愛の旅だち (岩波少年文庫 3116 フランバーズ屋敷の人びと 1)

  • 岩波書店
3.70
  • (3)
  • (1)
  • (6)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 24
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (353ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001131161

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 3部作の1部のみ読み終わった

  • 《世界大戦》直前の1908、1910、1912年の三章。貴族階級の収入源の公債は植民地搾取で成り立つ。大英帝国のコアであった“Noblesse Oblige”。没落しゆくフランバーズ家の主=ラッセルの乗馬と狐狩りに耽溺も、それが陸軍力の根幹だからだ(Wチャーチルはボーア戦争記で「かつて戦争はスポーツの延長だった」と書いている)。主人公で12歳の孤児クリスチナは意外にも乗馬と狩猟が好きになった。彼女が馬丁ディックを凋落させるのはマークがその妹バイオレットを没落させるのと相似。色事は階級を分かち、固定するのだ。
    表紙とおりの場面が出てきてビックリ。エンジン音だけでも(軍馬でなくて)慣れていない馬にとっては暴走の要因になるだろう。ウィリアムが飛行機に関心がるというのは出来過ぎのように思うが、馬に乗れないほど足を悪くしても(初期の)自動車の運転を覚えられた。「ブレーキがあるから大丈夫、すべての馬にもブレーキをつけるべき」は強烈な皮肉。ウィリアム征服王と源頼朝はいずれも(東西で)島国を統一し落馬で亡くなったのだった。

  • 12歳で初めてこの作品に出会った。愛蔵版の『愛の旅立ち』から始まる三部作をこれまでに何十回読んだことだろう。どれだけこの作品が好きかはとても語りつくせない。30数年間熱烈に愛し続けている。K.M.ペイトン作、掛川恭子訳、この組合せは絶対的な存在であるし、これから先もずっと私の一番好きな物語であり続けるだろう。今回の新しい少年文庫版全5冊函入り、買ってしまった。宮崎駿監督もこの作品がお気に入りだそうですよ。
    評価は★★★★★★★★★★…

  • 第一次世界大戦前のイギリスのお話。親戚にたらい回しにされていたクリスチナが、フランバーズ屋敷にやってくる話。狩猟の場面がいっぱい出てきます。
    それはそうと、ウィルの飛行機に対する情熱はスゴイ。そして可愛そう。最後の駆け落ちの部分はドキドキしました。

  • フランバース屋敷の人々シリーズ第一作。主人公クリスティナの人生に今後関わっていく人物がほとんど登場する。第一次世界大戦まえというこの時代だからこその物語。

全5件中 1 - 5件を表示

K.M.ペイトンの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×