バラとゆびわ (岩波少年文庫)

  • 岩波書店
3.83
  • (9)
  • (8)
  • (11)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 131
感想 : 22
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001120479

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 岩波少年文庫の復刻版(2011年)。初版は1952年。サッカレイの原書は1854年だからさすがに古い。しかし、魔法使いが与えたバラと指輪が、身につけた人を魅力的に見せる力をもつため、二つの国にまたがる大混乱が起こります。
    その当時の教訓話として読むのもいいけど、ジェットコースターのようにダイナミックなストーリーテリングの妙を味わうのもいいですね。

  • 魔法のバラとゆびわに振り回される男女の物語。
    皮肉やスパイスが効いていて、美しい空想物語とは一味違う。
    登場人物の感情のジェットコースターがすごい。

  • この本は私が小学校の4年生の時に読んだ本です。
    図書館から借りて 無くしてしまい
    何十年も経ってから 本屋さんで見つけました。
    もう私の通ってた小学校もなくなっています。
    読み返して 自分が10歳くらいの時に こんな本を読んでいたんだなあ!
    という感慨があります。
    60を過ぎてから 10歳の時の本に巡り会えるなんて
    不思議な気持ちになりました。
    今もバラの花と指輪が好きなのは 無くして探してたこの本の影響なのかもしれません。

  • 皮肉がたっぷり入っているわ…

  • 資料番号:020233045
    請求記号:933/サ

  • なかなか面白かった。
    おとぎ話のパロディーなんだけど、風刺が効いてる感じ。

  • 『文学少女のグルメな図書ガイド』より
    バラ色 マカロン

  • 『パフラゴニアのギグリオ王子は、たいへんなお人よし。ポケットにお金さえあれば、たとえ王冠を失っても気にしない。王子はいとこのアンジェリカ姫に夢中になるのですが、それは姫がつけている魔法のゆびわのためなのでした……。19世紀イギリスを代表する作家サッカレイが少年少女のために書いた、風刺のきいたおとぎ話。』

  • 山あり谷ありドキドキハラハラありのまさにおとぎ話。
    ちょっとふざけててあったかいいい時間を過ごせた。

  • 藤子不二雄さんがマンガ化された「バラとゆびわ」の原作です。
    藤子不二雄さんのマンガは少女マンガでしたが、原作の方はかなりコミカルで笑える要素が多かったのが驚きでした。

  • 村岡花子さんの訳した本が「文学少女」シリーズで紹介されていましたが
    それは都内で2館しか所蔵していないので、ではこっちで読んでみよう!と。

    サッカレーを読むなら「虚栄の市」から読んでおくべきなんですけれどね。

    よくありがちの王位を簒奪された王子と王女の冒険譚ですが、
    敵役の愚かな王子と王女もとぼけた味を出していて、
    コメディとしてほんわり読めば面白いかな。

    努力や艱難辛苦を乗り越えたカップルには人徳と美が備わり
    人はいいが愚かなものには、それなりの救いがあって
    童話としてはなかなかホッとする終わり方。

    所々風刺が効いた人物評価は、サッカレーの新聞記者としての
    鋭さをも垣間見せているのかもしれませんね。

    頭も神経も疲れちゃったなあという時に読んだので
    あまり悩まず読めて、一休みといった感じでした。

    ブログの感想はこちらから。
    http://ameblo.jp/sweetviolt/entry-11176022680.html

  • 絵のハードルが高かったけど、最後は何もかもが収まるべきところに収まる、気持ちの良いおとぎ話。粋な魔法使いが好き。

  • KiKi は大学時代、一応英文学部を出たわけですが、実はサッカレイの作品とはこの作品以外で出会ったことがありません。  一応英文学史の授業で彼の代表作として「虚栄の市」とか「ヘンリー・エズモンド」な~んていう作品があることは知っているけれど、興味を持って読んでみようと思ったことさえありません。  ま、そういう意味では KiKi のアンテナにはあんまり引っかかってこなかった作家の1人です。  正直なところ、この作品を読んだ後でも、先日のロダーリさんとは異なり、「サッカレイの別の作品も読んでみたい!」と思わせるほどのものは感じませんでした。

    おとぎ話の中にも秘められたある種のするどい人間洞察と皮肉・・・・のようなものはそこそこ感じたんですけど、じゃあどうしたらいいのか?を考えさせられるほどのものじゃない・・・・そんな印象なんですよね~。  言ってみればある種の評論を読んでいるような、結局他人事として俯瞰してお終い・・・みたいな印象で、豪華なパーティーに参加しているちょっと皮肉屋でスノッブな人の座興的なお話を聞いたような読後感・・・・とでも言いましょうか。  お話自体はうまくて読んでいる間は楽しいんだけどねぇ・・・・・。  ま、少なくとも KiKi が50選を選ぶとしたら、多分選ばない1作であることだけは間違いないみたい・・・・・(苦笑)

    (全文はブログにて)

  • 『虚栄の市』で有名なサッカレーは、英文学では知られた作家だが、同時期のディケンズほど、こうした子ども向けの面白い作品を書いていたとは思わなかった。

    ちょうどクリスマスのお芝居風のお話として、王子やお姫さまが登場して、タイトルのバラとゆびわに魔法が絡んだ、ちょっと可笑しくて、ぴりっと風刺もきいたクラシックな作品。
    場面が次々と移って、お話も二転三転し、最後までひっくり返されるどたばたは、シェイクスピア劇のコメディの趣きに近い。
    人生の機微や、愛憎といったものもよく描かれているのはさすがですね。

  • サッカレイは有名だとは知っていたが、読んだことが無かった。
    岩波少年文庫で復刊されたのを機に、読んでみた。

    普通かな…
    思っていたより、好きにはなれなかった。
    情景描写をじっくり読める子には、おすすめだろうか。
    クラシックな雰囲気は好きです。

  • まだ20ページくらいしか読んでいませんので評価できませんが、面白そうです。

  • サッカレイが子どものために書いた作品。
    なかなか、皮肉が効いていて面白い。
    愛されるためには、契約や魔法が必要だし、誰もが恋のために愚かなことをしてしまう。
    その中で、最後に結ばれる2人の愛は偽りの愛から、本当のものとなるのだ。

  • お城と姫と王子様の居る児童文学。甘すぎもせず、素朴で愉快で、ちょっぴり不思議なお話。

  • サッカレーの児童文学。うーん、努力しないと得られないものがあるのね。まあ、めでたし、めでたしで良かったです。あとがきに須賀敦子さんの名前が出てきてびっくり!

  • 『虚栄の市』岩波文庫全6巻を読み、あまりの面白さに全巻を買い揃えた。そのサッカレィが児童向けの話を書いていたとは。ネーミングが難しくて少々読みづらい。児童向けとは言いつつも、やはり風刺が効いているのはこの人の作風なのか。

全22件中 1 - 20件を表示

刈田元司の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×