ピッピ船にのる (岩波少年文庫 015)

  • 岩波書店 (2000年6月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784001140156

みんなの感想まとめ

自由な発想と独自の行動が魅力の物語で、主人公ピッピはその奔放さで周囲を明るく照らします。モノクロの挿絵が心を和ませ、読者を物語の世界に引き込む要素となっています。シリーズ第2弾では、ピッピの愛情深い面...

感想・レビュー・書評

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  • やってきました第二弾。
    第一弾のレビューでは、ピッピ師匠の凄いところばかりをプレゼンしちゃったので、ここでは真面目にストーリーから入っていこうと思います笑

    スウェーデンの小さな街のはずれに、「ごたごた荘」という古ぼけた家があった。そこではピッピ・ナガクツシタという名前の女の子が、サルのニルソン氏や馬1匹と暮らしている。
    ピッピは「世界一強い女の子」で、物凄い怪力の持ち主。船長のお父さんからもらった金貨をスーツケースいっぱいに詰め込んでいるので、物凄くお金持ちでもある。(その他凄いところは、第一弾レビューをご覧ください)
    隣に住むトミーとアンニカは、一気にピッピと打ち解け、学校や寝食以外では常に3人で行動するようになる。

    「きちんとしてるってのが、小さい子には、ぜったいにいちばんいいのよ。特に、ひとりできちんとできたら、いうことなしよ!」(P 220)

    『長くつ下のピッピ』は元々、著者の娘カーリンが「長くつ下のピッピのお話を聞かせて!」と母親にせがんだのが始まりだった。
    児童文学『あしながおじさん』のスウェーデン語読みを、カーリンが「長くつ下のピッピ」という音に改造したのが、タイトルの由来なんだそう。長くつ下を履く理由はシリーズを通して語られていなかったが、全ては娘ちゃんの思いつきだったのね…

    パワーといい、料理スキルといい、色々超人的なピッピだけど、もちろん人間らしい不完全さも持ち合わせている。例えば、虚言癖でマシンガントークなところとか。
    第一弾からそうだったけど、ピッピは息をするように嘘をつく。「エジプトではみんな後ろ向きで歩く」「ある町ではマネキンの手を一人3本は持ち歩いている」と言った具合に。
    トミー曰く、「自分の思いついたことを嘘みたいにして喋ってるだけ」との事だが、私は少し苦手かな…。面食らって黙り込んじゃいそう笑 人によったら、「退屈しないし、逆に聞いているだけでも楽しい!」という反応もあるのだろうけど。

    一見自信家でありながら、実はセンシティブな一面があるのも、ある意味不完全なところかな。てか私から言わせれば、そこは萌えポイントになる。
    しょんぼり顔や、泣く寸前の顔になっちゃうのは大抵、うまくいかないことや理不尽なことがあった時。鳥のひなの死骸を見つけた時の表情は、思わずギュッとしたくなった。(演劇でボロ泣きしたのは、ただただ可愛かった笑)
    自分の力ではどうにもできない出来事にぶつかった時。それは、彼女と我々の距離が最も近くなる瞬間なのかもしれない。

    第二弾では、3人の冒険の範囲は広がり、ついには無人島(実際は湖の中央にある小島)へと漕ぎ出す。大人も参加したくなるような、実にエキサイティングなキャンプだったが、終盤ではそれを上回る展開も待ち受けていたりする。それこそ、読んでいて退屈しないだろう。
    アンニカ同様、ピッピの包容力に包まれっぱなしの私だったので、あの展開にはしてやられたなー。まさか、ピッピでホロリとくるなんて…。

    残すところあと一巻だけど、これからも冒険は続く。こちらは、レビューで頭の整理もついたので、いつでも出航可能だ。

  • 読み始めてまず思ったこと。
    中のモノクロの挿絵がとても素敵。読んでて嬉しくなる。
    イラストレーター桜井誠さんが描かれたそう。

    お話はシリーズ第2弾。
    ピッピ始め、お馴染みの子供たちもきちんと登場。
    ピッピの予測不可能で大胆な行動はもちろん相変わらず、それでもその中に時々ふんわり現れる慈しみの心や愛情。

    この歳になると、子供大人どちらの目線でも読める。
    あっという間に読了。前巻よりは落ち着いて?読めた。
    前回はピッピの行動にハラハラしながら読んだが、今回は「一般的に言う良し悪しの判断じゃなく、自分の気持ちに素直に思うがまま行動するのも大事よ!」ってことを訴えられた気がした。まあそう言いながらも、人に迷惑をかけないギリギリの限度ってものはあるんですけどね…あっ、←これが大人になってる不自由さ笑

    いいこと悪いことなんて、周りの大人が決めた枠でしかないんだから、許されることならピッピみたいに自由に振る舞ってみたいよねー!さらに周りもハッピーになれるというおまけつき。

    …まあ、「自由」にはもれなく「寂しさ」もついてくるんですけどね……結局どっちやσ(^_^;)

