あのころはフリードリヒがいた (岩波少年文庫 3100)

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  • Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001131000

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で「なんかすごくきれいな装丁の文庫がある…!」とおもって何冊かパラパラと手に取ったうちの一冊。

    岩波少年文庫創刊40年記念の特別装丁版だったらしい。
    ちょっと調べてみたら、amazonとかで中古で出てくるのを待つしかないらしいし、なかなかお高くなってしまうらしい。そうなのかー。こども出来たら部屋に並べたら素敵だろうなーとか思っていたのにー。


    教科書で一度短編のうちのひとつを読んでたけど、そういや全編はどういう話だったのかしらと思って借りてきた。

    思った通りのかなしい話だったような、思ったよりも子供向けの話でほっとしたような。

    「ぼく」目線と語りで話が淡々と話が進むのがよい。
    どのはなしもかなしいけど、ベンチが断トツでかなしい。
    小学生のころよりは、好きなひとがいてわくわくする気持ちとか、なんか大きい力を恐れる気持ちとか、手に入らなくて絶望する気持ちとかを少しは経験したからか。小学生のときより心揺さぶられたーうおおおおフリードリヒいいいいいってかんじ。

    実は3部作だったらしいので、続きも読みたい。

  • ぐいぐい追い詰められてく様が、残酷でたまらない。フィクションではあるけど、実際の歴史をもとにしてるから迫力がある。辛いので、少しずつ読んだ。
    主人公視点だが、この時代の正義は、完全にレッシュ氏の方にある。そうしたら、…一体正義とは?

  • ユダヤ人迫害は、嫌なもんだわ…

  • こうやって少しずつ外堀から埋められていくんだよね。いつか身動きできなくなる。どこかで潮目を変えることはできなかったのかしら。それにしても帰るところのない民族は厳しい。他人事ではなく胆に銘じて。

  • 小学校の教科書に1編が載っていたような気がするので読んでみた。
    この中の「ベンチ」が載っていたのだと思う。
    ユダヤ人専用の黄色いベンチと普通のドイツ人用の緑のベンチは記憶にある。
    辱しめられるような内容だと記憶していたけれど、実際には相手の女の子はユダヤ人であっても関係なく接していた。

    「ぼく」の家庭よりも裕福なシュナイダー一家が迫害されてゆく過程が淡々とした文章で描かれている。
    小説ではあるけれど、巻末の年表や語註と合わせてドイツのユダヤ人迫害の一端を知ることが出来る。

    読む前は泣けてしまうかと思っていたけれど、淡々とした描写のため、それはなかった。

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