長くつ下のピッピ (岩波少年文庫 14)

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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001140149

感想・レビュー・書評

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  •  長くつ下のピッピ。年は9才。船長のお父さんと一緒に航海していたときに、嵐でお父さんが吹き飛ばされてしまって行方が分からなくなってしまったため、お父さんが買っていた「ごたごた荘」で、サルの二ルソン氏と馬を連れて、一人で自由きままに暮らしている。そんなピッピと、隣の家に住むトミーとアンニカは友達になった。

     何ものにもとらわず思いのままに行動したり、思い付いた空想話を次々と繰り出すピッピ、堅苦しい礼儀作法や学校の規律を無視して、好きなときに好きなことをするピッピ、そんなピッピの予想外の振る舞いに子供たちはきっとワクワクした思いを抱くのだろう。

     ピッピの奔放さの魅力は感じられるし、ピッピの活躍振りなどとても面白いお話と思えるのだが、大人になってしまった今の目から見ると、そのハチャメチャ振りにちょっと勘弁というところもあるかな。

  • ブックサンタ2023寄付本

  • 自由奔放、でもあたたかみのあるピッピの魅力がたっぷり。なんか、ピッピが羨ましくなるなあ。

  • 最初に読んだ絵本以外のシリーズものってこれだったきがする。ピクニックのお弁当が美味しそうだったなあと

  • ピッピがめっちゃさいきょうだった
    ※図書館で借りたホワイト

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/722635

  • ピッピは馬だって持ち上げちゃう。スーツケースには金貨がいっぱい。子どもなのに、ごたごた壮に、たったひとりで済んでいる。サルのニルソン氏と馬は一緒だけど。
    (『キラキラ子どもブックガイド』玉川大学出版部 より)

    ★第二次世界大戦終戦の頃に書かれた話で、当時の発展途上国に対してやや差別的な表現がピッピの言葉に出てくることを踏まえておくとよい。

    「トミートアンニカの兄妹の家のとなりにあるごたごた荘に、ある日、ピッピという女の子が引っ越してきました。真っ赤な髪をふぞろいなおさげにして、左右の足には別々の長くつしたを履いていて、つれてきたのはサルのニルソン氏と馬だけ。
     ピッピは母親とは死別し、船長だった父親は、嵐の中、船から投げ出されて行方知れずですが、元気いっぱいで活発です。それにピッピは「世界一強い女の子」で、おまけに大金持ちなのです。
     トミーとアンニカは、すぐにピッピと友達になります。ピッピは泥棒をやっつけたり、町中の子にお菓子を買ってくれたり、一緒にいると毎日がわくわく大冒険!世界一強い、無敵の女の子が活躍する物語。」
    (『大人のための児童文学講座』ひこ・田中著 より)

    ⇒『大人のための児童文学講座』より:
    ・ピッピの話は、娘にせがまれた作者がピッピの活躍する物語を話して聞かせたもの。キャラの名前も娘が考えた。娘の生み出したキャラを作者は動かし、娘のリクエストにこたえながら話を進めていった。ピッピとその物語は、子ども(娘)に寄り添い、子どもの視点を取り入れて作られた。
    「だからピッピは、はなから大人社会の基準や道徳からはみ出し、子どもの願望をストレートに実現しています。うるさい両親がいないのんきな一人暮らし。大金もち、学校に通わない生活、そして誰よりも負けない「世界一の力持ち」。なんてわかりやすい願望でしょう!」
    「子どもの視点は、ピッピが繰り出す数々の理屈にもいかされています。ー子ども読者が考えたり立ち止まってしまったりするような、ややこしい理屈は一つもありません。」

    「1945年に出版された「長くつ下のピッピ」は、アストリッド・リンドグレーンが戦時中、小さな娘が寝る前にしてやったお話がもとになっている。地獄絵図のような破壊と暴力がはびこる絶望の時代、母と娘の間で交わされた物語の主人公がピッピだったのだ。すべての大人から自立し、自由きままに暮らすピッピにこめられた思いとは何か、想像してほしい。」
    (『いつか君に出会ってほしい本』田村文著の紹介より)

  • 子どもの頃大好きだった本書。
    破天荒なピッピに驚きながら心踊った。再読した今、印象が余りに違うことに戸惑った。
    ピッピの必死さが兄弟やまわりの人たちに認めてもらいたいがための行動に思えて泣けてくる。
    ああ、何てことだ。親目線になっている。
    ピッピに最初に出会ったのが子ども時代で良かった。ピッピと過ごした時間がただ楽しいものであって良かった。

  • みんな、ピッピにはびっくりさせられると思うよ。

    ピッピ・ナガクツシタは、世界一つよい女の子。おばさんたちも、先生も、おまわりさんも、どろぼうも、大男も、ピッピにはかなわない。ピッピの遊びやおしゃべりは、だれにも止められない。ごたごた荘にたった一人で住むピッピと、となりの家に住むトミーとアンニカの、とびきりゆかいな物語。先生のお気に入りは、ピッピが木に空いた穴に入って遊ぶ場面。みんなはどこが好きかな?

    「わたし、木の中にいるのよ。地めんまで、ずうっと穴があいてるの。」P103

    「ふたりとも、ここにおりてくるといいわ。そしたら、三人であそべるわ。地下の牢屋で、おもいなやむっていうきぶんになれるわ。」P103ー104

  •  ピッピは、世界一の力持ちで、赤毛の、かおはそばかすだらけで、とてもおしゃべりな面白い女の子です。M

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著者プロフィール

1907年‐2002年。スウェーデンに生まれる。1944年『ブリット‐マリはただいま幸せ』(徳間書店)で、出版社主催の少女小説コンテストの二等賞を得て、デビュー。以後、児童書の編集者として働きながら数多くの作品を発表しつづけた。1958年には国際アンデルセン賞を受賞。「長くつ下のピッピ」「やかまし村の子どもたち」「名探偵カッレくん」のシリーズや、『ミオよ わたしのミオ』(岩波書店)など、世界中で今も愛されている数々の物語を生み出し、「子どもの本の女王」と呼ばれた。

「2018年 『長くつ下のピッピの本 決定版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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