アンデルセン童話集 1 (岩波少年文庫 5)

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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001140057

感想・レビュー・書評

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  • 絵本でしか読んだことのない物語が、こんなに奥があるとは、知らなかったです。

  • 知っている作品も知らない作品もあり。
    「おやゆび姫」は、おそらく大人になってからだと思うんだけど、最初に子どもが欲しいと願った女性のことが気になって、ヒキガエルに連れ去られてから先が頭に入らないのね…。
    いなくなったことに気づいてからの彼女を思うと、とても悲しくなってしまう…。
    「小クラウスと大クラウス」は笑っちゃうなぁ。
    眠りの精の兄弟が死神というのは、ドキッとするものがあった。

  • クリスマスシーズンからの流れでアンデルセン。
    『おやゆび姫』や『みにくいアヒルの子』などは子供の頃に読んだ話は、おそらく子供向けにわかりやすく書き直されていたので、あらためて読むといろいろ違和感があります。
    
    ヒキガエルやモグラとの結婚をみにくいという理由で嫌う、おやゆび姫とか、そのくせツバメや花の精はひと目で好きになる。
    (子供の頃に読んだ本では「おひさまの見えない泥や穴の中で暮らしたくない」という理由に改変されてました。)
    
    「みにくい」とか「美しい」って誰が決めるのか。
    
    お金のために自分の馬やおばあさんを殺してしまう『小クラウスと大クラウス』とか、20枚のマットレスと20枚の羽ぶとんを通してエンドウ豆に気がつく『エンドウ豆の上のお姫さま』とか(本当に育ちのいい人は泊めてもらった家のベッドに文句なんて言わないんじゃないかな)、バラの美しさを認めないスズメたちの『おとなりさん』とか。
    
    自分がいかに幸せだったのか気がつかなかった『モミの木』の話も印象的でした。
    

  • ジャックと豆の木とか、みにくいアヒルの子など名作揃いです。
    短編になっているので、本をあまり読んだことがない人でもおすすめです。

  • 初心に帰って世界的な童話を読み直し。
    ■親指姫
    まず親指姫の育ての親が不憫。(ヒキガエルの元から逃げ出したあと帰る気ゼロなのなんで~!)
    次にスイレンの葉に勝手に括られた白いチョウ。葉をはやく水面を走らせるために、リボンで結んじゃうって、、
    かわいい親指姫に利用されて、結果的に命を落とすの悲惨すぎる。

    あと全体を通してルッキズムがすごくてもはや面白い。親指姫はかわいいから攫われて結婚させられそうになるし、でも誰かに助けられるし、養われるし、最終的に理想的な王子様と結婚する。

    親指姫の内面の美しさについては、あまり言及がない。(ツバメを介抱した献身性くらいか)
    ヒキガエルやモグラの求婚を拒んだのも、"みにくい"という見た目上の理由が第一なのが、児童書とは思えない程リアルである。。


    ■皇帝の新しい着物
    かの有名な「裸の王様」の原作。人の心理を鋭くついた名作。スケールは異なるが、大ヒット映画「君の名は。」を1回観て理解できないと頭弱いと思われるので、ちょっと言いづらい現象と少し似ているか。((私は理解できなかった))

    ■小クラウスと大クラウス
    とても児童に読ませられないほど、えげつないことをする主人公たち。
    とんでもない策士の小クラウスの罠に、まんまと嵌っていく大クラウス。
    こういう話は勧善懲悪で小クラウスを応援する目線になりがちだが、なれない。とことん不幸に追い込んでいく小クラウスの執念恐ろしすぎる。

    ■モミの木
    人を羨むばかりで、目の前の幸せを大切にできなかったモミの木の切ないお話。
    人には人の闇があり、つい光り輝いてる姿ばかり目がいきがちであることを、考えさせられた。
    こちらも大人向け。

    ■みにくいアヒルの子
    みにくい、他と見た目が異なる、という理由で、集団、そして育ての親からも蔑ろにされてしまう哀れなひよこ。しかし苦しい日々を乗り越えて、最終的に美しい白鳥に成長できたというハッピーエンド。
    見た目だけであんなに蔑まれてたけど、本当の仲間にも巡り会えたし、最後はみんなに見た目を美しいと言ってもらえたからよかったね、というのは果たして本当にめでたしなのか??


    ■おとなりさん
    これまた最初は描写が読みづらいが、なかなか考えさせられる大人向けのお話。美しい薔薇を認めない、心が貧しい雀はとても哀れに見えた(最後まで改心せず)。
    美しい人は心が豊かで、他者を認め、人に優しくできる。そして自分は恵まれていると考え、人生が好転していくという、人生の核心をついている。
    他者を認める心の余裕は、いつまでも持っていたいものだ。


  • この物語を通して、アンデルセンの人物像や現実ではありえない不思議な体験が読み取れるのでぜひ読んで、理解して欲しい。お勧めの話は、少クラウスと大クラウス。

  • 2さつあります。

  • 「エンドウ豆のお姫さま」
    「おやゆび姫」

    おやゆび姫は今みるとなんだかな、というところも多いです。

  • お話の素材や展開に
    いろんなものの影響が見える。
    儚さや物悲しさが魅力的。

  • おやゆび姫や大クラウスと小クラウスなど、アンデルセンのおはなしを初めてちゃんと読んだ。

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