公園のメアリー・ポピンズ (岩波少年文庫 55)

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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001140552

感想・レビュー・書評

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  • メアリー・ポピンズに連れられて公園に出かけたバンクスきょうだいに起こる素敵な事件。マザー・グースや童話のキャラクターが現れるのが楽しいですね。メアリー・ポピンズが、お話の中で王子たちのナースを務めていたなんて!

  • 春になって強風が吹くと、決まってメアリー・ポピンズに会いたくなる。

  • メアリーポピンズ4作目。
    1作目から3作目の間に起きた出来事という前書きがある。
    3作目でメアリーポピンズは完全にどこかに行ってしまったということなんだろう。

    ただひたすらに想像力を羽ばたかせたって感じのお話ばかりで、楽しかった。

    4章『物語のなかの子どもたち』で物語に出てくる王子たちや一角獣のことを公園番とラークおばさんと教授は思い出す(彼らが本の中に帰ったら忘れちゃうけど)のに、お巡りさんや動物園の捕獲係、サーカスの団長は思い出さないところが面白い。
    思い出さない人の共通点は王子たちを利用しようとしてるところかなと思った。

    5章『公園のなかの公園』
    ジェインが公園で作ったミニチュア公園や粘土の人形たちが実際に動き出す話。
    6章『ハロウィーン』
    ハロウィンの夜に起きる影たちのパーティーの話。
    の2つが特に気に入った。

  • 公園で起こった不思議な出来事。
    モウさんの、いってしまうことはない、という言葉。ジェインたちが子供だから、ということではなく、覚えているなら、思い出しさえすれば、いつでも会える、いつでもそばにいるのだ。メアリー・ポピンズだって、大人だけれど、二つの世界を行き来している。

  • メアリー・ポピンズが4回目にバンクス家を訪れたわけではありません、とわざわざ断るメアリー・ポピンズ逸話集。ツンデレ健在。

  • http://booklog.jp/users/kotanirico/archives/1/4001140527の続き。

     夢物語は骨格をむき出しにしようとする外部からの力に、たえず脅かされているのです★

    『公園のメアリー・ポピンズ』によると、彼女は、自分たちがいる世界の秘密、すなわちここがトラヴァースの書いた物語の中だということを、知っています。
     あなたは架空の物語の中を生きているーー
     その枠組みを作中人物に知らせるのは、本来ならタブー。だから、メアリー・ポピンズは、この世界の皮をべろりとめくることができるという秘密は後ろ手で隠して、かわりにいい夢を見せてくれるのです★
     何があっても「何をいってるんですか、フフン」と鼻を鳴らしてオチをつける、あの「フフン」が背負っているものは大きい!

     そこに「君たちのこと、本で知ってるよ!」という子が現れた時、ポピンズさんは一瞬口を割りかけて留まりました(と思う)。危うい★
     ポピンズさんには何が起きても、鼻先の「フフン」一発で子供たちの足もとを守り抜いてほしいもの。ただ、人が現実と信じている世界は、案外、容易にぐらつくのではないか。『公園のメアリー・ポピンズ』は、どうしても書かれなければならない作品だったのでしょう。


    『レビュージャパン』掲載書評
    <東風にのってやってきた者は西風にのって去っていく>

  • 5の公園の中の公園がよかった。すかっとした!

  • (メモ:中等部2年のときに読了。)

  • メアリー・ポピンズシリーズは全部好き。
    メアリーの職業は子守。
    なのにすぐにどっかに行って突然戻ってくるし、雇い主より態度デカイし、恋いはするし・・・。
    ハッキリ言ってやりたい放題。
    でも、そんなメアリーが死ぬほど好き!

  • 子供の頃のわたしは、メアリー・ポピンズを読んで、大切なことを忘れてしまうくらいなら大人になりたくないと、思っていました。(特にこの本の「物語の中の子どもたち」を読んで)
    大人になった今は、昔の自分が望まなかった姿になっているのかもしれない…。しかし、本を読み返すと、以前とは異なる視点から物語を読み解く自分もいるけれど、その世界に夢中になっていた子供時代の気持ちもふとした拍子に、鮮やかに色濃く、よみがえったりするのでした。
    繊細で純粋な瞳を持ち続けるのは難しい。でも、経験を重ねて現実的になりすぎたように見える大人の内にも、子供の心が眠っているのだよ、と教えてくれる本です。時々それを思い出すために、メアリー・ポピンズと再会するのね。

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