人形の家 (岩波少年文庫)

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レビュー : 41
  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001140675

感想・レビュー・書評

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  • 約20年ぶりに再読。人形の家に暮らす人形たちの物語。誇張の無い、淡々とした優しさと残酷さが描かれている。子供の頃に読んだが内容はうろ覚えで、残酷さの部分だけが印象に残っていた。再読して、それ以外の優しさの部分をたくさん見いだせたので良かったと思う。人形にも心はある。でも人形だから、声を出すことも、涙を流すこともできない。悲しくて辛くても、ただひたすら祈るだけ。セルロイド人形“ことりさん”が好きだ。

  • クリスマスの奇跡の話かと思ってあまり期待していなかったら、面白かった~。
    人形が喋ったり(人間には聞こえないけれど)、人間が見ていない間に動いたり出来る世界。
    次がどうなるのか気になってどんどん読み進められた。

    親子代々大切にされてきたおもちゃ、人形って素敵。
    残っている家はいいな。

    トチーは100年受け継がれてきただけあって、分別のしっかりしたお人形。
    プランタガネットさんはお父さん役だけれど、少年の人形だけあってあまり貫禄がない。
    ことりさんは、クラッカーについていた人形だけあって、頭がちょっと足りない。
    りんごちゃんは赤ちゃんの人形でいつも高いところから落ちて遊ぶやんちゃな子。

    ことりさんの最後が悲しい。
    考えがない割にりんごちゃんを守ろうとして…。
    マーチペーンが傲慢で酷い奴。
    炎がドレスに移って燃えて二度と見られない酷い姿になってしまえばよかったのにと思うほど。

    人形たちの願いが人間に通じるというよりも、エイミーはマーチペーンに操られているのではないか、と思うほどマーチペーンの思い通り…。
    読んでいて、早く目を覚まして、と思った。

    博物館に飾られるだけなのと、遊んでもらえるのどっちが幸せ?
    飾られるだけならそれは「もの」だ、というプランタガネットさんの言葉が印象的。

    「人形の家」=「イプセン」という図式が出来ていて、でも、この本の作者はゴッデンなのに、何度見てもイプセンかと思ってしまうのか…。
    と思っていたら、イプセンの作品にも「人形の家」があった。
    こっちの方が有名だから何となく知っていたのか…。

  • 平和に暮らしていた人形たちの家の空気が徐々に変わっていく、何かが壊れていく。子供ながらに数々の不条理に憤慨し、ことりさんの行動に涙した。最後の、プランタガネットさんとトチーの会話が心に沁みる。
    ずっと手元に置いておきたくて、最近購入しました。

  • イプセンの「人形の家」も読んだことがないのですが
    こっちは人形たちが主人公のかわいらしいお話
    でもけっこう切実

    新しい家がほしくてすったもんだ
    展覧会に行ってすったもんだ
    性格の悪い人形がやってきてギギギ・・!

    おもちゃ箱に入れっぱなしはいやだとか
    子どもに遊ばれてなんぼとか
    トイストーリーみたいな感じでした。

  • 久しぶりに再読。
    幼いころと同様、トチーのように小さなオランダ人形が欲しくなりました…

    深い、メッセージ性の強いお話です。

    ルーマーゴッテンの別の本「ふしぎなお人形」の主人公と、シャーロッタが似ているなぁと、最近思いました。
    彼女の描く子供の人形遊びは描写が細かく、惹きこまれます。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      ゴッテンの深さみたいなのは、日本では受け入れられ難いのかなぁ?もっと紹介されなきゃオカイいと思うのですが、、、私は「ねずみ女房」と「アンデル...
      ゴッテンの深さみたいなのは、日本では受け入れられ難いのかなぁ?もっと紹介されなきゃオカイいと思うのですが、、、私は「ねずみ女房」と「アンデルセン夢をさがしあてた詩人」が好きです。
      2012/03/01
  • ことりさんが大好きです。

  • 主人公は 
    純粋で真っ直ぐで
    冷静な判断力を持った 
    トチ-という女の子。

    上等な木でできた 
    小さなオランダ人形です。

    持ち主は
    エミリーとシャーロットの姉妹。

    気弱で優しいお父さん役の
    プランタガネットさん。
    セルロイドで出来た 
    お母さん役のことりさん。

    弟役のりんごちゃんに 犬のかがりと
    小さな靴の箱の中で 暮らしています。

    ある日 姉妹は
    大叔母さんの形見として

    古いけれども 立派な
    ドールハウスを譲り受け

    トチーたちは
    そのドールハウスで
    幸せな日々を過ごすのですがー。

    一見 素朴な児童書のようでありながら
    そこかしこに チクッと刺す棘も
    感じられます。

    人形は 自分自身で
    動くことができません。

    全ては 子どもたちの気分次第。

    ラスト辺りでは 思わず
    「えっ!!」と 息を呑んでしまうほど
    ショックな出来事も。

    トチ-は 自身が
    "上等な木で作られた”ということに
    誇りを持っていて 

    その木の一生を体感し
    思い浮かべるシーンが
    とても 清々しく。

    大人になっても 
    何度も読み返したくなる
    物語です。

  • 人形にもそれぞれ性格があり、人間関係ならぬ人形関係がある。複雑です。
    人形も人形づきあいで大変な思いしてるんだな…。
    兄弟姉妹で同じおもちゃで遊ぶときにはよくありますよね、お互いの思いがすれ違うこと。
    私はこう遊びたいのに、向こうはそうじゃない。
    それによってその遊び自体がお互いに楽しくなくなってしまったり。
    マーチペンさんが性質の悪い人形だったとは思いたくない。
    ただ、あまりにも性格が違ってた。
    何でも混ぜてしまおうとして失敗すること、実際の遊びでもよくある。

  • 子供の頃読んだんだろうか…記憶には残ってないがなんとなく懐かしい。お人形さんで遊んだなーとしみじみ思い出した。姉妹がいなかったので近所のお姉さんとこへ行ったりした。作中のマーチベーンがいやな感じで、こういう高そうな人形あるよなーと思いつつ読了。子供時代を思い出したいときに再読したい☆

  • 人形は「願うだけ」。セルロイドの「ことりさん」本当に取るべき行動が見えてたんですね。

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著者プロフィール

ルーマー・ゴッデンRumerGodden1907~1998。英国サセックス州生まれ。父の仕事の関係で、生後六カ月で当時英国領だったインドに移り住む。十二歳のときに英国へもどるが、その後もインドとを行き来して暮らした。一九三五年に作家として活動をはじめ、おとな向けや子ども向けに数々の作品を生み出した。作品は長編小説、短編小説、戯曲、詩など多岐にわたる。日本で紹介されている子どもむけの本に、『人形の家』(岩波書店)、『ねずみ女房』(福音館書店)、『バレエダンサー』(偕成社)、『ディダコイ』(評論社、ウィットブレッド賞)、『ねずみの家』『おすのつぼにすんでいたおばあさん』『帰ってきた船乗り人形』『すももの夏』などがある。

「2019年 『ふしぎなようせい人形』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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