  •  ピッピシリーズ2冊目。
     ピッピの純粋さは群を抜いていて、感動する。計算が一切ない。 トミーもアンニカも計算はないと思うんだけど、何かが違う。
     その何かとは、他人の目を気にするかしないか、かな。
     掛け算の九九を竹さんの靴って訳、最高。

     まさかまさかの最後の展開に、微笑んでしまった。

  • ピッピの自由奔放さには、幼少期も助けられていたけれど、40目前の今、改めて助けられた。

    突拍子もないことを言ったり、小さな優しい嘘をたくさんついて、トミーとアンニカの毎日を輝かせてくれる、その行動は魔法みたいだ。

    家で1人の時間を過ごすピッピは、きっと1人でいることで孤独を知り、気心の知れた愛しい友達の存在の貴重さを痛感していると思うし、1人の時間を持つことで心身ともに充電できるからこそ、力持ちでいられるんじゃないかなぁとおもう。

    子供の時に何十回と観たビデオも、ただ楽しくて可愛くて繰り返し観たのは、憧れという感情だったのかもしれないと、今になって思う。

  • 目次で「ピッピなんぱする」と書いてあるのを見て、心配したけど、だいじょうぶだったから本当によかった。ピッピが死んじゃうかと思った。
    ごたごたそうのおわかれパーティーは、すごく楽しそうだった。でも、けっきょくおわかれしなかったからよかった。トミーとアンニカが好きだから、ピッピといっしょにいてほしかったし、お話に出てこなくなるとさびしいと思った。
    ピッピのおもしろいうそをいっぱいつくところが好きだな。(小3)

  • 奇想天外なピッピの存在は胸がすく。食べ物から遊びまで縦横無尽にイメージが飛び回る自由さが大事だなー。著者ももちろんだけど、訳者の力もすごい。竹さんの靴(掛け算の九九)って本当に言い得て妙。

  • ピッピシリーズ2巻目。
    『長くつ下のピッピ』を読んだときは熱中症の後遺症で体調が悪かったこともあり、「なんでこいつはこんなに元気なんだ」という気分で読んでいたんですが、今回は素直に楽しめました。
    
    解説にもあるように本国スウェーデンでも1945年の発売当時はピッピに対して賛否両論だったようで、今回もピッピの破天荒さには変わりないものの、悪者をやっつけるとか結果的にはいい方向に向かうように調整されてるようにも感じます。
    
    「うそをつくのは、いけないことよ。おかあさんがそういったわ。」
    「なんだ、ばかだなあ、アンニカ。」と、トミーがいいました。「ピッピは、ほんとにうそをついてるんじゃない。じぶんのおもいついたことを、うそみたいにしてしゃべってるだけさ。こんなの、わからないとは、おばかさんだぜ!」
    
    ここらへんはうるさいことをいう人たちに対するリンドグレーンの反論な気もします。
    
    「すてきだわ! すてきだわ!」
    「なにがすてきなのさ?」と、トミーがききました。
    「わたしがよ。」と、ピッピは、まんぞくそうにいいました。
    
    ピッピが魅力的なキャラクターなのはまちがいなく、その魅力はこの全肯定感からきているのではないかと思います。スーツケースいっぱいの金貨をもってるからなんでも買えるとか、世界一強い女の子だから泥棒も怖くないとか、そういうことからくる自信というよりは、ピッピはピッピだから素敵!という肯定感。
    
    子供の頃に一度シリーズ全部読んでるはずなんですが細かいところは全然覚えておらず、それでもピッピのお父さんが迎えにくるという展開は子供心にも衝撃でそこだけは覚えていました。
    
    『長くつ下のピッピ』では「お父さんは黒人の王様になっている」というのはピッピの妄想なのか希望なのか、はたまた虚言なのかよくわからないわけです。それが本当に黒人の王様になって迎えに来たとたんピッピの言葉すべてが俄然、真実味が増すんですよね。
    (この黒人に関する描写も今なら差別的と問題にされそう。)
    
    まあ、そんな難しいことを考えずとも楽しめる作品なのは確かです。
    
    長くつ下のピッピって知ってるかい
    素敵でかわいい私のことよ
    チョラホップチョーラララ
    チョラホップサン
    
    テレビドラマのほうもほとんど覚えてないんだけど、この主題歌は今でも大好きで時々口ずさんだりします。
    

  • 『ながくつしたのピッピ』の続編。あいかわらずたいへんな力持ちでお金持ちでホラ吹きで奇想天外なピッピと、そんなピッピが大好きなトミーとアンニカ。3人の前に、突然ピッピのお父さんが現れる。ピッピを迎えに…!
    ピッピは何事にも動じず、誰にもたじろがない。弱いところが一点もない。それは痛快そのものである。が、逆に言うと、ピッピが何に心動かされるのか、誰にもわからない。泣いたり笑ったりしている時でさえ、通じ合っている気がしない。
    トミーとアンニカは、ピッピに特別な友情を捧げている。でもピッピのほうはどうなのか。もしかしたらピッピにとっては誰もがただの通りすがり、ちょっと振り向いてみただけの異邦人なのではないか…。これは『ながくつしたのピッピ』以来気になるところであった。
    ところが。さいごのさいご、旅立つ間際になってピッピは、ふたりが特別な、かけがえのない友達だということを示す。感動的な場面だった。トミーとアンニカのために、そしてピッピ自身のために、うれしくもありほっとしたりもする。
    子どもの頃読んだときには、こんなふうには感じていなかった。私もおとなになったものだ…。(本当か?)

