クルミわりとネズミの王さま (岩波少年文庫 75)

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  • Amazon.co.jp ・本 (179ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001140750

感想・レビュー・書評

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  • チャイコフスキーのバレエ『くるみ割り人形』の原作。
    バレエの舞台では、キラキラと輝くようなお菓子や夢の世界!という華やかなイメージがあったけれど、実際の物語は少し不気味さを感じました。

    子どもの頃に物語を読んだり聞いた後、すごくワクワクしたり急に怖くなったりした気持ちを、主人公のマリーを通して久しぶりに感じる事ができました。

    枕元に毎夜ネズミが来て大切な物を差し出せと脅すなんて…子どもの時に読んでいたら、夜眠るのがとっても怖かっただろうな〜。

    くるみ割り人形の為に一生懸命なマリーの健気さに、自分の中の正義感を大切にしていた子供心を思い出して少し切なくなりました。 

  • ジブリ美術館で数年前に買って積読になっていたもの。
    くるみ割り人形ってこういう話なのか〜。
    お城のキレイさったらない。かわいいし、夢のようだし、これを読んだ子どもは、きっとすごくわくわくするんだろうなあって感じた。
    ジブリ美術館のカバーと、購入した絵はがきも相まって楽しめたな♩

  • 不思議の国のアリスより50年ほど前の作品だったのか。「牡猫ムル」はかなり前衛的な作品らしいし。クルミわりーの最後のところって、少女は死んだか、精神錯乱したのかな。映画「セッション」や小説「鉄塔武蔵野線」の源流かな。

  • 2022/12/4 読了
    ジブリ美術館で紹介されていた本。
    児童書と軽い気持ちで読み始めたら、すっかりハマってしまい、続きが気になり1日で読破。もっと読んでもいいな。

  •  バレエで有名な原作とは知らず購入。あらすじもまったく知らなかったので、まっさらな気持ちで読めた。
     お菓子の国の描写など、可愛くてきらびやかな子どもの夢が詰まった物語だった。本書も幼少期に読んでいたら、ワクワクして夢がふくらんだだろうな。レモネードの川、コンポートの里、氷砂糖の牧場など名前を聞いただけでも楽しくなる。
     ドロッセルマイヤーさんは子ども心に理解のあるおじさまかと思っていたら、最後は両親たちと同じような厳しめの大人だったことに少し興ざめ。カエルの王子さまや美女と野獣の系譜的作品か。
     余談だが、フリッツという名前からは『終戦のローレライ』をどうしてもイメージしてしまい、本書のフリッツとのギャップに戸惑う。

  • 『フランダースの犬』、『クリスマス・キャロル』に続く、クリスマス・シーズンに読む岩波少年文庫。
    『くるみ割り人形』ってたしかクリスマスの話だったよな、くらいの感じで選びましたが、表紙のツリーが素敵。
    
    これもタイトルが有名なわりに原作をちゃんと読んだことがないって人は多いのでは。
    
    読み始めて「あれ、主人公の名前はクララだったよな?」と思ったのですが、1816年発表のホフマン原作では主人公の名前はマリー。クララはマリーのもっている人形の名前としてでてきます。その後、アレクサンドル・デュマによるフランス語版で主人公はクララに。ストーリーもだいぶ改変され、それを元にできたのがチャイコフスキーのバレエ『くるみ割り人形』。1892年初演。
    
    私の世代だとサンリオの人形アニメが思い出されますが(といっても見たわけではないので話まで覚えてない)、最近だとディズニーが『くるみ割り人形と秘密の王国』のタイトルで映画化してます。
    
    というわけで、その後のバレエ版、映画化、アニメなどでもストーリーにいくつかバージョンがあるようです。(ディズニー映画版だとクララのお母さんがマリーになっている)
    
    ホフマンの原作だとファンタジーと現実の境がぎこちない印象で、マリーとくるみ割り人形とのロマンスもなんとなく無理があるような。
    それでもクリスマスの夜におもちゃたちが動き出し(軽騎兵の中隊!)、ネズミの王さまと戦うという物語はわくわくしますし、子供たちが別室で待たされたあと、クリスマス・ツリーの用意ができた部屋に通される場面の美しさ、人形の国のキラキラ感が楽しいです。
    
    「これはね、オレンジ川なんです。」マリーがたずねると、クルミわりはそうこたえました。「でも、このいい香りはべつとして、大きさや美しさからいえば、アーモンドミルク湖へ流れこんでいるレモネード川とはくらべものになりませんよ。」
    

  • 三鷹ジブリの森で購入。
    宮崎監督おすすめになってて、気になり購入。
    おんがくのくるみ割人形は、聴いたことあるけど、
    物語りを読んだのは、初めて。
    子供の頃に読んだら、もっと純粋に物語りに入り込んで、楽しめただろうな。それでも、大人でも楽しめる。
    アニメーション化されることがあれば、観てみたい。

  • 綺麗なものがたくさん詰め込まれてる〜〜
    児童書だけど終わり方が特に好きだった!クリスマスの季節に読めてよかった

  • とても可愛らしい、ドイツの童話である。バレエの「くるみ割り人形」の原作と言われている。
    本書が書かれたのは、1816年だそう。
    ある(おそらく裕福な)家庭には、男の子と女の子と両親、そして時々訪れる叔父がいる。時はクリスマスで、子どもたちはプレゼントをもらう。
    その中にくるみ割り人形があった。女の子が主人公でくるみ割り人形と会話をする。
    童話にありがちな、結構残酷な部分もあり、でも子ども、特に女の子が読んだらそれはもうワクワクするであろう描写や展開がある。さすが。
    大人が読んだ場合、当時のドイツのクリスマスはこんな感じだったのかな、と楽しめるだろう。

  • 昔の童話あるあるの意外と辛辣な部分あってそういう意味でも楽しめた。
    わたしもマリーお嬢様として読み聞かせされたかったな〜

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著者プロフィール

E. T. A. ホフマン
1776~1822年。東プロイセン、ケーニヒスベルクに生まれる。裁判官となるが、失職後は劇場監督に就任し小説や音楽評論を書き始める。のち裁判官復職後も創作を続け、幻想的で特異な独自の世界を構築した。

「2022年 『ホフマン小説集成』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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