- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784001140217
感想・レビュー・書評
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子どもの頃、心をくすぐられたこの作品。今となってはわからなくなってしまいました…
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少し前の100分で名著で、二作目『ドリトル先生航海期』が扱われていたことから手に取った。
子どもの頃は読む機会がなく、大人になった今が初読である。
面白い!特に旅に出てから先は、次から次へとトラブルが目紛しく起きて、次はどうなる?とページを繰る内にあっという間に読み終えていた。
出来事の中には、他の児童書でも似たようなことあったなぁと思えるものもあり、この作品の古典としての影響力の大きさを感じた。色んな児童書作家が、きっと通ってきたんだろうなと…
古めの海外児童文学で表現がまどろっこしいというか、読みづらいことがたまにあるのだけど、この作品はとても読みやすかった。井伏鱒二訳か…井伏鱒二!?と二度見した。翻訳も書いていることを知らなかった…
本書の後書きで繰り返し語られているように、現代なら差別的とされるストーリーや表現がある。
近年出ている別の人の訳ではどうなっているのだろう?これは確認したい。
書かれた時代と作品は切り離せないものである、と後書きでも書かれており、私自身も同感なので、この作品はその辺りも含めて完成するものだと思う。
ただ現代の子どもに読ませる時に、彼らがどう受け止めるのかは少しだけ、気にはなる。ただ、井伏鱒二訳が本当に面白く、物語を読む力を養っている最中の子どもたちには、ぜひ読んでもらいたいと思う。 -
子どもの頃読んだような気がする話。大人になるうちに知らぬ間に童心を失っていたことを実感。
今は先生の妹のサラとおんなじ気持ちですね(あんなもの(ワニ)をおくのは、いやです!)
タイトルはアフリカゆきだけど、かえりもなかなかの冒険が待っている。動物と会話ができるし、他にも多才なドリトル先生もすごいけど、仲間の動物たちが先生の家事手伝いをするっていうのもなかなかすごいよ。
石井桃子さんの解説にもあったとおり、「ドリトル先生」という名前にした訳者はすごいと思う。あと、両頭動物のオシツオサレツって、オリジナルはどんな名前なんだろ?この名前も好き。 -
子供の頃に読んだ記憶があったが改めて大人になって読んでみると面白かった。プーさんやピーターラビットの翻訳でお馴染みの石井桃子さんが「とてもいい作品だから」と自分で下訳をして、近所に住む井伏鱒二さんにリライトをお願いし、日本にドリトル先生が生まれたんだとか。あとがきに書いてあった。とても丁寧な、わかりやすい文章で書かれており、常識にとらわれない、あくまでも、動物たちの視点で考えるドリトル先生に脱帽しっぱなしである。
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名前は誰でも聞いたことがあるであろう名作をこの年になって読んでみるという試み第一弾。
決して子供用だから簡単、ではなく、見どころがたくさんある小説でした。私も動物語を話せたら…と思いながら読みました。
人種差別的表現については気になる部分もあったけど、時代の産物なので読み手がきちんと理解して読めば問題ないと思う。 -
小学生の時に夢中になって読んだシリーズ。
大人になってからモデルになった人が、猟奇的な外科医だったことを知って、かなり衝撃を受けましたが。 -
小学校の図書室の、ずらりと並んだ岩波の海外のお話したち。そこにあこがれて手にとっていたことをふわーっと思い出しながら、懐かしく読み返しました。
ほとんどのお話は覚えていなかったけど、今読むと、なんという、人の本質に迫った美しいお話だったんだろうと、でもマンガのように活き活きとして、読み出したら想像力が止まらない!
人というのは、金がないと、食べることも飲むこともできないのかね?
なんて聞いてくるサルたちには、どきっとさせられました。 -
私自身も未読で、息子にも読む機会を逸してしまい、ずっと心にひっかかっていた本。ようやく娘と読むことが出来、満ち足りた気持ちで一杯です。
面白かった!とにかく、面白かった!冒険モノをあまり好まない娘が、カラカラと笑い声をあげながら楽しんでいた。古さなんて、最後の最後まで、全く意識することはなかった。
なにより、娘の笑い声を聞くときの充足感、布団の上での本の時間を待ち焦がれていていてくれる娘を見つけたときの嬉しさを、改めて感じさせてくれたことに感謝。読み聞かせは、本当に読む人を幸せにしてくれるなあと思う。