  • ピッピのシリーズは小学生のころ、何度も何度も読んだ。当時読んだこのバージョンが読みたかったんだよな。懐かしくておもしろくてちょっと泣ける。しかしピッピの喋り方がマカロニのきんどーさんに似てるとは気がつかなかった(笑)。

  • ピッピのすることは予測不可能で奇想天外で一見めちゃくちゃに見えるところもあるけど、その裏に優しさや正義感がある。また読みたい。

  • 長くつ下のピッピ、優しくて力持ち、馬だって抱えあげちゃう。

  • 「長くつ下のピッピ」に引き続き、小1の娘に就寝前に読み聞かせた。
    娘は、ピッピの買い物っぷりと気風の良さ。手紙のユニークさ。阿婆擦れものを手玉に取る強さ…に娘は目を丸くして驚き、声を上げて笑って聞いていた。
    そして「ピッピロッタ・タベルシナジナ…」とピッピのフルネームを得意げに暗唱している。
    最近、娘は寝言で笑い声を上げたりする。きっと夢の中でピッピ、トミー、アンニカと一緒に冒険を楽しんでいるのだろう。

  •  「長くつしたのピッピ」に続く2巻です。「長くつしたのピッピ」はかわいい挿絵がついたポプラ社で読んだのですが、2巻が出ていなかったので岩波に乗り換えました。読んで気づきましたが、岩波の桜井誠の挿絵、すごくいいですね。外国風で、これが原作のものかと勘違いしました。調べてみたら原作の挿絵はもっと幼い感じのする絵柄で全然違いました。

     以前に1巻を読んだとき実は僕は、ピッピがあまりに無敵なために物語に起伏がなくなっていて、大人にとっては楽しめなくても仕方がないものなのではないかと思ったのでした。2巻に来てもピッピの無敵ぶりはとどまるところを知らず、経済的にも町に出れば金貨を使ってとんでもない大人買いです。子供なら素直に「すげーー」と楽しめるわけですが、僕としては、お金を使っても無人島に行ってもまったくもって動じないピッピは、トミーとアンニカよりもだいぶ大人に見えてしまって、子供と大人が遊んでいるように思えてしまいます。

     ところが中盤から、お父さんが帰ってきて島に一緒に行ってしまうという流れになって、僕にとっては格段に面白くなりました。まずお父さんとピッピの取っ組み合いがものすごくて、まるでドラゴンボールです。実写版ではどんなだったんでしょう。また、プラス要素だけだった物語に、予定された悲しい別れというマイナス要素ができたことによってぐっとしまった感じがしました。そんなわけで1巻よりもずっと好きです。もっとも、文句は書きましたが1巻だって2巻だって名作なのは間違いありません。うちの子供たちもやっぱり喜んで聞いていました。王様が気に入ったみたいですね。

  • ピッピの中では、あんまり好きじゃないかも。

  • 物語の展開は今まで通り。死んだと思っていたピッピのお父さんが生きてて良かった。小説の設定といえども、可哀想な設定ですし。

  • 船にのるってことは、お父様とご再会?ピッピのあの、奇天烈な性格が大好きでした。

  • ナガクツシタ船長の帰還がちょっと唐突だけどやっぱり楽しい♪ ピッピ船にのるがタイトルだけど「のってすぐおりる」のがピッピらしいなぁ(笑)

  • 最高です。ピッピは世界一強い女の子。

  • ピッピは友だちをつれて町に買物に行きマネキン人形の手を1本買ったり,久しぶりに学校へ出て皆と遠足に行き,その途中馬をいじめる馬方をこらしめたりします.ある日「ごたごた荘」に1人のお客がありました.それこそ行方不明だったピッピの父エフライム船長でした.ピッピはお父さんと南の海へ行こうとしますが….

  • 船にのるってことは、お父様とご再会?ピッピのあの、奇天烈な性格が大好きでした。

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著者プロフィール

大塚勇三 1921年、中国東北地方生まれ。出版社勤務を経て、外国の児童文学作品の翻訳に多く携わる。主な訳書に『長くつ下のピッピ』(岩波書店)、『小さなスプーンおばさん』(学研プラス)、『グリムの昔話1~3』『アンデルセンの童話1~4』(以上、福音館書店)など、絵本の再話・翻訳に『スーホの白い馬』『たんじょうび』『プンク マインチャ』(以上、福音館書店)などがある。2018年没。

「2020年 『あかずきん グリム童話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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