トムは真夜中の庭で (岩波少年文庫 41)

  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001140415

感想・レビュー・書評

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  • 日本語のタイトルがいいと思います。直訳の「トムの真夜中の庭」でなく。

    時空を超える話はちょっと苦手なので、肝心のハティとトムが庭で過ごすところはちょっとはしょって、現実の場面をしっかり読みました。

    ヴィクトリア朝のことは勉強になったし、おばさんのところへ行く途中にイーリーの大聖堂に寄ったことも伏線になっていたり、トムとピーターの兄弟の絆も感じられ、そしてラストですべてがつながるー
    読後感はよかったです。

    まぼろしの小さい犬を読んだ後と同様、イギリスに行きたくなりました。

    高学年でファンタジー好きな子に勧めてみます。

  • 最後泣いてしまった

  • 少年の爽やかな恋愛小説…

  • 最後まできっちり読んで、面白さが倍増。
    頭に戻って再読したくなりました。

    翻訳が古いので、言葉が今にそぐわない感じもありますが、美しい日本語のリズムでテンポよく読めました。

    お屋敷や庭のクラシカルな雰囲気と言葉がとてもあっていて、イメージが膨らみます。

    小学校高学年に読んでもらいたい。

  • 傑作と名高いだけあり、構成の緻密さに驚いた。

    途中それぞれがお互いを幽霊ではないか?と問い詰め合うシーンではドギマギした。
    さらに、トムがいろいろ調べて、何とか過去のいつなのか?特定しようと調べる行為も驚いた。だからこそ、読んでいて最後の結末があぁそうだったのか!と納得があり、感動が深い。

    印象的だったのは、退屈で仕方が無いトムが庭園の美しさに魅了されていくこと。イギリスの手入れの行き届いた庭園の美しさには驚かされるが、四季の移ろいと、その楽しみが生き生きと伝わってきて、実家に早く帰るよりもここへ留まりたい!というトムの発言に現実味がある。

    最期の大旅行。一人ではできないけれど、トムがいたらやれるというのも、そして入れ替わるように息子が登場するのも、実に自然。弟のピーターが、女の子じゃなくて、大人の女性だよというシーンも印象的。

    • BlackCatJijiさん
      傑作と名高いだけあり、構成の緻密さに驚いた。

      途中それぞれがお互いを幽霊ではないか?と問い詰め合うシーンではドギマギした。
      さらに、...
      傑作と名高いだけあり、構成の緻密さに驚いた。

      途中それぞれがお互いを幽霊ではないか?と問い詰め合うシーンではドギマギした。
      さらに、トムがいろいろ調べて、何とか過去のいつなのか?特定しようと調べる行為も驚いた。だからこそ、読んでいて最後の結末があぁそうだったのか!と納得があり、感動が深い。

      印象的だったのは、退屈で仕方が無いトムが庭園の美しさに魅了されていくこと。イギリスの手入れの行き届いた庭園の美しさには驚かされるが、四季の移ろいと、その楽しみが生き生きと伝わってきて、実家に早く帰るよりもここへ留まりたい!というトムの発言に現実味がある。

      最期の大旅行。一人ではできないけれど、トムがいたらやれるというのも、そして入れ替わるように息子が登場するのも、実に自然。弟のピーターが、女の子じゃなくて、大人の女性だよというシーンも印象的。
      2020/10/07
  • 美しい物語

    前半ちょっと退屈だなと思っていたが、後半の秘密に迫っていくところはドキドキ、ハティが大人になってしまって遠くに感じるようになっていく様子にホロリ。そしてなんとなラストにびっくり。

  • 子供の頃にとても好きだった本を読み返す。

    朧気にしか覚えていない物語が輪郭をもって確かにその物語に入り込んでいた自分自身と遭うように古い庭を往来する。
    トムは夢に嵌まり込むように現実を遠く感じる日々、それを手紙で共有するけれど味わうことのできないピーター。
    夢の中で一瞬繋がるイーリーの大聖堂の行が一番好き。架空の物語にも実際にある大聖堂が出て来て、それが夢なのか現なのかわからなくなるような感覚がある。最後までワクワクしながら読み終えた。

  • 赤いスケート靴が今でも記憶に残ってる。

    夜、キッチンの裏戸を開けると時空を飛び越えちゃうんだよね。

  • 子供のころ好きだった本は良し悪しはともかく特別だったりする。そういう贔屓目を抜きに、いいと思う児童文学って、大人目線では少ない気がする。
    そんな中で、この物語は文句なしに良かった。
    主題の「時」の奥深さを、この文章なら、この物語なら、子供にも感じさせることができるだろうと思う。

    きちんと設計された丁寧な文章にぐいぐい引き込まれ、一気に読みきりました。
    読んで良かったです。

  • 大好きなお話です!最初から最後まで、素晴らしかったです。私もトムのように庭に立っているような気持ちになりました。またこのようなお話と出逢いたいと強く思います。

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著者プロフィール

1920-2006。イギリスの児童文学作家。『トムは真夜中の庭で』(岩波書店)でカーネギー賞を受賞。短編の名手としても知られ、「二十世紀の児童文学作家の中でもっとも優れ、もっとも愛された一人」と賞賛された。

「2018年 『コクルおばあさんとねこ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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