

    ケストナー先生、本当に「子どもの視点」で書くのがお上手というか、子ども心を文字に変換する術に長けてらっしゃるなあと感じます。子どもが大人の文章力を身に着ける頃には大人になっちゃってるから、子ども心を書こうとしても結局大人心しか書けないんじゃないか、と私などは浅はかにも思うんです。
    ところがひとたびケストナー作品を開くと、まー出てくるわ出てくるわ、「生き生き」通り越して「生々しい」少年少女のオンパレード。特に、子どもが抱える不安や悲しみ、怒り、悪夢、仲間割れ……そんな負の部分が誤魔化さずに描かれているからこそ、彼らの放つ生命力がより際立って見えるのかなー、と。

    まあそんな余計な事は考えずに、彼らの一員となって走り回るのが一番楽しい読み方だって事ですね。

  • プロジェクトを皆でこなす楽しさが描かれてる。そういう意味ではこの本は子供の為のビジネス読本的な性格もあるよね。
    役割分担して仕事を進めていく楽しみは大人が読んでもワクワクする。
    ケストナーは前書きがたまらないね。

  • おばあさんが待つベルリン行きの汽車の中で、大切なお金を盗られてしまったエミールは、仲間とともに泥棒を追うのだった。
    男の子の持つやんちゃさや可愛らしさが、ぎゅっと詰まった作品です。以前「飛ぶ教室」を読んだ時も思いましたが、昔の少女まんがに出てくる男の子たちのような雰囲気があります。エミールの真っ直ぐさや、仲間となるグスタフや教授の義侠心もまぶしいですね。子どもの視点でも、大人の視点でも楽しめる作品です。

  • 2009/
    2009/

  • 初ケストナー

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